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袖付け位置と買い物の解像度

自宅にあるモノを見直し断捨離を繰り返しながら、ある程度ミニマルな生活を心掛けているが、それでも買い物で失敗することはまだある。

特に、ネットでの買い物は難しい。実物を手に取れない分、サイズ感や質感、細かいデザインの違いが予想と異なり、満足度が高い買い物ができたことはあまりない。

先日も、テレワーク時や自宅で過ごすときに着るトレーナーを探していた。少し気になっていたメーカーのものを見つけ、「いいな」と思ったが、衝動買いを避けるためにすぐには購入せず、一旦時間を置いた。

自分のなかで湧き出てくる「欲しいな」という感情を何度も見送っていたが、数週間経っても「やっぱり欲しい」と思えたので、思い切って購入してみた。こうすれば、衝動ではなく本当に欲しいものを選べるはずだと考えたから。

数日後、届いたトレーナーを着てみると、なんとなく違和感を覚えた。サイズ自体は間違っていないのに、しっくりこない。肩の周りが少し張るような感覚があり、思っていたよりもカッチリした印象を受けた。

ファッションには詳しくないため、この違和感をすぐに言葉にすることはできなかったが、よく見ると購入したトレーナーは「セットインスリーブ」だった。袖付けの位置が肩のラインに沿って縫われているため、肩の形が強調され、すっきりとした印象だった。

一方、自宅にある他のトレーナーを確認すると、袖付けの位置が肩よりも下がった「ドロップショルダー」のものが多いことに気がついた。

ドロップショルダーは袖付けの位置が肩からズラしており、肩のラインを自然に落とし、ゆったりとしたシルエットになるため、リラックスした雰囲気を持つ。肩の張りを感じにくく、着心地も柔らかい印象になる。

さらにクローゼットの中を見ていくと、ラグランスリーブの服もいくつかあった。ラグランは肩から袖にかけて斜めに縫い目が入り、肩のラインが強調されにくいため、やはりセットインスリーブとは異なる雰囲気を持つ。

どうやら、自分は無意識のうちに「肩のラインがくっきり出る服」をこれまで避けていたようだった。ドロップショルダーやラグランスリーブの服を選ぶことで、自然とリラックスしたシルエットのものを好んでいたのだと気づいた。

今回の買い物は、自分にとっては失敗だった。

しかし、この経験を通して自分が何を好み、どのような服を選ぶべきかが少し明確になった。袖付けの違いがシルエットに与える影響を理解できたことで、今後は同じ失敗を避けられるだろう。

買い物の成功率を上げるためには、ただ好きなデザインを選ぶだけでなく、「自分が快適に感じる形やシルエット」を意識することが重要なのだと実感した。これからは、購入前に袖付けの位置やシルエットについてもう少し注意深く確認するようにしたい。

特に、少ないモノで暮らすミニマリストにとって、1つ1つ自分の満足度の高いモノを選ぶことは心掛けていきたいところ。そのためには、商品に対する特徴などを理解して、解像度を上げていく必要があると痛感した。

こうして少しずつ、自分の満足度が高いものを見極める解像度を上げていくことで、より納得感のある買い物ができるようになっていきたい。

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あまやく
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