[agariパフェ日記 vol.7] ぶどうの海におぼれたい『シャインマスカットと贅沢ブドウのパフェ』
agariスイーツセラピストのジョナさんが一番好きなフルーツのひとつ。
それが、熊本・石井果樹園さんのシャインマスカット。
このシャインマスカットを1人でも多くの人に食べてほしい
そんなまっすぐなシャイン愛で作られているパフェ。
少しずつ変遷を重ね、今年で5代目となる今回のパフェの一番の注目ポイントがこちら。
『シャインマスカット以外のぶどうも全部、石井果樹園さんのものを使っている』こと!
石井果樹園=シャインマスカットと思い込んでいたところ。
実は石井さんが様々な種類のぶどうを作っていると知ったジョナさんが「そんなの絶対においしい」「食べてみたい」と興奮していたのが、たしか1,2年前。
とうとう今回、満を持して石井果樹園さんのぶどう尽くしパフェを作るに至った。
ジョナさんのぶどう愛がダダ漏れている『シャインマスカットと贅沢ブドウのパフェ』
それはもう食べるっきゃないわけです。
どのぶどうに出会っても、おいしいし嬉しい
トップに飾られた、シャインマスカットと+αのぶどう。
この+αが何の品種になるかはそのときのお楽しみ。
日によって採れるぶどうが変わるため、石井果樹園さんからその都度一番美味しいぶどうが送られてくるのだとか。
品種は、クインニーナ・ブラックシャインマスカット・ナガノパープルなど。
今日はどんなぶどうだろうと考えるだけでワクワクするし、どれに当たっても絶対に美味しいし嬉しい。当たりしかない宝くじみたい。
ぶどうの甘さの違いを表現する言葉がうまく出てこないけど、食べ比べると味わいが全然違う。
だからこそ、ここは難しいことを考えずシンプルに、ぶどうのおいしさを堪能するのが一番。
宝石のように輝くぶどうたちの瑞々しさを存分に味わっているうちに、パッションフルーツの生クリームが口の中で香りと味わいをフワッと広げる。
どうしたものか、このパッションクリームの優しい酸味が甘いぶどうとピッタリ。果汁が溢れるぶどうを優しく包み込む。
贅沢が過ぎる、ぶどうのカッサータ
桃とライチとアメリカンチェリーの美しいアイスの下には、ぶどうがたっぷり入ったカッサータ。
この暑い時期に、タイプの違う酸味をまとったアイスが2種連なっているだけで幸福度が高いわけなんだけど、このカッサータがまたすごい。
生クリームとヨーグルトで作った口溶けの良いカッサータに詰め込まれたぶどうたち。
フレッシュなぶどうを凍らせるなんてもったいないって一瞬思ってしまいそうだけど、食べるとびっくり。
凍らせてあるはずなのにカチコチなわけでもなく、程よい弾力と果汁が残っている。
ぶどうって凍らせても完全に硬くならないの?
それとも、乳製品との絡みでそういう作用が働くの?
よくわからないけれど、このカッサータの中で発揮されるぶどうの存在感がすごい。
ぶどうそのものの新たな魅力が引き出されている上に、カッサータをより極上スイーツに仕立て上げている。
このカッサータ専門店があったら長蛇の列になりそうだな。
アイスバーとかあったら最高なんだけど。
幸せ度合いを引き上げる求肥
そんな妄想をしながら食べ進めていくと、次の驚き、求肥に出会う。
グルグル巻いてある渦巻き状のもっちもち。これがただの求肥じゃなくて、なんとエルダーフラワーとレモン餡の求肥。
冷たいパフェの中でも、柔らかいもちもち食感は保たれていて、時折口の中でレモンのキュッとした酸味が広がる。
私が無類のお餅好きであることは差し置いても、この求肥はグッとくる。
エルダーフラワーとレモンの餡を作って、それを練り込んで求肥を作って。薄く平たくした後に、ぐるぐる巻いてひとつずつカットしてるんだぁ…とか考えるだけで、そのありがたさに手を合わせたくなる。
いや、ちょっとウソ。食べている時はそんなこと考えずに、ただひたすらに美味しい美味しいって思いながら食べてしまった。罰当たりでごめんなさい。
とにかく、パフェの中盤でこの求肥に出会ったときの幸せレベルは半端ない。
味と食感が紡ぐグラデーション
中にもフレッシュなぶどうがゴロゴロしていて、レモンケーキやレモンチーズがけクランブルがどっしりと酸味をきかせ。
そうかと思えば、底にあるパッションソース入りゼリーが口の中を爽やかに軽やかにしてくれる。
甘いぶどうと、酸味の強いパッションフルーツやレモンが味のグラデーションに。
フレッシュなぶどう、なめらかなクリームやアイス、もちもちやカリカリ、ゼリーのプルプルなどが食感のグラデーションに。
様々な味と食感が糸を紡ぐみたいに一つの作品を作り上げていて、見た目も味も、食べ終えた後の余韻まで美しいパフェだった。
シャインマスカットの一番おいしい食べ方とは
ジョナさんは「美味しい果物はそのままで食べるのが一番いい」と常に思っている。
だからこそ、果物を使わせてくださる農家さんへの敬意と、果物そのものへの愛情もすごい。
自分が手をかけることで、この果物の魅力をどう引き出して、そのおいしさをどう伝えるのか。
それをいつもいつも考えているように見える。
そんなジョナさんが、ただひたすらに「このぶどうの美味しさを皆さんに知ってほしい」との想いだけで作っているパフェなわけだから、機会があれば是非味わっていただきたい。
ところで、ジョナさん流シャインマスカットの一番美味しい食べ方。
それは「3粒を丸のままいっぺんに口に入れて食べる」こと。
毎年、石井果樹園さんのシャインマスカットが届いた最初の日にその"3粒食べ"をやっては、ものすごーく幸せそうな顔をしていた。
「やってみなよ〜」と言われてやってみるけど、私は口の中がアップアップしてぶどうの海に溺れてしまう。
それでも、ジョナさんがこの世の幸せの極みみたいな顔をするので羨ましくなって再チャレンジしたけれど、やっぱり溺れた。
あんなに張りのあるシャインマスカットを、3粒同時に噛みしめる歯を持ち合わせていないのかもしれない。
丸のままじゃなくて、全部横半分にカットしてそれを同時に6個(=計3粒)だったらすごく美味しく食べられる気がするんだけど。
…あれ、なんの話だっけ。
まぁいいか。私はジョナさんのパフェで極上の幸せを堪能できるから、それでいい。
それが一番いい。
[Photo : Masayuki Nakano]