GW、喧騒をひたすら避けデジタルデトックスと書籍執筆に徹した
気が付いたら、口内炎が3つも出来ていた。痛い。つらい。
例年、業務の繁忙が一段落しスケジュールに若干余裕がある春4月。
余裕が出来たのをいいことに、そこそこ遠距離への出張を入れすぎてしまった。出張→講演or対話→ブログ執筆(発信) のサイクルを多いときは週2回。でもって気が付けば疲労困憊。上記の有様に。
とはいえここ数年は法人化してチームで仕事を回せるようになり、メンバーのおかげもあって過労状態から脱却できて……いたはずなのですが、調子に乗りすぎてしまいました。
そろそろブレーキをかけないとやばい。
そう思い、このGWの前半はとことんデジタルデトックス&仕事オフを、後半は書籍執筆(※)だけを適度にこなす程度にとどめました。
※ただいま2案件進行中。1作品は組織文化に関する単著で9月刊行予定、もう1作品は人事領域のテーマの共著で6月10日にプレお披露目イベント決定~おそらく年内刊行予定
SNS投稿も、(僕にとっては立派な業務なので)一切ストップ。
(GW中盤から生存証明程度にコメントなしのリツイートや、他者の投稿に軽いコメントくらいはしましたが、自らの発信はせず。意外とスンナリやめられた。油断するとモーレツ・サイドに倒れそうになる日本人、やめる経験を増やした方がいい(しみじみ))
なお、このブログもGW明け初日の日中時間帯(業務時間帯)に執筆しています。今までは土日祝日や平日の定時後に書くことが多かったけれども、そのスタイルもそろそろ見直したいのでね。
最近、僕は「モーレツ気質の問題」をたびたび発信していますが、そして北欧文化の日本社会へのインストールを騒いでおりますが自分に向けたメッセージでもあります。反省。
(「経営者たるもの休みがなくて当然」なることを言う人もいますが、そういう不健康な同調圧力要らないんで)
そんなこんなで、最初の3日はひたすら睡眠とぼーっとを繰り返す日々。
10時近くの遅めの起床、夕方には昼寝、そして23時前には再び睡眠。
GW出だしの3日間は、毎日13時間近く眠りました。
人ってこんなに眠れるものなんだと、われながら驚きました。
そうはいっても、僕はひとところに落ち着いていられない性分なため、思い付きで近場(愛知県)の景色の良いところに宿泊してひたすらぼーっとしました。
GWのピーク時期でも、探せばあいている宿は見つかるものです(これも東海・中京エリアの良さか? 東京圏だと厳しいかもしれませんね)。
でもって、ピーク時期でも宿泊可能なエリアって何気に穴場。
なんたって、騒々しい(失礼)インバウンド客や観光客がいない!
静かにリフレッシュに集中するには最適な環境です。この需要、地味にあると思うぞ。
普段ならワーケーション や #ダム際ワーキング を決め込むところですが、今回はとにかく睡眠とぼーっとに集中。持参した書籍も、カルチャー系、リベラルアーツ系ののんびり読めるものとマンガを数冊。
ビジネス系や社会問題系の書籍を読もうものなら、とたんに頭が働いてアウトプットしたくなってしまいますからね。「知識を吸収しなければ」「覚えなければ」のような強迫観念からも自由になりたかった。
とにかくリラックス。
すっかり味をしめた僕は、岐阜にも足を延ばしてみました。
渋滞一切ナシ。ガラガラの東海環状道と中央道を乗り継いで、岐阜の中津川へ。
「GWに」「ガラガラの中央道を」「快適に走る」
首都圏で生活していた時には考えられなかった、実に良い響きのワルツです。同じ中央道の世界線とは思えない、これまた東海・中京エリアの醍醐味かもしれません。
本当は先日訪れた岐阜県白川町の『晴耕雨読とみだ』さん(以下)を再訪し、執筆に勤しもうと思ったのですが、その日は既に予約でいっぱいとのこと。大人気! 素晴らしいですね。
というわけで、行先を中津川に変えて静かな宿で一泊。
先日、飯田をご一緒した日本ワーケーション協会の入江さんから駅周辺と鉄道はインバウンド客で賑やかだったとの話を聞いていましたが、クルマで山奥直行だとインバウンド客とはまるで無縁の世界。実に静かに過ごすことができました。
クルマ×非観光地の合わせ技、静かに過ごしたい派には最強!
