拝啓 noteを書く全ての人へ。
これまで「note機能」や「noteの書き方」について、数回に分けて記事を書いてきました。しかし、全てを探すのは骨が折れる作業だと思います。
そこで、記事を一つにまとめることにしました。今回は、過去に書いた記事の内容をまとめたり、新たに内容を付け加えています。
かなりの長文記事ですが、せひ最後までお付き合いください!!
第1章 noteってなに!?
友達にnoteの説明を求められたとき、どう答えればいいか困ったことはありませんか。noteの素晴らしさを説明したいけれど、うまく良さを伝えきれない。こんな経験をしたことはありませんか。
こういう場合って、最終的には「とりあえず使ってみて!」と言うしかないですよね。
僕はこういう時、「noteは、SNS機能がついたブログサービスだよ」と説明しています。noteは、ツイッターやインスタグラムのようにフォロワーを抱えることができて、ブログのように書こうと思えば何万字もの文章を投稿することができるからです。
第2章 noteの大きな特徴
この説明は、正確とは言えないかもしれません。もちろんSNS機能はあるし、ブログのような文章を届けるサービスですが、noteの魅力を伝えきれていないように感じます。
この章では、noteの3つの特徴を紹介しながら、noteの魅力を伝えていきます。
① noteは人検索できる
noteはブログとよく似ていて、まったく性質の異なるものです。それはブログが「キーワード検索」をしているのに対して、noteが「人検索」をしている点にあると思います。
僕たちはふだん何か調べものをしたい時、ネットで検索します。いわゆる「ググる」というやつです。検索の上位にある記事を読んでいきます。
逆にブログを書く側の視点に立つと、多くの人に文章を読まれるためには、検索上位に来るようなSEOを考慮した記事を書かなければなりません。
要するに、ブログには「キーワード検索」が求められ、「キーワード検索」に引っ掛かりやすいように文章が書かれています。
一方、noteはブログのような書き方をしても読者を惹きつけることは難しいと個人的には思います。僕はnoteを読む意味は「人検索」にあると考えているからです。
noteのアカウントを見つけてわざわざ文章を読んでいる人は、noteの街にひそんでいる面白い人の文章が読みたいのだと思います。
要するに、noteに知りたいことがあるのではなく、出会いたい人がいるのです。
ちなみに、僕の記事のなかで、一番noteっぽいなぁと感じるのは、『バレンタインとチョコレート。』というエッセイです。
noteでは、自分が実際に体験したことを語る文章が人気です。誰しも生きていたら、楽しかったことや困難にぶち当たったことはあるはずです。あなたの体験したい話は、あなたしか書けません。ぜひチャレンジしてみてください。
② 書くことに集中できる
次に、noteに文章を書くツールについて説明します。
noteは、手軽に文章を投稿できる仕組みになっています。シンプルなエディタで文字の大きさや装飾が限られており、余計なことを考えてしまう心配がありません。
例えば、noteのエディタは、文字の色を変えたりすることはできません。変えることができないからこそ、文章の内容にこだわることができます。
僕自身、過去にブログを書こうとして挫折したことが何度もあります。いろんな機能があって便利だけれど、僕には複雑すぎました。
一方、noteはシンプルな構造になっているからこそ、書くことに集中できるのです。説明書を読まなくても感覚的に使い方が分かるように設計されているのです。
③ ランキングがない
noteには、ランキングがありません。ランキングがあると、刺激的なタイトルや釣り記事や悪口記事で溢れてしまうからです。
実際、ツイッターやネットニュースを見ると、刺激的な内容で溢れています。タイトルを釣って閲覧数を稼いでいる記事も多いです。
いっぽう、noteはかなり平和です。僕自身、noteをはじめて3年目になりますが、誹謗中傷のコメントに出会ったことは一度もありません。だからこそ、ネットで文章を投稿した人にとって、最高のプラットフォームだと思います。
もちろん、これは、noteが炎上しにくいように設計されていることもありますが、クリエイターのみんながこの空間を大切にしているからだと僕は思っています。noteは、今後もそういう場所であってほしいですね。
ちなみに、noteのCXOである深津貴之さんが「noteにランキングがない」ことについて記事で言及されています。面白いので、こちらも併せてご覧ください。
第3章 noteの住人の基本情報
① 会員登録者数
少しまえ、「note8周年事業発表会」が行われました。そこで、noteの会員登録者数が発表されました。
会員登録者数は、なんと500万人でした。(2022年4月)
