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【あまざけ学 第6章】広がる甘酒市場と未来について
こんにちは。マリさんです。
「甘酒ブーム」と言われてしばらくが経ちましたが、今年の夏もスーパーへ行くと甘酒の商品が置かれた棚が目立つところに設置されていたり、甘酒を使用したお菓子などの新商品もより多く目にするようになりました。
一過性のブームですぎさっていかなかったのは甘酒の美容や健康に良い効果やその使い道のひろさ、使いやすさがみんなにだんだんと広まってきているのかなぁ~とスーパーで甘酒を目にするたびに嬉しくなります。
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今回は甘酒市場全体の売上の年代ごとの推移や購入層などを比較することで
・甘酒市場がどうやって拡大していったのか
・売り上げは伸びているけど主に誰が購入しているの?
・甘酒ブームは続くの?
過去から現在の甘酒市場と購入者やその背景を紐解きながらこのあたりのテーマを掘り下げて考察していこうと思います。
\ここ数年の甘酒市場の変化をまとめて言うと・・・/
・甘酒市場の急成長
・20~40代女性の新しい購入層の開拓
・原料の米麹の市場規模の拡大
※(出所)富士経済調べ、甘酒業界の動向 - JAS協会をもとに筆者制作
まず、2012年(市場規模約75億)から現在(約290億(予測))にかけての甘酒全体の市場規模を見てみると年々右肩上がりに伸びていることが分かります。
\ちなみに他の発酵食品の市場規模はどのくらい?/
納豆の市場規模 2017年:1217億円(予測)
市販用チーズの市場規模 2017年:1960億円(予測)
(富士経済調べ)
参考:チーズ、納豆など発酵食品市場、拡大続く!@丸ごと小泉武夫 食 マガジン http://koizumipress.com/archives/10104
甘酒ブームに繋がった「塩こうじブーム」
「てまえみそ」という言葉があるように昔はそれぞれの家で作るのが当たり前だった味噌や醤油、甘酒も時代の流れとともにいつの間にか「店で買うもの」に。それに比例して甘酒の原料となるこうじの売上も下降していく中で塩こうじブームのきっかけを作ったのが糀屋本店の9代目・浅利妙峰さんです。
江戸時代の文献などをヒントに「糀を調味料として使う」ことに着目し完成したのが「塩こうじ」なんです。
ここから息を吹き返すように「こうじ」に対する注目度も高まっていき、味噌や甘酒を自分で作ってみたいという人も増えてきます。2011年の東日本大震災の影響もあり、改めて食に対する安心・安全についてを考える人が増えたことも背景に考えられます。
※(出所)麹屋本店インタビュー(書籍:料理用あま酒、はじめました。)より著者作成
甘酒の購入層
では一体甘酒を実際に購入してくれているのはどんな人たちなのでしょうか。甘酒というと以前はおじいちゃんやおばあちゃん世代が好んでいるイメージも強く、実際に50~60代の方が購入層の中心でした。
しかし、2016年あたりを境に特に20~40代の女性を中心に購入層が開拓され特に米こうじの甘酒を好む「甘酒女子」が増えてきているのが現在の甘酒ブームのポイントでもあります。
私が開催した甘酒ワークショップでも参加者の8割は20~40代の女性です。特に若い女性の参加率がとても高いのが印象的でした。
これは甘酒の豊富なビタミン・栄養素や酵素などが美肌・便秘の改善・疲労回復に効果がるということが少しづつ確実に認識されてきているその反映でもあると考えられます。
未来の甘酒は?
甘酒の原料となる米こうじの需要が高まっているということは「米こうじ甘酒」の需要があるというは勿論ですが
「手作り甘酒をつくる人が増えている」ということも注目したいです。
なぜ手づくりにこだわる人が増えたのかと考えると「安心・安全な食事を食べたい」「家族に食べてほしい」という想いがベースにあるのかなと思います。
この辺りが
わたしが甘酒ワークショップを開催する理由にもなっていたりします。
甘酒ブームを乗り越えて、
甘酒が昔のように「家でつくる」のがあたり前になり、より生活に馴染んだものになる 今がそのスタート地点のような気がします。そして、さらに甘酒が進化してわたし達の生活に彩りをくれるものになるのかもしれません。(願望)
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