漫画出版社じゃなくて漫画制作スタジオ?どういうこと?と言うお話
先ほど投稿した記事
これなんですが、その中で
編集部内でも原作などを書いているから作家と一丸となって~として例に出したコミックルーム。
なんか妙だと思いよくよく調べてみると
出版社ではなく制作スタジオとのことでした。
なんだそれ・・・?
本を出してないの?
→レーベルとしては出してます。電子メインですけど紙媒体もあります。
編集者はいないの?
→編集も編集長もいます。
漫画家募集は嘘?
→年がら年中募集してます。
じゃあ出版社と何が違うの?
→わかりませんので調べます。
・漫画制作スタジオの考察
※独自解釈が入っています。
↓AI による概要です
漫画制作スタジオには、次のようなものがあります。漫画堂株式会社、デジタル職人株式会社、 LEGIKA(レジカ。
漫画制作スタジオでは、マンガ制作の各工程を専門スタッフが分業して行う「スタジオ方式(分業制)」を採用している場合があります。分業により作業が効率化され、作家に依存せずにクオリティを保ちつつ素早くマンガが制作できます。
漫画制作会社に依頼する際の費用相場は、ストーリーを自身で用意するかで大きく異なります。ストーリーを用意し、作画のみを依頼する場合、1ページあたりの相場はモノクロで1万5千円~2万5千円であり、カラーの場合は2万円~4万円です。
別のスタジオでも
配信中
という言葉がいっぱい出てくるのでどうやら独自の販売ルートを持たず、制作だけに特化した会社のようですね。
コミックルームの場合はコミックシーモアがメインなのかな?ややこしい。
しかしこれは・・・出版社より面倒と言うか・・・ちょっとしたトラップに近い感じがします。
独自の販売ルートを持たないので委託先が絶対あります。しかしその委託先にも売れ筋があり、当然売れ筋の作品を優先して採用します。
なるほど、不倫や令嬢、復讐モノばかりなのはコミックシーモアの売れ筋だからですね。
・スタジオは何に強いのか?
先にスタジオの強みを。
漫画家は完全にシステムの一部になるので、作画担当の外注に近いと思われます。分業制なので、例えばシナリオ担当が急病になってもその間に作業が全部ストップすることがなく、作画や色塗りなどは進行できるので、遅れを出すことがあまりなく一定のクオリティを保てることが最大の強みでしょう。早い話、不完全な原稿で載ることがないということです。
カラー漫画が主流のウェブトゥーンはほぼこれのようです。
確かにこれは革新的で、分業化=内容の過密化が防げるため、副業などで補える兼業作家さんなどには依頼しやすくなるでしょう。作画担当だけ、カラー担当だけなら時間が作れる人は結構いると思います。
・スタジオでは「クリエイターとしての漫画家」はお呼びでない
しかしこれで「作家を応援する」とか宣言するのは難しいのではないかな・・・?と思いました。
どういうことかと言うと、最初から型にはまっており、力関係がはっきりしているからです。
編集や作家が企画を持ち寄ったりしても、最終関門の出版場所(コミックルームで言うとシーモア)がNOと言えば出版できない。
つまり、編集長含めて出版場所へすり寄り、売れ筋ジャンルのみしか出せないという事です。
作家の意思とかテクニックとかがどれだけ優れていても、それに関わる編集と編集長より先にさらに決定権がある関門がある・・・ということはそれだけ伝言ゲームに近くなる(=作家の意思などが伝わりにくい)。
自分の作品や、原作付きでも自分の描き方で連載したい漫画家さんには全然向いていない。というかお呼びでない。
いくら口先で「作家を応援」とか「編集も原作を描く」と言っても結局委託先に左右されるのです。
なるほど、これでは漫画を描きたい漫画家は来ないです。
描きたいものやアイデアが委託先と言う編集長ではどうにもならない部分でダメと判断されるのですから。
編集者が出版社と同等の能力だった場合、これは売れると判断してもどうにもできないというのもマイナスです。
・漫画家募集と書くのは詐称では?
ここで考えたことは、募集要項です。
漫画家募集と書くと漫画を描く人を募集していると感じますが、実際は作画担当者、カラー担当者、シナリオ(ネーム)担当者、です。
何度も言いますが、漫画家を募集してるわけではないんです。
各分野のそれぞれ得意なことだけしてればいいというのと、「漫画家」はまた別物です。
その辺をきっちり書かないと絶対に勘違いします。
小説家募集と書いてあって、実際に仕事を渡されたら、誰かが作ったシナリオを整理し、型にはまった読み物として組み立てる仕事だったらどうですか?小説家と言えますか?
色々納得しました。確かにこれは代表取締役さんも良い噂が出てこないわけです。
・まとめ
漫画を描きたい人は漫画家募集と言う言葉にますます気を付けなければならない時代であると思います。
以前スカウトの話も書きましたが、内容によってはウェブトゥーンの作画担当のスカウトだったりする・・・という事です。
その業界で働いておられる方々には大変申し訳ないですが、私個人としてはこのようななんちゃって漫画家募集は詐称だと感じますし、出来るだけ細分化した仕事内容を最初に表記、もしくは取り締まりを強化して仕事を勘違いする内容なら撤退させてほしいです。
てゆーかですね、決められたモノ仕上げたらそれでいいみたいな仕事だったらそれこそ生成AIで作画したら済むことじゃないですかね・・・?そこだけ変に人力にこだわる理由はありますか?
・おまけ
webtoonのスタジオで線画担当をした記事がありました。
トライアル期間というお試しに合格しなければ本採用ならずですが
トライアル中も本番と同じ仕事をさせて安い代金だとかなんとか。