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am25ink 埴輪に会いにゆく

こんにちは、フリーランスのグラフィックデザイナーとして活動中のam25inkです。

先日、九州国立博物館へ「特別展 “はにわ”」を観に行ってきました。
ということで、レポ始めます。


なぜ“はにわ”

実は、去年末に東京に行く機会があったのですが余りにも自分のタイムスケジュールに無理があり、その時は悲しくも断念しました。そういう事もあって、更に“はにわ”に会いに行きたい欲が昂り、東京の次に展示巡回予定だった九州まで飛んで行きました。なんで遠征してまでも“はにわ”に会いたい気持ちがあるのか…自分でもちょっと理解しきれていない部分もありましたが、きっと“はにわ”たちに呼ばれたんだと思っています。(多分)

I CAN FLY ✈️

福岡県には初上陸です。天気はは…れ?てるんだどうけれど、物凄く空が霞んでいました。黄砂だったのか、山が全然見えないほどは初めて。

九州国立博物館には空港から西鉄太宰府線「太宰府駅」まで行かないといけないのですが、福岡空港の国内線からは直行バスが出ていないため無料シャトルバスを利用させてもらい国際線ターミナルに移動。バスの乗車時間は10分程度でしょうか。バス停は降車場所から直ぐでした。

国内線ターミナルから向かう方は電車ですが、こちらは1時間ほどかかってしまいます。そのため、1本で行ける方法がないかを調べてバス利用を見つけました。バスの感覚はおおよそ10〜15分。平日でしたが乗車率はとても高く、乗車する際、既に9割ほど座席が埋まってました。驚いたのは、高速バスで利用するタイプのバスだったんですけれど、満席で座れなかった方々が通路の真ん中で吊り革(高速バスで初めてみた👀)を利用し立ったまま発進。

バスの乗車時間は30分程度
途中の停車は2箇所ほど

太宰府駅周辺

駅に到着したのはAM10時頃
既に観光客で賑わっていました。駅の直ぐ横に太宰府天満宮へ続く一本道があります。いくつかの鳥居を抜け、太宰府天満宮内に入ります。九州国立国際博物館は、太鼓橋を渡った先を右手に進んでいくとあります。

太宰府天満宮は、博物館後のルートに入れているので後ほど…

九州国立国際博物館

博物館の第一印象は『おおきいっ!』でした。
午前中は太陽の位置が建物の後ろに入っているため逆光になってしまい、暗く写ってますが壁面が全てガラス貼りだったので、陽の位置が変わればまた違った印象になるのだろうなと思います。

九州国立博物館

建物内は外観からわかるように天井が高く、その天井まで続く壁沿いの木材が空間を包むような構造が印象的でした。
1階には豪勢で大きな山笠が展示されていましたよ。この1つの山笠に酒呑童子討伐の物語が詰め込まれていると思うと本当に圧巻。直ぐ横にエスカレーターがあるので下から上まで眺めることができます。

十七番山笠 天神一丁目
大江山酒呑童子

特別展 はにわ

福岡空港から博物館までおおよそ1時間ほどかけたどり着きました。
“はにわ”って記憶にあるのは、シンプルでフォルムが可愛らしく歴史の教科書に載っていた写真くらい。今回の特別展では、3世紀〜6世紀頃にかけて作られてきた“はにわ”の歴史的・考古学的な価値やその時代の生活や風習を垣間見られるような体験ができる楽しい機会になりました。

入口から入ると、出土分布MAPがあり“はにわ”の出土場所の偏りに興味が惹かれます。最初にお目見えするのは目と口がポカンと丸く空き、鼻筋がスッと通って、左手を上に右手を下にポーズを取るTHE “はにわ”な2体。シンプルだけどどこか愛嬌があるような感じが可愛らしく思えます。“はにわ”はパーツがシンプルなところもどことなく親しみが湧いてくる気がするのは何故だろう…

一番初めに動物で作られたの埴輪は鶏だそうです。展示の中には、馬はもちろん魚や猿、猪を追う犬、危険を察知して振り向く鹿なんかも。作者はどういう気持ちで作ったかわからないけれど、フォルムはとにかく可愛い!当時の人が可愛く作ろうって意図で狙って作っていたなら迷わずサムズアップします。埴輪5人衆ならぬ五人兄弟のうち1人はアメリカからの里帰りなので、このメンバーが揃うのはこのタイミングしかないので興味が少しでも湧いてしまったらのなら是非見てほしいです。可愛い上にかっこいいです。