中京圏のクルマ文化も悪くない。
GW序盤の愛知の宿でもそうしたのですが、夕食無しプランで予約。
(そもそも直前予約だったため、夕食ありプランは提供されていませんでした)
お弁当を買い込んで、部屋で静かにかつ自分の好きなタイミングで食事。
おかげで、ほんとうにゆっくりなおかつ、食事処の喧騒(バイキングバトルなど)を避けて過ごすことができました。
(お風呂もディナータイムのピークにあわせてのんびり楽しみました(貸し切り状態でした))
食事ナシ&お弁当持ち込みのお籠り宿泊、いいかも!
この時点で気力や体力も回復してきたため、ゆるり書籍の原稿執筆にも着手。とはいえデジタルデトックスは継続。ここで日常のオペレーション脳になってしまったらすべてが水の泡、行く川の流れの如し(苦笑)
とにかく喧騒を避けて、無理なく執筆に集中するのだ。
たまたまですが、この地は兼好法師ゆかりの地。兼好さんは僕の尊敬する人物。「推し」の地で静かに執筆できるなんてもう最高。
すっかりお籠り&執筆の呼吸に馴染んだ僕。いったん浜松に戻り、今度は南信州(長野県南部エリア)へ。
南信は、先日の飯田訪問(以下の記事)で僕自身もワーケーションや #ダム際ワーキング そして地域間越境•共創の文脈で注力しはじめたエリア。日本ワーケーション協会 代表理事の入江さんとも中京圏のワーケーション文化創造のために行動量を増やしていきたいと話したばかり。
また、僕たちが浜松と豊橋でそれぞれ地域企業の仲間と展開している『越境学習の聖地・浜松』『あいしずHR』(ともに後述)の関係人口として南信の皆さんとも交流し、企業間や行政間の越境・共創を仕掛けていきたい思いもあります。
そんな流れもあり南信へ。
ネットで「南信州」「ワーケーション」「ワークスポット」などで検索すると売木村の『うるぎHalo!-岡田屋-』さんがヒット。
売木村は、僕は浜松から中津川・恵那・飯田などへの出張や #ダム際ワーキング の道すがらに何度も立ち寄っている土地(道の駅で食事する程度でしたが)。
高原のような清々しい空気と広い空、綺麗な川の流れやお花も魅力で、のんびり滞在してワーク出来る場所がないものかともどかしく思っていたのです。
いやー、ありがたい!
建築士の赤土(しゃくど)かよさんが、都内から移住し村の地域おこし協力隊に。もともと旅館だったこの建物をリノベーションして、現在はテレワーク施設兼シェアハウスとして運営なさっています。
気が付けば、この施設が地域と地域外の人たちのハブに。
現在では、神戸や千葉など県外から通い町づくり、もとい村づくりに一緒に汗をかく人たちもいるとのこと。
今年からスタッフを増やせる目途も立ったとのこと。さらに、活動の幅も広げてコト創りに取り組んでいきたいと意気込みを語る赤土さん。
「沢渡さんが、「ここは見ておいた方がいい」と思うところ(コワーキングやワークスポット)があれば、教えていただけますか?」
と赤土さん。嬉しいご質問!
僕は前述の白川町の『晴耕雨読とみだ』さんと、お隣 愛知県は設楽町津具の『cafe & bar みらいび』さんを紹介しました。
特に、みらいびさんのある設楽町は売木村から比較的近い立地。赤土さんも強い関心を示されました。
いずれも赤土さんと同様、移住者がコミュニティ・マネージャーとして運営しているスポットでかつ中山間地。なにより、どの施設のコミュニティ・マネージャーさんも素敵な人たちで、県を超えた越境・共創につなげられたら嬉しいと僕は思いました。
新刊の書籍の執筆も適度にはかどり帰路に。
……とそういえば、最近『みらいび』のオーナーの空(そら)かおりさんに会っていないな。売木村との越境連携の話も絡めて、いろいろお話ししたいなと思い……
という訳で翌日、さっそく『みらいび』さんに!
