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「神社」
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神社が好き。
何でもない日常の中にたたずむ、ひっそりとした神社。
私は時々、どうしようもなく切迫した気持ちで、「神社に行こう」と思う。
「どうしても今、神社に行かなければ」と。
そして、ゆとりのある一日を選び、一人ゆったりと歩いて、行きつけの神社へ向かう。
神社の鳥居をくぐると、すべての色がワントーンもツートーンも鮮やかになったように見えるのは私だけだろうか。
どんな雨の日も曇りの日も、神社は光に満ちている。
そしてその光は、私の中に潜む影をもすべて明るく照らし出す。
神社にいる私は、いつだって驚くほど正直。
隠していた怒り、気づかずに通り過ぎた涙、すべての感情が正直にあふれ出し、「私は今こんな感情を抱えていたのか…」と自分で驚くこともしばしば。
隠していた感情はすべて表へと溢れ出し、私はそれらを心ゆくまでじっくりと味わう。
たいていの場合、涙もうっすらと溢れ出す。
そして味わい尽くすと、今度は自然に、隠されていた私の中の光が目を覚まし始める。
境内にじっと座り込んで、とりとめもなく自分の心の中を覗き込んでいる私を、神様はいつでもとても大らかに温かく見守ってくれる。
どんなに醜い私も、どんなに前向きな私も、「うんうん」と頷きながら、慈愛に満ちた目で包み込んでくれる。
「私はいつだって一人じゃないんだよね…」
改めて心の底からそう思い、深く深く安心し、すべての飾りを捨てて、また素直な気持ちで頑張ろうと心から思う。
そして、「ありがとうございました。また来ます」とぺこりとお辞儀をすると、私は鳥居を抜け、清々しい気持ちに背筋をピンと伸ばし、抑えきれない笑みを顔に浮かべながら、彩度の低い現実へと足取り軽く戻っていく。
私の中にまた少し目覚めた光で、少しでもこの現実世界の彩度を上げることができますように。
私が小さな神社となって、この世のすべての人の中に眠る光を少しでも目覚めさせるお手伝いができますように、と祈りながら。
知らず知らずのうちに、たましいの光を覆う悩み、迷い、不安…。
神社はそんな私を浄化し、リセットしてくれる、
大切な大切な友達、極上のヒーリングスポット。