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まあお訳古今集 恋はいちごを添えて漆

みなさん、こんにちは! 毎度お騒がせしかしておりません、ちり紙交換……はしてないけど自称作家のあまおう まあお です!

うるし……じゃなくて「」の大字ですって。七萬円なんてハンパな包み方しないし知らんかったわー。
というわけで、第七弾ですよ!

恋歌一
あけたてば蟬のをりはへなきくらし 夜は螢のもえこそわたれ

朝が来れば僕は蝉。君をひぐらし鳴き呼んでます。
夜が来れば蛍。燃えて燃えてもう苦しくてならない。

#いちご訳

「をりはへ」ずっとの意。
平凡と言えば平凡ですが、たいへんそうですね。
をりはへ、という言葉がキモなのかなあ。なんとなく「をはり」を意識してしまって、もうダメだ感が漂っている気がしますが、どうでしょうね。
#がんばれ #もしくはアキラメロン #前途多難

恋歌一
夏虫の身をいたづらになす事も ひとつ思ひによりてなりけり

飛んで火に入る夏の虫。私あれの気持ちが分かるの。恋い焦がれるのよ。私の胸にも……炎が燃えるわ。
#いちご訳

よくある掛詞で「思ひ」は「火」です。よくあるものと夏虫の儚さを、巧く使った秀作といった感じがしますね。
シンプルにお上手なんじゃないでしょうか。
ただ返歌はしづらいですね、これ……。

#なんといってよいやら #情念 #飛んで火にっていつできた言葉なん

恋歌一
夕さればいとゞひがたきわが袖に 秋の露さへおきそはりつゝ

秋の夕暮れ時はもう悲しくて袖が濡れているんです。露のせいでしょうか、涙のせいでしょうか。
#いちご訳

「ひがたき」=「袖ひ(つ)」+「かたし」のことのようです。平仮名ばかりで一瞬「どひがたし」ってなんやと思ってしまいました。
涙で濡れた袖を秋の露が濡らす夕方は物悲しいなー(会いたい)。という歌のようですね。
上品と見るか遠回しと見るかは、時代によるのか人によるのか。#私は好き

恋歌一
いつとても恋しからずはあらねども 秋の夕べはあやしかりけり

いつだって好きですよ。でもそうだな、こんな秋の夕暮れは……どうにかなってしまいそうです。
#いちご訳

シンプルすぎるのでひとつ。ゆふべ、は「昨夜」と掛詞でしょうか?
……だとしたらまあ、一本取られましたねww
シンプルな歌は千年経っても訳す必要もない。いい歌だなあと、思います。こういうのを普遍と呼べばいいのでしょうか。
#シンプルイズベスト #カッコいいな #イケメンか


恋歌一
秋の田のほにこそ人を恋ひざらめ などか心にわすれしもせん

顔に出してはいけません。でも心の中であなたを忘れることなどあるわけもないのよ。
#いちご訳

「穂に恋ふ」は要するに「色に出にけりわが恋」という意味らしい。
恋ひざらめ-忘れしもせん、というあたりに決意のようなものを感じるかなあ。
稲穂かなんかに歌を添えて、というパターンかもしれませんね。
#MIYABI #でなんでいつも秘密にしてんの #なんかマズいことでも

恋歌一
秋の田のほのうへをてらすいなづまの光のまにも我や忘るゝ

稲穂が揺れる秋の田に雷光。突き刺すようなその一瞬の煌き、瞬きより短い時間さえ俺はお前を忘れやしない。
#いちご訳

ドラマチックキターーー!(歓喜)
地味に田んぼ→稲→稲光の連携と、突然の恋は雷鳴的イメージと、小技が効いていますね!
俺様系だけど、これは好きなタイプ。火花のようにFLASH♪ あ、言わなくても分かると思うけど我や忘るゝは反語ね。
#三人ともかわいいよ #関係ないこと言い出した

恋歌一
人目もる我かは あやな 花すゝきなどかほにいでて恋ひずしもあらん

人目を気にするなんて俺らしくもない。花すすきだって穂に出しているじゃないか。
#いちご訳

すすきの歌はこんなんありましたね。
「秋の野の尾花にまじりさく花の色にやこひんあふよしをなみ」
今日の歌の方がわかりやすいし、巧いと感じます。歌を貰った女の子がどっちを選ぶか、となるとそれはもう千年の謎ですね^ ^
#個人の趣味による #あなたはどっち #どっちの和歌でショー

恋歌一
淡雪のたまればかてに くだけつゝわが物思ひのしげきころかな

淡雪が枝の上に降るけれども溜まれば砕け落ちるだけ。僕の思いもいつまでも募り乱れて……どこへも実を結ばない。 #いちご訳

くだく、は雪が「砕ける」のと「思い乱れる」の掛詞のようです。
繊細かつ文学的な一首。いいですねえ!
普通は降り積もるはずの雪ですが、細い枝に載ったばかりに溜まれば振り落とされてしまう。
白皙の貴公子のイメージでよみましたが、いかがでしょうか?
#イケメン #確信 #繊細

恋歌一
奥山の菅の根しのぎふる雪の けぬとかいはん 恋のしげきに

奥山でスゲの根すらを押さえつけるように降り積もる雪だって、いつかは消えてしまうの。この恋もそうだと試みに言ってみようかしらね。
#いちご訳

あっ、これ味わい深いですね。恋も幻想の一種と捉えると、夢から覚めて消し飛ぶ雪のようなものかもしれません。
しかし覚めるまでの間は重く心にのしかかってくる……
なんかこう、刺さりますね。
#気に入った #個人のお気持ち #でもないよりはマシでしょ #もうすぐ春ですよー #お外寒いお

さて。これで古今集恋歌「一」は終了ですね。
次回からこのシリーズは恋歌二へ入ります! え? どこまであるのって? ええと……恋歌は「五」まであります……(マジで)。

現在は春の公募用の原稿の最終仕上げに入っています。お陰様で今年も間に合いそうですよ! それが済んだらとっとと次の小説の構想に入らないと、秋に長編書きたいんでやや時間が厳しいんですよね。早く脱稿してしまいたい……(本気)。

そんな自分で自分の首を締めていくスタイルのドM作家 あまおう まあお の小説はこちら
これ、短編なんですぐ読めるんですけど、長編と同じくらいPV出てて大変うれしいです。ありがとうございますっ^ ^

私にしては切れ味のよいわかりやすいお話
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