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捨てた角煮II(ツー)
2020年5月13日 18:13
ため息をつく。仕事の始まりに、思っていたより進んでいない時間に、彼女の元彼と撮った写真に、彼女が元彼と折半で買ったニンテンドースイッチ空き箱に、薄毛が進行していく父親に、彼女の元彼の好きだったバンドTempalayにYogee New Wavesに、仕事の疲れに、高円寺を歩いているカップルに、上手く鳴らなかったコードに、東京に出て変わってしまったあの娘の髪色に、生活に、自分の凡庸さに、自分に、
2020年5月11日 19:21
こうして仕事を終えひとりぼっちの部屋でカップラーメンを啜っていると思う。なんて無機質な味なんだろうと思う。もちろん味は濃い。ガツンと濃いのだが。何かが物足りない。何かが空っぽなんだなあと感じる。もちろんその何かはカップラーメンに求めるものでは無い。分かっている。しかしまだ実家で暮らしていたころ。実家で食べたカップラーメンには感じなかった虚しさを感じるようになった。このような正体不明な虚しさとい