苦労や経験が必要なのだと言われても。
珈琲店のカウンターの隅でひっそりと、可愛らしい小瓶に咲いていた白のアネモネを描いてみた。今日食べたミニトマトが思いのほか甘かったので、側に添えた。
一つの道を、ひたすら真っ直ぐ進んでいる人は眩しい。
映画、本、漫画、小説。登場人物は魅力的で、あふれる才能、隠れた魅力、強い信念、現実には起こらない劇的な展開に胸を躍らせる。一方で、観終わった後に、ふとやってくる、自分には何もないのだという虚無感、劣等感。映画や漫画に、こうあるべきだということを、押し付けられている気さえしてくる。
(それでもそういうストーリーを選んで観てしまう)
現実は物語とは違い、ほとんどの人は自分同様に平凡に暮らしていると思っていた。しかし、周囲の人間はたいてい、それぞれに何かに挑戦しながら、人知れず苦労も味わい、それなりに逆境を乗り越えているのだ(あるいはその途中)と知る。
周りの人間はそうやって深みを増し、大成していく一方で、自分はこのまま成長することもなく歳を取っていくだけかと考えると、そら恐ろしい気持ちがしてくる。
自分を好きになることは、なかなかに難しい。
が、きちんと掃除ができた今日は、とりあえずよしとする。
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