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ミルクグラス修理の儀

どうも~ミルクグラスを愛してやまないあまねですよ!
のはずなんだが、
なのにどうしたことか・・・
割ってしまいました・・・
ああ~やらかした~~!!

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こちらは、ファイヤーキングのリブドボトムマグのグリーンです。
実はミントで(えええーー)
しかも夫の愛用品だったのですが・・・(こっちはまあいいや)

*ミント=一番高いグレードのこと。未使用品やデッドストック品など。とても貴重。

というわけで、修理することにしました。
もちろんもう使用することはできませんが、飾っておくことはできますのでね。

修理の方法と道具

さて、ミルクグラスを割ってしまった時どうするか、
私実は何度かあります。
もしダメそうだったり面倒そうなものなら捨ててしまうのですが、修理するなら、こんな方法がありますよ。

①ガラス専用ボンドで貼り合わせる
②UVレジンで貼り合わせる
③シリコンでコーキングする
④金継ぎする

④って日本の伝統工芸的なイメージがあるでしょうけど、実は陶器でもガラスでも金継ぎってできるんですよ。
なんですけど、そんなキット我が家にはなぁあい。
ので、今回は無難に、②のUVレジンでの貼り合わせをしていきます。

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下の写真にあるボトルがUVレジンの入ったもので、今回使うのは左端のレジン液です。
手前の白いものは、レジンを硬化させるUVランプですね。
筆ははみ出しや細かい部分に平たく塗るためのものなので一応用意。

UVレジンって?

歯医者さんで、その場で簡単な詰め物してもらったことあります?
あれなんですよレジンって。
口の中に最後に「ピッ」って音の鳴る機械を入れるでしょ。
あれがUVライトなんです。
もちろん歯牙用と工業用は違いますが、レジンて色んなところで使われてる素材なんですね~
歯科勤務経験を活かして説明してみました。

ところでどうして上記で「左端のレジン液」を使うことにしたかというと、一番収縮率が低い液だからです。
UVレジンの特徴は

・UVを当てるだけでその場で硬化する
・硬化するときに特殊なにおいがする
・収縮しながら硬化する
・触り過ぎるとレジンアレルギーを引き起こす原因となる

という特徴があります。
においが発生しますので、換気できる場所でおこないましょう。
そしてアレルギーにも注意です。必ず手袋をして扱いましょう。

そして大事なのが、収縮率。
今回はガラスとガラスを貼り合わせるのですが、ガラスって柔軟性がないですよね。
なので収縮すると、ガラスからパキっと外れてしまいます。
それでは困るので、持っている中から一番収縮率の低いものを選びました。

ちなみに歯医者さんで詰めた詰め物が2年くらいで壊れたり外れたり隙間ができて同じところが虫歯になるのは、このためですよ。
レジンを詰めたらどんどん悪化するのが歯の現状ですね。
(歯科オタク炸裂)

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てなわけで!こんな感じのイメージでいきましょう。

修理開始!

割れ目の表面に、少量のレジン液を薄くつけて、貼り合わせます。
貼り合わせたらUVライトで照らして硬化させます。
基本的にはこれを繰り返します。

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ライト当てるとなかなかキレイでしょ?
レジンの効果は、ライトの光を通す素材なら使えますので、ミルクグラスの修理にもぴったりですね~

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薄く塗れるので、破片と破片の接地面に塗っても、大きく無駄な隙間ができにくいのが良いですね。

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↑というわけで、徐々に破片を組み合わせて、左下の状態で完成です。
ぴったり合うわけではないので、隙間にもレジン液を流し込んで、ギザギザする部分をすべてコーティングしました。
またそこから割れちゃったら危ないもんね。

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こんな風に上にライトを乗っけて中に当てると、なんとなくキレイなランタンに(笑)
あとは隅々までしっかり硬化させ乾燥させるために、何度も照射しておきます。

はい、完成です!
展示専用になりましたー

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完成後に絶対気を付けないといけないこと!!

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いいですか、まず修理を終えたらやることがあります。
とっても大事なこと!

①終了後すぐに部屋中に掃除機をかける
②掃除がすべて済んだら、服をすべて着替えて、顔を洗い、髪を丁寧にとかす
③スリッパの裏も掃除機でしっかり吸って
④今日は裸足で歩かないこと

さて、何でか分かりますかね。分かりますよねえ。
ガラスくずが出るからです。
写真のように、ミルクグラスは割れると細かなガラスくずが出るタイプのガラスなんです。

いまどきのガラスって、技術がとても進んでいて、衝撃があっても砕け散ったりはしないですよね?
車のフロントガラスも、小石が当たって割れても、バリバリって割れて落ちないし。

でもミルクグラスが製造されていたのは、時代単位で昔なんです。
だから割れたら大変。
破片を持ってこっちに合うのかあっちに合うのかぐりぐり合わせてたりなんかすると、とたんに端から細かなガラスくずが出て、だんだん形が合わなくなるんですよね。

そんなガラスくずは、布に深く入り込んで、あなたの肉に容赦なく刺さります!
痛いんですわこれが~
なので、一気に掃除機で吸ってしまうのが一番ですよ。
テーブルももちろん、イスもあなたの膝もおなかも胸も洋服ごとね。

布巾で拭き取ろうなんて考えちゃダメですよ。
すすぐときに指肉に刺さりますからね。
裸足もダメ。できればすぐに顔を洗いましょう。
髪の毛にもついてますからね。
作業中「ぱきんっ」っていったら、それはどっかに砕け散ってるんです。

そうそう、なので、この作業は爪にガラスくずが入らないよう、必ず手袋しましょう。
レジン対策以外にも、手袋大事ですよ。

修理後のミルクグラスの行き先は?

さて、ミルクグラスを修理して、それを何に使うと思いますか?
というか、何に使いたいでしょうか??
コレクターの間では色々あるんですよ~使い道!

①多肉植物の鉢植え
②展示用
③針山入れに
④ろうそくに変身
⑤芳香剤入れに
⑥キャンドル入れに
⑦ペン立てに

一部だけでもこんなに!
④と⑥は同じではないんですよ。
「おこもり中の毎日にミルクグラスを楽しむなら・・・」
で書いたように、キャンドルホルダーにはぴったりです。

それじゃなくてね、もうキャンドルにしてしまえ!
ってのがありまして。

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こういうものがありんす。
こちらはファイヤーキングのジェーンレイのカップ&ソーサですが、おそらくソーサが割れたり紛失したりした「はぐれカップ」をキャンドルにしたものじゃないかなと。
専門店の他、雑貨屋さんで販売してますよ。

こういうふうに、ろうを溶かし入れてキャンドルを自分で作ることもできますよ♪
まだまだ現役で、あなたのミルクグラスでいてくれます。
グラスの第二の人生も楽しく考えてみましょう♪

まとめると~!

というわけで!
修理にぜひチャレンジしましょう!
まだまだあなたのグラスでいてくれます。
捨てるなんてもったいない☆

でも色々気を付けて!
手袋して、換気して、掃除機スタンバイでやってみましょうね。
何より、手を切らないように気を付けて!
安全にミルクグラスを楽しみましょう♡

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