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ブカレスト留学 Week10-12/1とクリスマスマーケット

 ルーマニアで12/1は何の日かご存知ですか?12/1はRomania's National Day(Ziua Națională)という祝日で、別名Great Union Day (Ziua Marii Uniri)とも呼ばれています。今回はそんなルーマニアのナショナルデーと当日のクリスマスマーケットの様子をご紹介します!


ナショナルデーとは

 現在は国民の祝日であるこの日は、1918年12/1のGreat Union、ルーマニア王国の正式な統合を記念しています。ルーマニアの独立は1878年に正式に認識されていたものの現在の領域ではなく、トランシルヴァニア・ベッサラビア・ブコヴィナを含む現在のルーマニアの領土が完成したのがグレートユニオンでした。共産主義政権が倒れた1990年から祝日としてお祝いされるようになりました。

お祝いの様子

 当日は街中にルーマニアの国旗が掲げられていて、大規模な軍隊のパレードも開催され多くの人が見物に集まります。

パレードの様子
子どもから大人まで多くの見物人が国旗を掲げて集まる

 街中のブティックもルーマニアの伝統衣装やルーマニアの国旗に使用されている色でマネキンを着飾っていたのが印象的でした。

ルーマニアカラーで彩られたマネキン

 私は実はルーマニアの民族舞踊を踊るダンスクラスに通っているのですが、「ナショナルデーは伝統衣装を着よう!」という企画があって、そのためにルーマニアのブラウスを用意していました。以前ジプシースカートを購入したロマの方のお店です。衣装は街中のお土産やさんや大規模なスーパー、Bucur Oborなどでも購入できるのですが、一度ストリートマーケットで売られている凝った美しいデザインの手縫いのブラウスを見てしまうと、そちらに惹かれてしまいます。質もデザインも良いものは値段もかなり高くなってくるので(2、3万余裕でします)、状態には目を瞑ってシミやほつれは直す覚悟で、とってもかわいいデザインの6400円ほどのものを購入しました。

購入したブラウス
ダンスクラスの生徒さんたちと

 ナショナルデーはどのようにお祝いするのか、どのような意味合いがあるのか、ルーマニア人の友だちに聞いて見たところ、「家族や親戚で集まってパーティーをする」、「国民にとって特別な日」、「ルーマニアをより良い国にしていくための決意の日」などという返答をもらいました。

当日のクリスマスマーケット

 当日の夜は国会前の広場で開かれているクリスマスマーケットに行きました。マーケット自体は11月終盤から12月のクリスマス後まで開催しているようです。

ルーマニアカラーにライトアップされた国会

 ナショナルデーということで国会がルーマニアカラーにライトアップされ、伝統的な音楽と踊りのパフォーマンスがあり、音楽に合わせて観客が自発的に踊っていました。ルーマニアの円になって手を繋いでステップを踏むHoraという国民的な踊りがあり円の中で男女がペアになって踊ることもできるのですが、このHoraに混ざって踊っていたところ、踊り好きなおじいさんにお声がけいただいて円内で30分ほど踊り続けました。私はまだカタコトのルーマニア語しか話せないのですが、言葉がわからなくても一緒に踊ることで気持ちが伝わってしまうので、踊りという文化の凄さ、不思議な力を感じます。

Horaを踊る観客

 自発的に踊り出した観客の渦はどんどん大きくなりステージで演奏するミュージシャンも嬉しそうでした。違う踊りの曲でも、動きが一番簡単なHoraをひたすらに踊っていたので、細かいことを気にしないおおらかな国民性が伺えました。

巨大なツリー
クリスマスのオーナメント
華やかで美しい巨大なクリスマスマーケット

 マーケットには、クリスマス装飾やアクセサリー、お菓子、チーズ、ホットワインのお店が目立ち、伝統料理からファストフード系まで様々な屋台が並んでいて十分に回りきることができなかったので、また何回か訪れようと思っています。


 ナショナリズム、ナショナルアイデンティティという現象に学術的に心を惹かれている私にとって、12/1のナショナルデーと国民によるお祝いのされ方を、すごく面白いなという気持ちで見ていました。国民は "La mulți ani, România!"、「ルーマニアお誕生日おめでとう」とお祝いします。
 そして12/1は私の誕生日でもあったので、ルーマニアと同じ日に誕生日を迎えられてルーマニアでお祝いできたことに運命的なご縁を感じ嬉しく思っています。

 今回もお読みいただきありがとうございました!今日お誕生日のあなたに、"La mulți ani!"

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