将来の夢がJKだった話
高校生。いわばJKに憧れる。これはおそらくだいたいの女の子が抱く感情だと思う。
でも私には「憧れ」を通り越して「夢」となっていた。
もはや小学校・中学校の女の子バイブルであった少女漫画や爆流行りしていた携帯小説、雑誌の読者モデル、ドラマ、
その中にはいつだって高校生がキラキラした生活をしているのだ。
私は小さい頃から夢みがちというか、夢が現実になると疑わない子どもだった。
小学校五年生になったらドラえもんは来ると思ってたし、
六年生になったらどれみちゃんになれると思ってたし、
13歳になったらキキのように空を飛べると思ってた。
結局全部そんなはずはなかったけど、
夢みがちな私はこりずに、
ドラえもんだとかに比べたら確実にみんなが通る道である「高校生」のきらきらライフがくるとが当たり前だと信じ続け、
高校生をどのように過ごすかに全力を注いで情報収入し、頭の中で計画を立て、
理想に欠かせなかった自分の着たい制服があるからとE判定だった高校に行くために一日12時間勉強した。
結果受かった。
あっさりと、と書きたいけどかなり頑張った。
受かってしまえばあとは充実させるだけ、
憧れのドラマだってSFなわけじゃないから大概が実現できた。
できなかったことといえば学校に高校生探偵はいなかったなってことくらい。かわりにコナン大好きな友だちとは出会えた。(この友だちとは今も毎年コナン映画が公開されるたび誘い合わせては観に行く)
そんな私は思う存分その夢を現実にさせて、あっという間に3年は過ぎた。
そして高校を卒業して気づいた。
「あれ、人生の目標終わった」
高校は泣いても笑っても卒業なのだから放り出される。18だなんて大不安定な年齢のときに。
だからまた考えてみた。私の理想、この先のなりたい像。
どれだけ考えても見当たらなかった。
そこから自分の次の理想を見つけるためにまた自分より年上のドラマや雑誌に目をたくさん向けた。
そして思った、美人のハタチ前後は東京に住んでる。あと、好きな曲には東京の名前がついている名曲ばかりだった。
その2つになりたくて結局私は東京に住んだ。
私の根本はいつまでも変わらない。
たまにうんざりする。
形から入るとはまさにことのことだろう。
「夢」、を15で手に入れて18で手放した。
また新しい夢を見つけたい。現実的で、手に入れたらずっと続くような。
そう願って4年目の春が終わろうとしている。
さあ、21歳。今度こそ足をついてどこへ行こうか。