noteはアカウントを作らなくても、無料で読むことができます。この500万人という数字は、わざわざ会員登録をしてアカウントを作った人の数です。
(ちなみに、会員登録は無料です)
月間アクティブユーザーはもっと多いはずです。ちなみに、2020年5月に発表された数字だと、月間アクティブユーザーは6300万人です。すごい数ですね。
noteの存在を知っている人は、まだまだ少ない印象がありますが、ツイッターなどを通して、知らないうちに読んでいる可能性はあるのです。
② 累計総スキ数
「スキ」というのは、「いいね」のことです。これまでの累計の総スキ数は、2.6億回だそうです。壮大な数ですね。
③ noteコンテストから書籍化、映像化へ
noteでは企業とタイアップしたnoteコンテストが催されています。
例えば、漫画家のかっぴーさんが書いた『左利きのエレン』や松本千秋さんが書いた『38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記』は、書籍化&ドラマ化が決まりました。すごいですね。
(ちなみに、「noteコンテスト」については、第4章で説明します)
④ クリエイターの収益
また、noteで収益を得ることもできます。現在、noteを書いて収益を得ている人は10万人を突破しています。
さらに、2021年における年間売り上げTOP1000に入るクリエイターの年間の平均売り上げは、667万円だそうです。
この数字は、2019年と比べると、2倍以上に増加しています。noteの街が活性化するにつれて、収益も伸びているわけです。
また、累計売り上げで1億円以上を出しているクリエイターは、28人もいるそうです。
noteって夢がありますね。
第4章 noteのステキな機能
ここからは具体的な「noteの機能」の説明をしていきます。noteのステキな機能を5つご紹介します。
① 6つの投稿媒体がある
まずは、テキストです。noteに投稿している多くの人は、この「テキスト」を選んで、文章を書いています。自分の思いを日記として書いたり、ビジネスで使えるテクニックや、学びを届けたり、自作の小説や漫画を連載することもできます。
次に、画像です。これは、自分が撮影した写真や描いたイラストを投稿することができます。写真を撮ったり、イラストを描いたりするのが趣味の方は、こちらの投稿形式もオススメです。
さらに、noteをツイッターのようにより気軽に利用したい方は、つぶやきがおすすめです。140文字の制限のなかで文章を投稿できます。また、画像も追加できるので、まさにツイッターのような機能ですね。
そして、自作の音楽を発表したり、ネットラジオのような音声配信をしたい方には、音声がオススメです。機材がなくても、スマホで録音をすることができます。また、外部音声をアップロードすることもできるので、別で音声を録音して、編集したファイルをnoteにアップロードが可能です。
また、動画もあります。これは、YouTubeやVimeoなどと連携させて、自分が撮影、編集をした動画をnoteに投稿することができます。YouTubeやVimeoのURLをnoteに貼り付けるやり方なので、あらかじめYouTubeやVimeoのアカウントを持っておく必要はあります。
最後に、サークル機能を説明します。noteには、月額課金制のコミュニティを運営できる「サークル機能」があります。そこでは、メンバー同士での交流や、メンバー限定の情報に触れることができます。サークルに入会すると、限定公開の記事を読んだり、コメントしたり、他のサークルメンバーとコミュニケーションを取ることができます。まさに、高校や大学のクラブ活動やサークルのようなコミュニティです。
② クリエイターサポート機能
noteには、良いと思った記事に投げ銭を送ることができる機能があります。これが、クリエイターサポート機能です。応援したいクリエイターさんに、¥100~¥10,000までのサポートを送ることができます。記事の一番下にある「サポートをする」から行えます。
また、下のスクショのように、クリエイターのメッセージの載せることができます。僕の場合は、コーヒーが好きなので「サポートしてもらったお金でコーヒー豆を買います」というような趣旨のメッセージが添えられています。
メッセージもクリエイターの個性が表れますし、何に使うかを書くことで、読者さんに親近感を感じてもらえるかもしれません。
僕自身は、noteを始めたばかりの頃、色々な人に何度かサポートを送ってもらって、嬉しかったのを覚えています。当時も毎日投稿を頑張っていたので、励みになり、noteを投稿するのが楽しくなりました。
凄いのは、これだけではありません。
なんと、サポートした記事をオススメすることができます。オススメした記事は、フォロワーさんのタイムラインに表示されます。(上の写真参照)
