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ブカレスト留学 Week21-ルーマニアと言えば諸説大ありドラキュラ城

 ルーマニアのナンバーワン観光スポットであるドラキュラ城とブラショヴに、留学21週目にしてやっと行ってきました!


ブラン城通称ドラキュラ城

 ルーマニアで最も有名なものはなんでしょう。ドラキュラですね。ルーマニアに詳しくない人にとっては「ルーマニアと言えばドラキュラ伝説の国」としてイメージが定着してしまいましたが、実際ルーマニアもドラキュラ城を随一の観光スポットとして押し出しています。

奥に見えるのがブラン城

 通称ドラキュラ城として知られるブラン城は、ブカレストから北へ車を3時間ほど走らせたトランシルヴァニア地方のブラショヴ県の山中にあります。当時トランシルヴァニアを領有していたハンガリー王から特権を与えられたサクソン(トランシルヴァニアのドイツ人を指す)によって1377年に建てられたと言われています。

 ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』のモデルとなったワラキア公国のウラド3世が住んでいた、と言われたり言われていなかったり。ウラド3世ははウラド・ツェペシュ(ルーマニア語で串刺しにするもの)、ドラクル公(ルーマニア語でドラゴン、悪魔)と陰で呼ばれていたそうです。諸説大ありの古城ですが大人気観光スポットです。

狭い巌窟のような階段

 古城の内部は入り組んでいて中世の趣を感じる部屋に、ドラキュラを彷彿とさせるチープな展示や、王家の説明が並んでいます。ガイドさん曰く、「ドラキュラみを楽しみたいなら展示を読むな」とのことです。

中庭
ブラン城からの景色
建築は興味深い

 崖に建った古城を遠景に眺めるのが最も趣深いです。

もう1つのお城、ペレシュ城

 ブラン城の知名度に隠れた、近隣の歴史あるお城に、ペレシュ城があります。

ペレシュ城外観

 オスマン帝国からの独立後、王制を渇望され、ナポレオン3世の推薦の元はるばる連れてこられたフランス王家の末裔カロル1世が初代国王として就任したルーマニア公国。情勢的に偽名を使ってブカレストに渡らざるを得なかったカロル1世が、豪奢を尽くし41年かけて建設した夏の別荘がペレシュ城です(ガイドさん情報)。

正面玄関を通った客人を迎える「名誉の部屋」

 バロック建築とイタリア・ルネサンス様式を組み合わせ、電気化されたヨーロッパ初の近代宮殿です。

ガラス天井は電気によって開け閉めができる
廊下
「武器の部屋」
合計80キロもあるせいで実際には機能しなかった「机上の空論」甲冑
書斎
イタリアの高級ムラノグラスのシャンデリアと鏡で装飾された「女王の間」
アルハンブラ宮殿をモデルにした部屋
「トルコの間」

 写真の多さですでにお分かりいただけたかもしれませんが、圧巻でした。ドラキュラ城よりも満足度が高いです。

ブラショヴの街並み

 ブカレストを大寒波が襲い大雪が積もった週に、ただでさえ寒いブラショヴに行ってしまったため、スマホのお天気アプリはマイナス9度を伝えていました。

街の中心の広場

 生き延びたことが不思議なほどの寒さでしたが、カラフルな街並みに白い雪が映えて美しい景色でした。

古びてはいるがカラフルでかわいらしい建物

 おしゃれなカフェやおいしそうなレストラン、パン屋さんが並ぶ中心地は街ゆく人で賑わっていました。

火事で燃えて黒ずんだことで黒い教会と呼ばれるも近年改修が入りあんまり黒くなくなったらしい教会
山にはBrasovの文字

 あまりにも有名になりすぎたものの建築自体と謎な展示も含めて一見の価値があるドラキュラ城、訪れるならばぜひペレシュ城も合わせてご覧いただきたいです。今回もお読みいただきありがとうございました。


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