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ゴールデンウィークは、自分の名前と向き合おう

わたしの名前は、「池田 あゆ里」である。

どこか牧歌的な印象を受ける名前だ。「池・田・あゆ・里」のマッチングが、田舎を彷彿とさせるのかもしれない。

名前について振り返っているのは理由がある。ライティング講座「ぶんしょう舎」の講師、コピーライターの阿部広太郎さんから「自分の名前紹介」という課題があったのだ。

一文字ずつ意味を調べてみて、「おお、わたしの名前って、いいじゃん」と思った。

「池」は「いけ(生け)」を表す漢字。語源は水を溜めておくため、魚を生かせておくための「生け」から「池」に派生した。
「田」は「人が耕した土地」という意味で使われてきた。
「あ」は「安」から来ていて、「女」が「家」の下にいる文字で構成されていることから、落ち着いた様子で恐れのないことを表す。また「あいうえお」の最初に来る文字として、「さきがける人、開拓者」という意味をもつ。
「ゆ」は「由」が基字で、細い口の壺を書いた図形。細い口を通して、そこから通り抜けることから、困難にぶつかってもするりと抜け出せる機敏さと運を表す。
「里」は「村里」などの意味を持つ漢字。上下に「田」と「土」に分けられ、「田=人が耕した土地」を「土=神を祭る場所」を指してきたことから、「人々が集う住まい」を表す。

この課題について、講師の阿部さんからフィードバックをいただいた。

すごい!
「あゆ里」に込められた思いと、
今の自分の活動がシンクロする。
それってとってもおもしろい。
これからも「里」がキーワードになっていきそうですね!

まさか自分の名前が、インタビュアーの仕事に繋がっていたとは……!自分で調べたはずなのに、そこまで思いが及ばなかったのは正直なところ、恥ずかしい(笑) 

言葉の奥まで見ている阿部さんだからこそのフィードバックだと思う。とくに「里の文字がキーワードになっていきそう」という阿部さんの言葉が、心の中にストンと落ちた。

「田=人が耕した土地」→誰かが心を込めて挑戦してきたこと

「土=神を祭る場所」→多くの人に届けて光を当てる

名前は、自分で決めることができない。もちろん「改名」という方法はあるけれど、生まれたときに両親から与えられた名前は変えようがない。ならばである。この名前で、いったい自分は何ができるのかを考えてみてもいいのではないか。

「あ」のように、誰かにスポットライトを当てる先駆者になりたい。「ゆ」のように、どんな困難な壁もヒョイヒョイッと越えていきたい。

「田」のように誰かが耕した思いを、「池」のように瑞々しい恵みを、多くの人に届けていきたい。

それを「聞く」と「書く」で紡いでいく。それが「池田あゆ里」の意味ならば、わたしは名前を全うしよう。

今年のゴールデンウィーク、わたしは自分の名前と向き合ってみる。

(記:池田あゆ里)

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「1000文字エッセイ集」

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池田 アユリ@インタビューライター
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