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心霊スポット紹介 小塚原刑場跡

荒川区には"小塚原刑場跡"という心霊スポットがあるのはご存知だろうか。

常磐線の南千住駅から徒歩10分以内の圏内にある小塚原刑場跡は今では小塚原の首切り地蔵として知られているため刑場跡と言わねばわからないだろう。調べてみた結果、お化けが怖いというよりも、人の奥底に眠るおぞましさのほうが怖い場所だった。

まず、小塚原刑場跡に纏わる怪異譚について紹介。

【小塚原刑場跡に纏わる心霊の噂】

・男性の幽霊が出る
・女性の幽霊が出る
・少年の幽霊が出る

江戸の三大刑場の一つであり(北の小塚原刑場、南の鈴ヶ森刑場、西の大和田刑場)、1651(慶安4)年から幕府が滅びるまでの約220年間のうちに年間1000人の方々が死刑に処され、廃止になるまでこの地で旅立った罪人の数は20万人にも及ぶ。

詳しく知りたいという方は全国心霊マップ様に掲載されている情報に目を向けて頂きたい。

陰惨な過去を抱える小塚原刑場跡の今はどうなっているのか、小塚原の首切り地蔵の管理を担う浄土宗豊国山延命寺の関係者の方から貴重な情報を頂いてきたことも併せて話したいと思う。

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小塚原の首切り地蔵
正面から撮影
日差しが眩しく撮影が大変だった
右脇の地蔵群を撮影
南無妙法蓮華経と書かれた石碑
場所を変えて撮影
とにかく日差しが眩しかった
拡大して撮影
全ての罪人を許し受け入れる
優しい表情をされているのが印象的だった
帽子をかぶる地蔵尊も
穏やかな表情が特徴的だった
全体的に撮影
左脇の地蔵群を撮影
首切り地蔵をメインに撮影
横側から撮影
明らかに表情がふてぶてしかった
地蔵尊をメインに撮影
わかりやすく拡大して撮影
左脇の地蔵群を拡大して撮影
首切り地蔵と左脇の地蔵群

散策していて、妙に気になった場所があったのでこちらの場所をメインに怪談といこう。

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小塚原の首切り地蔵を紹介するコーナー
入口近くにある駐車スペース

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【怪談 処刑場の残像】

荒川区にある心霊スポットの一覧で刑場跡があることを知り、具体的にどんな場所なのかの正確なリサーチを行わないまま、最寄りの南千住駅に降りた。

改札口を出て、グーグルマップの位置情報を頼りにぐるぐると回りながらも浄土宗豊国山延命寺にやっとの思いでたどり着いたときに真っ先に見えたのが小塚原の首切り地蔵だった。

眩し過ぎるぐらいの太陽の日差しとは対照的に地蔵尊の表情は全ての人々が犯した罪を受け入れ赦そうといった優しい表情が印象的だった。

その一方で地蔵尊がある場所から見て右側に位置するスペースが日差しの眩しさとは対照的にうっすらとこれから刑を執行される、罪人の表情は絶望に満ちて、助けを求めたとしても助けがこないことがわかっているから、刑の執行を致し方なく受け入れると罪人の首は瞬く間に斬り落とされる。

その後、斬り落とした罪人の首を二つ並んだ木の桶の中に入れ何事もなかったかのように死刑執行人が立ち去る様子が見えた。

目の錯覚かもしれないとも感じたが、錯覚にしては見えた光景があまりにも生々しく感じてならなかった。見えたのはほんの一瞬の出来事であれど、私の中では死刑が執行され遺体が遺棄されたのは此方だったのではという確信に繋がった。

後々、管理をなされている女性の方から小塚原刑場だったころの話を伺う事ができた。

駐車スペースだった場所はかつては死刑を執行するための場所だった。浄土宗豊国山延命寺がある場所から真っ直ぐの位置に刑務所があった。

執行が決まった罪人は刑務所から執行人達に無理矢理引き摺り回されるような形で小塚原刑場に辿り着いた後、斬首刑で斬り落とされた。

罪人の首は木桶の中に入れられた後に数日野晒しにされ死臭を嗅いでやってきた野良犬などに囓られていたという。

小塚原刑場が廃止された後でもなお、死刑の執行場所だったという負の歴史は消えず、廃止されても暫くの間は木の桶があった場所に遺る罪人達の血溜まりが綺麗に消えるのに時間がかかったらしい。

今ではすっかり綺麗な場所として生まれ変わっているが、霊感を感じやすい方はこの場に血の匂いが遺っていることがわかると教えて頂いた。

お詣りした後、次の心霊スポットに向かうために南千住駅東口のバス停の停留所にあるベンチに腰を掛けバスが来るのを待っていたときのことだ。

私の背後には誰もいないはずだが、現代では見かけない江戸時代の時代劇に出てくるような着物姿の男性達がうっすらと見えた。どうやら、罪人の御霊達がついてきてしまったようだ。いるなと、勘づいた瞬間に持参していたワラシが自動検知ポ~ン。

臨兵闘者皆陣列在前!

ワラシが渾身の九字切りをすると、あっという間にいなくなっていた。霊力が弱かったために、どこまでもついてくる事が出来なかったと考えられる。

あの場所には、沢山の罪人の方々が流した血で溢れた場所なのだと考えたら、現れた御霊のレベルは危険だと言えるものではないが決して見過ごしてはいけないとを感じさせた。何故なら、記録上では罪人とあるがひょっとしたら状況証拠だけで捕まり死刑に処された冤罪の可能性もあり得なくない。

罪人を処罰することを見せしめの如く、執行を行い続けた小塚原刑場跡はお化けが怖いより、人が怖いと改めて思える場所だった。

怪談 処刑場の残像 END

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修復事業のお知らせ
修復寄付募集のお願い
左脇の道を入れば霊園になっている
あらかわの史跡・文化財
小塚原刑場跡と小塚原の首切り地蔵
目標の延命寺の石板
延命寺の全体を撮影
因みに首切り地蔵の撮影には
撮影許可は不要だが、霊園は撮影許可が必要になる
最後にこの一枚を撮影して終了
処刑場の跡地が綺麗にお詣りができる場所も
稀だと思われるので機会があれば
ぜひ立ち寄って頂きたい

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【まとめ】

怪談にはヒトコワというジャンルがある。

私が最近語り継ぎたいと考えている自然の怖さを伝えるネイチャリング怪談も、考えようによっては怖さを伝える上では効果的なのかもしれない。

ネイチャリング怪談=虫が怖いムシコワ、熊が怖いクマコワ等、自然の脅威を怪談にしたもの

しかし、中にはヒトコワ怪談=幽霊が出ないとおかしいと考える方も中にはいる。

元々怪談とは、風化させてはならない、これからも永続的に語り継がねばならないことを語り継ぐものである。だから、人の死をリスペクトしなくてはならないのはもちろんのこと、やはり最終的にはお化けではなくヒトコワに尽きると感じてしまう。

お化けは科学的には証明されていない。心霊に対し懐疑的な考えがあって当たり前だと思う。霊が見える私の価値観を理解せよとまでは言わないし求めたりはしないが、怪異譚の背景には人の欲望が渦巻いていることを忘れないでほしい。

END

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