例えば、僕がAさんの記事をサポートして、オススメしたとしましょう。すると、僕のフォロワーさんにAさんの記事を読んでもらうことができるんです。
これは、ツイッターでいうところのリツイート機能のようなものです。オススメした記事を多くの人に拡散できるのです。
一般的には、拡散という機能は少し怖くて、悪口や誹謗中傷なども拡散されてしまうこともあります。しかし、noteにある『みんなのオススメ記事』は、サポートと結びついています。なので、誹謗中傷のような類の記事が拡散されるリスクを最小限に抑えています。考えた人天才です。
③ クリエイター支援プログラム
また、企業から支援を受けられるプログラムがあります。これが、クリエイター支援プログラムです。
幻冬舎、ダイヤモンド社、扶桑社、日本経済新聞、文藝春秋など69パートナーが参加しています。(2020年7月時点)
noteクリエイターの出版のお手伝い、新聞の紙面での紹介、テレビ番組出演など多岐にわたります。有名人にかぎらず、noteを書いているクリエイター全ての人にチャンスがあるので、夢のような話です。
④ お題とコンテスト
noteを書いてみたいけど、書くネタがない。そんな風に思っている人もいると思います。そんな人にオススメなのが、「お題」です。
noteでは、定期的に「お題」が用意されているので、テーマが与えられることにより、書きやすくなります。創作をつづけられるアイデアをnote側が提供してくれているのです。
また、似たようなイベントとして、「コンテスト」というものがあります。
それは、noteと企業さんとのコラボ企画です。応募期間があり、審査員たちによる審査が行われます。受賞者には、メディアに掲載されたり、賞金や賞品などが贈られたりします。
自分が書いた記事が、多くの人に読んでもらうチャンスになります。
上のスクショを見てもらえれば分かるように、ジャンル別にお題が用意されています。自分の書きたいジャンルで選ぶことができるので、書きやすいですね。
⑤ 運営の方にオススメしてもらえる
noteにはランキングがないのですが、その代わりに良質な記事を書くと、なんと運営さんにオススメしてもらえます。
選ばれる基準は、フォロワーが多いからとか、スキが多いから選ばれるものではなくて、運営さんの人の目で、一つひとつの記事を読んで「この記事良いなぁ」と思った記事が選ばれているのです。
僕自身も、ありがたいことに2回もオススメに選んで頂きました。noteを投稿している全ての人にチャンスがあるので、本当に夢があります。
第5章 マガジンをつくる
noteでは、マガジンを作ることができます。マガジンとは、「記事をまとめたフォルダ」のようなものです。YouTubeでいうと、再生リストにあたります。
自分の記事をカテゴリー別にファイリングすることができて、読者にとっても、読みたい記事を探しやすくなります。また、書く側も記事の管理ごしやすくなります。また、その人をフォローしなくても、マガジンだけのフォローもできるので、オススメです。
ちなみに、マガジンには3種類あります。「無料マガジン」「有料マガジン」「定期購読マガジン」です。
「無料マガジン」は、文字通り、無料で読むことができるマガジンです。残りの2つは、有料のマガジンになります。
※ 有料のnoteについては、次の章でお話します。
第6章 自分の作品を販売する
noteでは、クリエイターが自ら作った作品をnote内で販売することができます。販売形式は、3つあります。
① 有料記事
noteクリエーターは自分が書いた文章や作品を有料記事として販売することができます。
販売したいビジネスに役立つ情報や小説、漫画などを手軽に販売できるのは、noteならではの機能です。
② 有料マガジン
「有料マガジン」はマガジンを購入すれば、その中に入っている記事を全て読むことができます。さらに、新しい記事が投稿されても、同じ金額で読むことができるので、おすすめです。
③ 定期購読マガジン
「定期購読マガジン」は、月額でお金を払えば、定期的に記事を読むことができます。また、定期購読マガジンの運営には、審査があります。そのため、質の高い記事が担保されています。
投稿頻度はクリエーターによって様々です。月4回更新する人もいれば、月に1回の人もいます。毎日投稿している人もいます。
(ちなみに、上のスクショにある「雑記帳」という定期購読マガジンは、現在終了しております)
第7章 僕のnoteのつづけ方
ここからは、僕が約2年間noteをつづけてきた中で、「noteを継続するためのコツ」を語りたいと思います。
① 多くの人に読まれる工夫をする
note投稿を続けられる大きなモチベーションは、やはり読者がいるということだと思います。せっかく一生懸命書いたのに読まれないのでは、壁の落書きと同じです。(価値がないという意味ではありません。もったいないという意味です)
