18さい、スイとのこと(2)、逃亡癖と冷蔵庫
スイのことが好きだった。ほんとうに、すごく。付き合う前から。付き合ってからはもっと。でも、例の公園、別れの儀がセンチメンタルに執り行われた夜の1ヶ月前にはすでにわたしの気持ちは終わってしまっていた。
大好きから終了までストンといってしまったきっかけは、たった一つの小さな幻滅だった。幻滅したのは、スイからにじみ出たごく普通の、ありふれた思い上がりに対してだった。誰とも付き合ったことがなく、自信に満ちているとはいえない17歳の男の子が、自分を好きだという女の子と交際してあれよ