渡部昇一流『四書五経』の解釈
47、独りを慎む
🐢 尚(こいねが)わくは屋漏(おくろう)に愧(はじ)ざれ 🐢
(『中庸』三十三章)
屋漏というのは部屋の奥をいうようである。
したがって、願わくは部屋の奥に一人でいても、
人に見られて恥ずかしくないような態度でありたいものである、
という意味になる。
『大学』伝六章には「其の独りを慎む」とあるが、これと同じ意味である。
どんな時でも身を慎むのが君子のあり方である、
というのである。