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『修身教授録』

一生の基礎は十五で決まる

私の考えでは、人間の一生の基礎は、
大体十五歳までに決まるものだと思うのです。
したがってその年頃になるまでの教育は、
相手の全人格を左右して、
その一生を支配する力を持つわけです。
ところがそれ以後の教育は、
結局相手の一部分にしか影響しないと言ってよいでしょう。
人間も十五、六歳を過ぎますと、
急に批判的になるものです。ところが、
そのように批判の芽が出出してからは、
もう教育の影響力は部分的になって、
全面的には及びにくいのです。
《著・森 信三》

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