渡部昇一流『四書五経』の解釈
45、大徳の恵み
🐢 大徳は必ずその位を得、必ずその禄を得(う)、
必ずその名を得(う)、必ずその寿を得(う)。(『中庸』十七章) 🐢
立派な徳を身につければ必ずその位はついてくるし、必ず禄がついてくるし、
必ず名前を残すし、必ず長生きする。
これはある時代の高級官僚になる人たちの信念だった。
最近までの例では、東大法学部から第一種国家試験でキャリアになることであった。
すると必ず位が得られ、必ずいい収入があり、必ず名前も出て、天下って長生きする、
というわけである。