もちろん、備忘録的な使い方や生活の記録として日記のような使い方をされている人もいます。それも、正しいnoteの使い方です。
しかし、この記事を読んでくれているあなたは、おそらく違うでしょう。もっと多くの読者の読んでもらいたいと思っているはずです。
そんなあなたのために、僕が工夫しているnoteの書き方をご紹介しましょう。
② 同じ時間に書く習慣をつける
note投稿をつづけるための2つ目のコツは、同じ時間に書く習慣をつけることです。僕は、2020年の4月1日からnoteの毎日投稿を始めたのですが、何度か休止期間がありました。行き詰まってしまい、書くことができなくなったのです。
これを打破できたのは、毎日なるべく同じ時間に机に向かう習慣を作ったからです。僕の場合は、朝起きたらパソコンの前でカチャカチャと文章を打っています。個人的には、夜よりも朝の方が捗ります。
もちろん、これは移動時間に書くのもいいし、人によっては、寝る前に書くのもありだと思います。大事なのは、時間を忘れてしまうくらい集中できる時間を作ることです。
書く時間を明確につくることで、書くことが習慣化され、note投稿をつづけることができるのだと思います。
③ なるべく新鮮な記事を届ける
最後に、新鮮な記事を届ける大切さを語ります。僕は、noteを書き始めたばかりの頃、毎日渾身の記事を必ず1つ書いていました。しだいに書くことに慣れてくると、記事にばらつきがあるように感じてきました。
毎日noteを書いていると、日によって使える時間が限られているので、記事によって文章の質が変動するのです。だから、1つの記事にかける時間を同じにするために、書き溜めを始めました。時間に余裕がある時は、1日に5つもnoteを書いたこともあります。
しかし、同時に大事なものを失ってしまいました。それは、「記事の新鮮さ」です。文章を書いた時の僕の胸のうちにあった熱い気持ちは冷めきってしまい、言葉の重さを失っていました。要するに、noteを書いていくことが作業になってしまったのです。
noteを始めたばかりの頃は、「今日の記事をどれくらいの人が読んでくれるかなぁ」というようなわくわくした気持ちを常に感じていました。だから楽しかったし、良い文章が書けた達成感を味わうことができていました。しかし、記事を書き溜めることでその気持ちが薄れてきたのです。
なので、今では、書いた時の熱量が冷めきらない内に公開するようにしています。
第8章 noteは、誰もが住める創作の街
以前、noteのCEOの加藤貞顕さんが2020年のnoteフェスで印象的なことを仰っておりました。
noteというのは、街なんです。僕たちが日本に住んでいるのと同じように、オンライン上でnoteという創作の街に住んでいるのです。
まさに、誰もが住める創作の街です。
そこには大勢の人が住んでいて、住人はみなクリエイターと呼ばれていて、自分の身に起こったエピソードを語ったり、好きなものについて熱弁したりするんです。なかには小説という媒体で、創作をつづけている人もいます。
街だからこそ、そこで友達ができるのも当然だし、そこで仕事をするのも当たり前です。僕は加藤さんの言葉を聞いて、noteが目指す姿の片鱗が見えた気がして、とてもワクワクしました。
noteという街には、自分の日々の暮らしを明るく元気に語っている人や、繊細で今にも壊れそうな声を届かせようとする人や、リアルではあまり出会ったことのないような不思議で面白い生活を送っている人が住んでいます。
僕はそこに魅力を感じて、noteに文章の投稿を始めました。noteという街での発言権を得ました。生まれてはじめて、ネットという大海原に自分の声を届けました。それが、2020年4月1日。エイプリルフールの日の、嘘みたいな本当の話です。
はじめは自分の声は自分にしか届きませんでした。誰も押してくれないから、自分だけがスキ♡を押していたこともあります。声を届かせようと精いっぱい大声を張り上げても、大きく反射して自分に返ってくるだけだった。聞いてくれる人はほとんどいなかったと思います。
noteという広い街で、新参者がどんなに声を張り上げても、振り向いてくれるはずがない。初めはそう思っていた。しかし、僕のそんな予想はすぐに裏切られました。
僕が発した言葉やメッセージを受け取ってくれる人が現れたのです。noteの住民は、やさしい。noteという街にはたくさんの声が響いているのに、僕の声を拾ってくれました。それから読者が少しずつ増えてきて、今に至ります。
noteに来て本当によかった。つづけてきて本当に良かった。今ではそう思っています。そして、この記事が多くの人に届いてくれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。