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[FF14]黄金のレガシーのFF9要素【②考察編】


はじめに

FF14最新拡張パッチ『黄金のレガシー』には、FF9をオマージュした要素が多数ありました。(前回記事参照)
・【原点回帰で牧歌的な『FF9』】
・【リアリティのある社会が描かれる『FF14』】
この2作品をうまく融合させるためにどのような工夫がなされているか。
また、パッチ7.1以降でもFF9要素は登場するのか。
前回記事の内容に基づき、本記事では独断と偏見で考察を行います。

!!注意!!
※すべて、個人の妄想です。
※ゆえに批判は受け付けません。
※ネタバレだらけです。

キャラクターの抽象性と複雑性

FF7・FF8のリアル志向から一転して、FF9はファイナルファンタジーの原点回帰をテーマに、まるで絵本のような牧歌的な雰囲気の作品になっています。
「絵本のよう」とはつまり、世界が単純な記号で表すことができるということです。
テラとガイアの関係、霧の大陸3国の関係、黒魔道士とジェノムの対比など、世界の法則は単純で、言葉で説明するのに苦労はしません。
霧の機関がどう動くかなんて、プレイステーション1の画質では表現が難しいですし、誰も些細なことを気にしていません。
また、キャラクター性(性格・属性)も複雑でなく、簡単に言葉で表すことができます。
・弱冠16歳にして判断力と行動力が高く、陽気で明るい盗賊ジタン
・母親と国民を愛し、ときに大胆な行動に出る王女ガーネット
・内気だが誰にでも礼儀正しく接する黒魔道士ビビ

一方で、FF14の世界は複雑です。
昨今の映像技術の進化により、ゲームの内容に対してもリアリティを求められるようになりました。ファミコン時代の3音での音楽表現が今のゲームに使われたら違和感があると思いませんか。
MMORPGはその複雑さの象徴ともいえます。ゲーム内でリアルな人間関係が発生し、どの国の人でも遊べるよう配慮したゲーム作りが要求されるようになりました。ストーリーにも現実の社会問題が多く取り入れられ、リアリティがあるからこそプレイヤーの心に響くものとなっています。

キャラクター達も、長いストーリーの中で性格や思想が変わっていきます。FF14を知らない人に「サンクレッドはこんな人」と説明するのは難しいでしょう。
FF14は1人のキャラクター性の描き込みが深く、もしもここにFF9のキャラクターをそのまま投下してしまうと、設定の単純さ・粗さにより悪目立ちするかもしれません。
FF9のキャラクターが浅いのではなく、舞台となる世界に合わせたキャラクターで無ければ活き活きと動かすことが難しいのです。

足し算で描くキャラクター

『黄金のレガシー』で活躍したキャラクター達には、FF9のオマージュを感じさせるストーリーが多くありました。
特にスフェーンについては、ネットでは「ガーネットをイメージしている」と意見が一致しているようです。ですがガーネットは決して悪役ではありませんから、「ガーネットを悪役にするな」という批判が生まれてしまいます。
「FF14のスフェーン」としてキャラクターの全体像を見ないから、一方的な視点での批判が生じるものと思われます。

スフェーンがガーネットをイメージして作られたのは、BGMや名前(宝石名)からしても確かだと思います。しかしスフェーンがとった行動は、ブラネ女王やガーランドを参考にしたと解釈した方が腑に落ちるところが多いのではないでしょうか。
リアリティのある世界を描くために、FF14ではキャラクターに複雑性をもたせなくてはなりません。
『黄金のレガシー』のキャラクター達には、FF9の複数の設定を足し算して盛り込むことで、「FF9っぽさ」と「FF14っぽさ」を両立させたのだと思います。

