ロイヤルユーザーの罠
こんにちは、yuiです。
今日は「ロイヤルユーザーとヘビーユーザー」について書きたいと思います!
ロイヤルユーザーとヘビーユーザーの違いって?
皆さんはロイヤルユーザーとヘビーユーザーの違いを明確に区別して使っていますか?
ロイヤルユーザーは、一言でいうとサービスのファンのことです。
サービスを繰り返し購入してくれたり、自主的に他者におすすめしてくれるくらいサービスへの愛が強いユーザーのことを指します。
ヘビーユーザーは、サービスの使用頻度・購入頻度が高いユーザーのことを指します。
パレートの法則
ロイヤルユーザー・ヘビーユーザーにまつわる有名な法則として、パレートの法則があります。
これは、上位20%のロイヤルユーザーやヘビーユーザーによる売り上げが全体の80%を占めている、というものです。
この法則に従い、「ヘビーユーザーの意見を取り入れよう!」「ファンマーケティングに力を入れよう!」といった施策を打つ会社も多いのではないでしょうか。
しかし、そこにはロイヤルユーザーの罠が潜んでいる可能性があります。
ロイヤルユーザーだと思っていたのに…
ここからは私が新規サービスの立ち上げで体験したお話になります。
新規サービスは、ざっくりいうとBtoB(ユーザーとの間に決裁者が挟まるようなビジネスモデル)のサービスで、ある会社の10人を対象にトライアルを実施していました。
トライアルを踏まえてサービスをブラッシュアップさせたいと考え、ユーザーアンケートとログのデータを使って分析を始めることにしました。
このデータから、ログイン率100%のAさんをロイヤルユーザーと判断し、定性調査を実施することにしました。
また、一度もログインしなかった理由についても詳しく聞きたいと考え、Bさんに対しても実施することにしました。
定性調査の結果
Aさんは、義務感で使っていたということがわかりました。
トライアル実施の決裁者がAさんの直属の上司だったというのもあり、使わないと何か言われそう…という気持ちがあったそうです。
サービスについて、こんな改善をしたらどうでしょう?今後も継続したいと思いますか?と聞きましたが微妙な反応です。
対して、Bさんは使っていない理由が明確に存在しました。
そこで改善案を提案してみると、それだったらぜひ使いたい!周りも巻き込みます!という前向きな回答が得ることができました。
もちろん、Bさんの声を鵜呑みにするのも危ういですが、それでもAさんがロイヤルユーザーではないことは確かです。
データだけではロイヤルユーザーなのかヘビーユーザーなのか区別をつけることは難しいと実感しました。
戦略ごっこ
ロイヤリティについて大変参考になった本を紹介します。
パレートの法則の現実
実際のパレートシェアは年単位でみると50~60%程度であることがわかっています。80%は6年以上の長い期間で捉えたときの話のようです。
ヘビーユーザーには、「そのブランドだけが好きで買う人」だけでなく「そのカテゴリーの商品が好きで、様々なブランドを買う人」が含まれていることにも注意する必要があります。
データ上はヘビーに見えても、実際の性質はライトであったり、時期によってヘビーとライトを行き来している人も混ざっています。
リピートの本質
ロイヤル(同じブランドをリピートする)とヘビー(そのブランドが属するカテゴリーの利用頻度が高い)は本来は相反するものです。
カテゴリーのライトユーザーは、よく知らない・あまり興味がないからこそ同じブランドで済ますためリピートする、ということが多くなります。
実際に、SCR(顧客の特定期間におけるブランド購入数)はライトユーザー→ミドルユーザー→ヘビーユーザーの順に低くなるということもわかっています。
本当のロイヤルユーザーを見極めよう
ロイヤルユーザーに対する施策をする場合は、対象者が本当にロイヤルユーザーなのかきちんと見分ける必要があります。
そのためには、データ分析などの定量分析だけでなく、インタビューなどの定性分析も必須だと思います!
本当のロイヤルユーザーを見極めて、より効果的なマーケティングを行いましょう!
お読みいただきありがとうございました。
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