空かおりさんは、僕たちが浜松市佐久間町で定期開催している(今年も7月12日と11月12日に開催するよ) #ダム際ワーキング キャリア教育プログラムにもご参加。同じく浜松で開催されている『水ヨル』(後述の『越境学習の聖地・浜松』サイトを参照方)や、豊橋の『あいしずHR』にもお越しになり、僕たちと目指す世界観をともにしあう共創仲間。
また、津具はみらいびさんの佇まいと窓から眺める景色が北欧っぽい(と僕が感じた)ことから、僕が勝手に「愛知の北欧」と命名した土地でもあります。
ここに、日本の北欧の文化と景色を共創で創りたい。
(計画中の設楽ダムもあることから、#ダム際ワーキング の歴史を刻むにも最適)
共同代表でありバリスタの青山祥さんもいらっしゃいました。
青山さんが淹れてくださるコーヒーは、いつも景色の美しさに彩を添えてくれます。ほんとうに美味しい! この一杯を味わいたくて、津具まで来ているといっても過言ではありません。
やはり非日常感がありかつ上質なワークスポットや共創空間に、美味しいコーヒーは欠かせないですね(これも北欧文化です)。
空さんと青山さんに、さっそく売木村と赤土さんのお話をします。
お二人とも、是非行ってみたい、連携したいとのポジティブ反応。
青山さんはコーヒーを軸にした地域間越境や共創、ひいては人材育成なども発想され、さっそく地域を超えて面白いことが起こりそうです。
浜松の僕たちが、長野と愛知の人たちをお引き合わせして、新たなコトを興す。これぞ越境・共創。この景色を広げていきたい!
僕たちが懇意になった地域と地域、企業と企業、行政と行政と有機的につないで越境・共創をデザインしていきたい。
ところで、空かおりさんの平日の顔は企業の建設コンサルタント。
赤土さんも、空さんも建築・設計いわばデザインを生業とするプロ。
デザイナーやクリエーターが輪の中心になって進める地域づくりと共創。
そのパワーと可能性に感激する今日この頃です。
(ほんとうはお二人の横顔もシリーズ #旅と対話と組織開発 に綴りたいところですが初速で4話書いてみて結構労力かかることが分かったので、一連の書籍原稿執筆が手離れした後、改めてじっくり……)
先日訪問した山口市のYCAM(以下の記事)にも感動しきりでしたし、GW直前には僕は静岡文化芸術大学 デザイン学部 中川晃先生 を訪問し 地域×デザイン×共創 のテーマで熱い対話をしてきたばかり。
どうやら僕たちのこれからのテーマは、デザイン×共創になりそうです。
(デザイン関連の書籍もたくさん読もう)
肝心の執筆の筆も進み、お腹いっぱいで津具の山を下りました。
……と、こんな感じで疲労困憊からのお仕事デトックス、そして執筆お籠りワーケーションで過ごしたGWでした。
前半はとにかく思い切り休み、中盤と後半はデジタルデトックスしつつの執筆。
執筆仕事はしたものの、オペレーショナルな発信(SNS投稿、メールやメッセージ対応、ブログ執筆など日常的なライティング)を断つだけでこんなに心も体も解放されラクになるものかと改めて実感しました。
(既にメールやメッセージ対応や、一部のブログ記事執筆はチームメンバーに代行してもらっています)
かつては山のような講演やアドバイザー活動をこなしながら、年5~7冊の新刊執筆を成し遂げた時期もありましたが、立場も変わり、やることも増え、なおかつ体力や気力の衰えも正直あり、そのやり方はサステイナブルではないと最近は実感しています。
ゆるやかかつ着実な成長と持続可能な生き方、働き方、社会のあり方。それを僕自身も追求していきたいと思います。
ここ10年近く、毎年GWは書籍執筆を進めていましたが来年からはそれさえもやめる。また、僕自身は体験することに集中し(今回も良い対話と体験をしました)、書く行為はなるべく手放す(他者やAIなどにお任せする)方法も模索していこうかと思います。
僕自身は越境と共創のデザインとプロデュースになるべくリソースを使っていきたい。
と、そんなことを思ったGWでした。
▼越境・共創テーマの書籍。是非皆さんの組織や地域の課題図書に!
▼『越境学習の聖地・浜松』~2024年6月19日キックオフイベント開催!
▼『あいしずHR』~2024年5月10日スペシャルイベント開催!
▼変革リーダー育成・オンライン企業間越境学習プログラム『組織変革Lab』
▼僕たちあまねキャリアのサイト