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『夜の静寂に、君を想う』
『手のひらの月』
あなたはまるで
お月さま。
やさしい光を放ちつつ
白い衣をなびかせて
僕の心を魅了する。
目に見えるのに届かない。
あなたを手元に置くために
水の器が必要かしら?
今宵も月が、綺麗ですね。
#キリトリセカイ #月
解説:言葉にできない想いの行方
好きな人がすぐそばにいるのに、
その距離はまるで月と地上のように遠い——
そんな経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
相手を見つめることはできる。
けれど、触れることはできない。
この詩の主人公は、
まさにそんな叶わぬ恋を抱えているのかもしれません。
「あなたを手元に置くために
水の器が必要かしら?」
これは、ただの比喩ではなく、
相手への憧れと、
それをどうにかして手元に引き寄せたいという願い。
けれど、月は決して掴めない。
だからこそ、最後の一行にすべてが込められているのです。
「月が綺麗ですね」
これは、かの夏目漱石が「I love you」を訳した言葉。
——私はあなたを愛しています。
詩の中でさりげなく語られるこの一言に、
主人公の想いは満ちているのです。
あなたへの手紙
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