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人の給与明細で現世をログアウトしそうになった話

『かがみの〜』以来、どハマリずっぷしの第四境界。
モキュメンタリーだとかARGという、あんまり耳慣れないジャンルのゲームだそうで、キモになるのは“代替現実”感、つまるところ「いかに現実とフィクションの境目を曖昧にするか」なんだってさ。
かがみのもそのへんが本当によくできてて、あれ以来なんとなく白い施設のHPをみるとザワッとするくらいにまでなりました(マジで)。

その辺についてもプレイした所感を書いたので良かったら読んでね。

さて、先日体験したのは、この第四境界が提供するミステリーゲーム、『人の給与明細』。
これも『かがみの』に負けず劣らず面白かったので、薄皮1枚のネタバレ程度にとどめてプレイ感想&所感なぞをつらつらと。


そもそも『人の給与明細』とは

繰り返しになるけど、『人の給与明細』は「第四境界」というクリエイター集団(?)が販売しているミステリーゲーム。
ゲームと言ってもプレステやSwitchなどのハードを使うわけではなく、インターネット上に実在するホームページをメインに使用して謎を解いていくゲームになります。
面白いのは、とあるHPで販売されている「給与明細」を実際に購入するところからゲームが始まる、というところ。

価格は3,800円というまぁまぁの値段。
これがこの明細の対価であり、またゲームをプレイする料金でもあるわけです。
ながらく売り切れ状態だったのもあって、僕は一ヶ月ぐらい待ってようやく買えました。

これがその明細。
開封しちゃってるけど、実際は未開封の状態で届きます。

本来この明細を手にするはずだった、朝霧みくりとはどんな人物なのか。そして発行主である株式会社ギビングリリーフとはどんな企業なのか。

考えても無駄なのでとりあえず検索してみましょう。それがいよいよこのゲームの本格的なスタートになります。

なんだかんだで動画を見よう

この『人の給与明細』の世界にプレイヤーを一気に引き込んでくれる、公式が出している動画があります。

買う前でも買ったあとでも、この動画は見たほうがいいと思う。
世界観はもとより、謎解きの着眼点や手順、きっかけの作り方とかがわかるようになってる。

“越境”という没入感

謎解きを進めていくと、とある重要人物と連絡を取り合う、という場面に遭遇します。
そして、その連絡手段というのが、LINE。
僕らが普段使っている、あの黄緑色のメッセージアプリの、LINEです。

実際の画面。一部ぼかしているけど。
ゲーム内の画面とかじゃなくて、自分のスマホの、自分のLINEでこういうやりとりをして、クリアまでたどり着いていくわけです。ゾワゾワする。


LINEでリアルタイムにやりとりをしながら、その人と協力しながら謎の核心に迫っていく、というのがこのゲームの一番美味しいところであり、よりゲームに没入できる最大の要素になります。
中には少し待たされたり、逆に時間制限を設けられたりするから、生々しいリアル感を味わえること請け合い。

ちなみに、第四境界ではこういった「ゲーム内と現実の境目を曖昧にさせること」を【越境】と呼んでおり、これまた同じところから提供されている『幽階エレベーター』というミニブラウザゲームでも、この越境を擬似的に体感できます。

無料でサクッと遊べるプチホラーゲーム。購入って書いてあるし、実際購入ボタンを押さないとダメなんだけど、ちゃんと0円だから安心してほしい。

幽拐エレベーターのゲーム画面。
LINE「っぽい」擬似的なメッセージアプリでやりとりする


プレイ後、所感などなど


「人の給与明細」は、自分の購入記録とLINEを連携させて遊ぶゲームなので、事実上、一度買ったら一度しか遊べないゲームになります。
物語は基本一本道だし、謎解き要素としては「かがみの」よりも易しめなので、ネットに溢れるネタバレやプレイ動画に負けず、なんとか自力でクリアしたほうが絶対に満足感が違うと思う。
プレイ時間もスムーズに行けば2、3時間で終わるくらいのボリュームなので、お休みの日にじっくり楽しむおうちレジャーとしてすごくいいんじゃないかな。ちなみに僕は5時間くらいかかった。無能〜

ちゃんとエンディングも作り込まれてるし、(課金は必要だけど)追加要素もあるので、お値段分は申し分なく楽しめるよ。

僕はお盆前にこの給与明細を手にして謎を解いたんだけど、つい先日(9月下旬)、自宅ポストにこんな郵便が届いた。

あれ、ギビングリリーフって…

どうやら、まだ謎は全て解いたわけじゃなかったってことみたいだ(ドヤ顔)。

ほかのゲームやリアル脱出ゲームとはまた違ったワクワクゾワゾワが体験できるので、ぜひやってみてね(回し者?)

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