1.ウクラマト
「3兄弟の末妹」=ミコト
「連王国の女王・血のつながりのない家族」=ガーネット
「体が先に動く主人公タイプ」=ジタン

2.スフェーン
「民を想う女王」=ガーネット
「他国への侵略を望む女王」=ブラネ
「高い技術力で民を管理」=ガーランド

3.コーナ
「3兄弟の次男」=ジタン
「知恵による統治」=シド大公
「血のつながりのない家族・頼れる兄」=ブランク

4.ゾラージャ
「3兄弟の長男・父への反抗」=クジャ
「無口で孤高」=サラマンダー

5.クルル
「別世界から来た、たった一人の存在」=ジタン
「耳かざりをつけた小さな少女」=エーコ
「実の家族と別れた・のちに本名が判明」=ガーネット

パッチ7.1以降の予想

パッチ7.0の最終決戦は、「永遠の闇」をイメージしたと思われる「永久の女王討滅戦」でした。FF9の最後まで余すところなく描き切ったのでしょうか。7.1以降は新たなストーリーが描かれるのでしょうか。

7.0までのストーリーで解決していないフラグは以下が挙げられます。
・プリザベーションの思惑
・「世界を繋ぐ」力をもつ「鍵」がどこから来たか
・アレクサンドリアがあった鏡像世界は第何世界
・原初世界との世界融合はこのまま進むのか
・アレクサンドリアの魂の行く末

この中で、FF9の物語とも関連がありそうなのは、
・原初世界との世界融合はこのまま進むのか
・アレクサンドリアの魂の行く末
の2点かと思います。

FF9において「融合」とは、テラとガイアの融合をさします。
高度な文明を誇るテラは、魂の循環(クリスタル)の衰えの対応策として幼き星ガイアを取り込もうとしましたが、逆にガイア内部に取り込まれました。
魂の循環を管理するガーランドを失ったテラは、この先衰退の一途を辿ることでしょう。

スフェーンを失ったアレクサンドリアはどうなるのでしょうか。
『至天の座アルカディア』では、光の戦士がアレクサンドリアの魂を解放するためにトーナメント戦に挑戦します。魂の解放を成し遂げた先に、アレクサンドリアの民は滅亡が待っているように思えます。
ソリューション・ナインのストーリー内で、出生率が下がっていることの言及がありました。このことからも、このままではアレクサンドリアは衰退の危険があると思われます。
アレクサンドリアの民はこの鏡像世界を捨てるべきでしょうか。

黄金のレガシーのテーマの一つに「共生」があります。
FF9における共生は、テラ因子から作られた人形(ジェノム)がガイア因子から作られた人形(黒魔道士)たちが暮らす森に移住することにより描かれています。
原初世界と鏡像世界の「共生」は、もしかしたらこのジェノムと黒魔道士の関係になぞらえて描かれるかもしれません。

ここで登場するのが、FF9のもう一人の主人公「ビビ」です。ビビの要素は現状ほとんど無いことからも、今後のストーリーにかかわってくるように思います。

「ビビ」はガイア因子から作られた黒魔道士の男の子です。
話し口調はグルージャに非常に似ています。
トラル大陸にルーツをもつグルージャが、鏡像世界のアレクサンドリアを統治することは、FF9で例えるならガイアの民がテラの民と共生することに繋がります。
先ほど挙げた、ジェノムと黒魔道士の関係に収束します。
個人の予想ですが、7.1以降はグルージャを中心としてアレクサンドリア連王国の民とトライヨラの共生が描かれるのではないでしょうか。

FF14を通じてFF9の物語をこれだけ描いてくれたのですから、その物語はきっと「もしもビビが生きていてくれたら」という誰もが望むIFストーリーになるように思います。

事件屋ストーリー蒼天編から「ギギ」が一緒に世界を見て回る仲間になりました(確か)。
今はエーテルを貯めているところですが、復活することはないでしょうか。
FF9お馴染みのアレキサンダーもイデルシャイアのすぐそばに発生したことですし・・・

おわりに

私はFFを愛しているスタッフさんたちが14の随所に散りばめている過去作へのリスペクト要素が本当に大好きです。
ですがFF14はFF14です。
全部が他作品のネタなわけではなく14オリジナルの部分も当然あり、なにも考えず新鮮な気持ちで浸りたいという思いもあります。
今後のストーリーをみんなで予想するのもMMORPGならではの楽しみ方ですが、何も難しいことは考えず、与えられたものを素直に受け止めるのも14の楽しみ方のひとつだと思います。

これだけウダウダと考察とかしましたが、結局これからどんなストーリーが来ても
「やっぱ14ってサイコー!!」
と厚手のハンカチを片手に号泣しながらプレイすることでしょう。

おわり

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