見出し画像

「先取り支出」という考え方

先取り貯蓄」をすると、お金が自然と貯まるという話がある。

先取り貯蓄とは、給与や収入が入った際に生活費などを使う前にあらかじめ一定額を貯蓄する方法のことで、お金があるとつい使ってしまうのを防ぐために、給与天引きや口座の自動振替設定などにより先に貯蓄分を確保するというもの。使えるお金を制限することで無駄遣いを減らせることから、資産形成を進めるうえでこの先取り貯蓄を取り入れている人は多いと思う。

収入があったとき、容赦なくまずその四分の一を天引きにして貯金してしまう。そうして、その余の四分の三で、いっそう苦しい生活を覚悟の上で押し通すことである。これにはもちろん、大いなる決心と勇気が必要である。

本多 静六. 私の財産告白. 実業之日本社. Kindle 版.

最近、実生活を通して支出面においても同じような考え方が適用できるのではないかなと考えている。先に"本当にほしいもの"を買ってしまうという、「先取り支出」という考え方


モノを買う順番で手元にお金を残す

私が何かを購入するときのプロセスにおいて、「欲しいとは思っているが、自分の中でまだ値段とそのモノに見出す価値とが擦り合わせできていない段階」がある。

そのような状況でお金が手元にあると、その"本当にほしいもの"を買う前に、余計なモノやコトに消費してしまって"本当にほしいもの"を買うのを後回しにしてしまうことがよくある。

そこで「先取り支出」として、"本当にほしいもの"をまず買って、余計なモノやコトに出費することを防ぐことで、結果的に手元に残るお金が増えるのではないかと考えている。

余計なモノに出費したあとでも"本当にほしいもの"を買う可能性は大きいが、"本当にほしいもの"を買った後で使えるお金が限られている状況だと、余計なモノを購入しようとした際に冷静になって「買わない」という選択肢が取れるような気がする。

おそらく、「何を言っているのだ?」「欲しいものを優先して買うのなんて当たり前じゃないか」という意見もあるかもしれない。ただ、これは「欲しい」と思ったものを"本当にほしいもの"へ昇華させるプロセスが自分のなかで明確になっている人ほど、この感覚を理解してくれるのではないかと思うけど、どうだろうか。

"本当にほしいもの"を見極める

欲しいと思っているものを"本当にほしいもの"に昇華させるために、それを手に入れることで自分にどういう価値を提供してくれるのか具体的に考えることにしている。

たとえば、使用頻度や使用したときの満足度、複数の用途があるかなど。それらを踏まえて、提示された価格が妥当だと判断すれば購入するようにしている。

※モノ選びの基準については、以前他の記事でも載せています。

ただ、その価格と価値の擦り合わせを行っている最中に、それらのプロセスに引っかからないような余計なモノのプライオリティがなぜか高くなって、気づいたら買ってしまっていることがある。

このようなことを防ぐために、何かを買う際は前述の「先取り支出」を意識している。

先取りによる支出の最適化

そういう意味では「先取り支出」というより「先取りによる支出の最適化」という表現の方が、正しく意図が伝わるかもしれない。

※「支出の最適化」という言葉は三菱サラリーマンさんのブログで初めて認識しました。

私の中で「節約」や「倹約」って、何も雑巾を絞って絞ってカラカラになるまで支出をカスまで搾るというイメージではなく、
「自分の価値観や夢・目標に照らし合わせて、金銭に関わる経済行動に対して適切に取捨選択をする」ことを指します。
(中略)
この、元来前向きな行動である「節約」に、更に前向きなイメージを持たすべく、「支出の最適化」というワードの方がしっくりきます。

節約って響きがケチ臭いので、「支出の最適化」というワードを提唱したいです

先に"本当にほしいもの"を購入するためには、そのときの自分の価値観が何かを明らかにしないとできないことだと考えている。この価値観の部分がブレていると、それこそ無駄使いとなってしまう。

つまり、「先取り支出」を正しく遂行するためには、この自分の価値観や人生の目的を整理しておくことが大前提だと言える。


今回は私のなかでのモノを購入する際のプロセスなどを整理するために書いたので共感は得られにくいかもしれないが、自分なりの購入プロセスは持っておいた方が余計な出費は減らせるのではないかなと考えている。

※今だと、KindleUnlimitedでも読むことができます。

いいなと思ったら応援しよう!

あまやく
いただいたチップは何かしらのかたちで還元させていただきます。

この記事が参加している募集