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雨の音が,その世界観を色濃くした
久しぶりに,本棚から江國香織さんの本を取り出して,2日間,涼しい夏の日の数時間を,すっぽりとその世界に入って過ごした。
本の中で誰かが熱い珈琲を飲めば,一緒に飲みたくなってキッチンで豆をひいたり,何回か中断はあっても,スムースな読書だった。
一体どの本がわたしの初めての江國さんで,それがいつだったのか,全く思い出せないけれど,20代前半のわたしは,その世界観が大好きで,新刊が出たと聞けば本屋さんに寄って帰ったし,過去に出た本も,全て買って読んだ。
“落下する夕方” 多分,予想だと,読むのは3度目。
わたしが江國さんの世界観に触れるたび,いつだってすごくしっくり,附に落ちる感覚になるのは,どうしてなんだろう。そんなことをぼんやりと思いながら,この記事を書いています。
。。○ ⚪︎ あとがき,解説までしっかり読んで本を閉じ,
まるで綺麗な深い青色のオーガンジーに包まれて,緑がいっぱいの街の中に取り残されたような,不思議な恍惚感を含んだ切なさに,胸がふんわりといっぱいになる。
今,これを書いていてくっきりと気づいたことだけれど,
年齢や経験を重ねてから,昔好きだった本を再読するということは,本の中の登場人物たちの人生はもちろんのこと,なんと,ずっと昔の,
それを読んでいた頃の自分にも出逢うということなのかも知れない。
本の世界にいる間何度も,
これを あの恋をしていた時の自分が読んでいたのか,とそう思うとたまらない気持ちになった,りした。
現代に意識を戻して!
今は,旦那さんという存在がいて,こんなに危険な小説(※個人の一つの表現です)だって,安心して読める。
それは,悲しいことでもあり(もう決して,あの頃の感性でこういう小説を読むことはできないのだから)
同時に,とてもほんとうとは思えないくらい,嬉しいことなのだと思う。
江國さんの世界観についてのわたしの附に落ちる感覚についてはまたゆっくり考えてみることにします。
これまでの全てが繋がって,いま此処にいる _____________________________
此処からまた繋がっていく物語を楽しみに,おやすみなさい
明日は何を読もうかなぁ
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