ブカレスト留学 Week4 -ルーマニア衣装とロマの人々
先週は寒い寒いと言っていましたが、アパートのセントラルヒーティングが始まったおかげでぽかぽかな筆者です。みなさんいかがお過ごしですか。私のアパートのセントラルヒーティングは、ボイラーで温められた温水を各部屋にパイプで届けることで部屋を暖かく保つ仕組みのようです。今回は、偶然ゆきあったストリートマーケットでの衣装とロマの人々について話したいと思います。
ストリートマーケット
今回出会ったマーケットは、The National Museum of the Romanian Peasantという博物館の前で土日限定で開催されているストリートマーケットです。ルーマニアの伝統的なお菓子・料理・調味料、骨董品、アクセサリー、伝統衣装、キリスト教のイコンなどなど、見ているだけでワクワクする物だらけでした。ルーマニアもイコンの産地として有名なようです。余談ですが、こちらではpeasantという言葉が用いられている場面をよく耳にします。あまり用いないようにしていた私にとってはカルチャーショックでした。
ルーマニアの伝統衣装
ルーマニアの伝統衣装は、色の使い方や花柄のデザインに近しい雰囲気を感じるものの、地域ごとに袖の形からエプロンのデザインまで非常に多様です。実際にルーマニアに訪れる前までに持っていた「ルーマニア衣装」のイメージは、こちらに来てからものの数日で崩れ去りました。
ベーシックな形としては、画像1・2のように、花柄のデザインのブラウスに白いスカート、エプロンの組み合わせです。ただ、今回のマーケットでは、お土産屋さんで見るようないわゆる「ルーマニア」っぽいデザインよりも、街中のお店ではなかなか見れない珍しいデザインの衣装ばかりで、どれも一点もののように見えました。
画像3のトルソーが着用している衣装は、先日の本屋さん巡りでルーマニア衣装の図鑑を見ていた際に目にした衣装にそっくりでした。金糸の刺繍が施された赤い巻きエプロンと、透き通るようなベージュの布地に金糸の刺繍が施された被りもの用のスカーフが特徴的です。
画像4の衣装は今までに見た中で最も心が惹かれたルーマニア衣装でした。プリーツのような構造の巻きエプロンには花柄がびっしりと刺繍されています。手縫いで状態も非常によいビンテージ品だそうで、店主に値段を聞くと日本円で3万円ほどでした。
ロマの人々
ルーマニア衣装のテントコーナーを離れてぷらぷら歩いていたところ、出会ってしまいました。ジプシースカートです!!!ジプシーと呼ばれてきた人々は、元はインドの北部に由来すると言われていて、ヨーロッパ各地で暮らしています。現在は自称を採用してロマと呼ばれています。
ルーマニアのロマの人々は独自の音楽と踊りを持っていていて、その中に写真のようなプリーツの効いた巻きスカートと巻きエプロンを手で細く動かしながらステップを踏む情熱的な踊りがあります。ロマの方と思われるマダムにスカートの着付けをしていただきました。長さもサイズもぴったりで、鮮烈な赤が本当に美しくてひとめぼれでした。以前から「ルーマニアでは絶対にジプシースカートを買うんだ!」と心に決めていたので、うれしい出会いでした。このタイプのスカートはこの一点のみ、値段は200レイで日本円だと6400円ほどでした。このクオリティでこの価格は安いと思ったのですが、ジプシースカートの市場価格を知っているわけではなく値段もマダムが教えてくれる形だったので、もしかすると観光客向けの値段だったかもしれないしもしかするとお安くしてくれたのかもわかりませんが、観光客向けの価格だとしてもマダムが私に売る上で釣り合う価格を呈示したのだと納得しています。
ルーマニアのロマの人々は、ルーマニアにおけるマイノリティです。彼らを支援するNGOが数多く活動していますが、今でも教育機会の不平等や収入格差による生活水準の低さが課題になっています。
今回は主に衣装について語る回になってしまいました!お付き合いいただきありがとうございます!