苦労や経験が必要なのだと言われても。
珈琲店のカウンターの隅でひっそりと、可愛らしい小瓶に咲いていた白のアネモネを描いてみた。今日食べたミニトマトが思いのほか甘かったので、側に添えた。
一つの道を、ひたすら真っ直ぐ進んでいる人は眩しい。
映画、本、漫画、小説。登場人物は魅力的で、あふれる才能、隠れた魅力、強い信念、現実には起こらない劇的な展開に胸を躍らせる。一方で、観終わった後に、ふとやってくる、自分には何もないのだという虚無感、劣等感。映画や漫画に、こうあるべきだということを、押し付けられている気さえしてく