家形の埴輪の中には、室内にベッドが置かれたものもあったり。今で言うミニチュア?な感じがしました。こういうのも当時の人たちの生活を想像するアイテムになって楽しい。そもそも埴輪は、お墓の周りに埋葬して死者の魂を守ったり鎮めたりする他に儀式に使われたりしていたと考えられているそうなのだけど(中国の“兵馬俑”とは役割が少し異なる)、その中でも昔の人はこういう事をして生活していた、それは今にも共通する部分があって…とか、自分に近しい感覚で共感できたりすると嬉しくもあります。

埴輪って漢字に土が入っているだけあって土性なのですが、今回の展示で石製もあると知りました。もはや“はにわ”の概念が時代と共に変化してきた証なのかもしれません。それと、埴輪って着色されてたって初めて知りました。再現された埴輪さんがいらっしゃるので見ていただきたい。びっくりです。

考古物から当時の生活や衣食住、周りの環境を知ることができるのは本当に興味深い。現代人からすると見聞きしたわけでもないし、できないし…そんな状況でも出土品から様々なことを推測し仮説を立てたり想像したりすることを改めて考えるとワクワクしてしまう。今も昔も、形は違えども継承してきた流れがありそれが気が遠くなるほど昔から始まってるなんて、宇宙に感じるロマンと通ずるものがある気がします。

私が知るごく僅かな“はにわ”の情報が、この展示会によって更に興味と謎を膨らまされてしまいました。『知らないことを知るのは楽しい』それです。

展示されている作品のキャプション、とても楽しかったです。楽しませてくれようとしている気持ちが伝わりました。

展示館内の空間も広くて居心地が良く見やすい九州国立博物館にまた足を運ぶ機会がありますように。

太宰府天満宮

今年は、新たに学びを得たいと決めたのでタイミング的にすごく良かったと思います。しっかり参拝してまいりました。

本殿へ続く道の途中にある太鼓橋。渡り方があると事前に聞いていたので気をつけて渡りましたよ。渡るだけなのに失敗しないように妙な緊張感がありました。橋は3つあり、過去/現在/未来を表しているそうです。因みに渡る時の注意は下記です。帰りは渡ってはいけません(とのことです)。

「過去」の橋を渡る時は後ろを振り返らない
「現在」の橋を渡る時は立ち止まらない
「未来」の橋を渡る時はつまずかない

現在、仮とされている仮殿のお屋根のグリーン、とても素敵でした。
一昨年から約3年をかけて、124年ぶりに重要文化財である「御本殿」の大改修中で。改修期間は御本殿前に「仮殿」を建設されたそうです。デザイン設計は『大阪・関西万博』の会場デザインプロデューサーを務める藤本壮介氏と知りました。宝仏殿で展示会も行われていました。

日帰りだったため、駆け足での参拝となってしまったので是非また詣でたいです。

宝満宮竈門神社

竈門神社にも参拝してまいりました。

某人気漫画に関連されると言われる神社。自身も作品の大ファンなので聖地と言われるこの場所に来られるとは思ってなかったので嬉しかったです。

太宰府駅からコミュニティバス「まほろば号」が運行されてとても便利です。参拝場所が山にあるため、歩くには傾斜が続き大変なのでバスはとてもありがたい。しかも100円で乗せてもらえます(感謝)本数は多くはないので事前に時刻を確認することをお勧めします。

太宰府政庁の鬼門を封じるために建てられたとされる竈門神社。厄疫を祓う神さまとしても信仰されているそうです。鬼門から鬼…なるほどです。

そして、その竈門神社が建てられた場所「宝満山」は、九州で最も登山者が多いそうでして、その昔神さまが降り立つ山として崇められてきたとされるお山で、別名「竈門山」と呼ぶそうです。山の姿がカマドの形に見え、雲霧が常に絶えない様子を竈門で煮炊きをして煙が立ち上っているように見えることに由来している。面白い由来ですね。昔の人は、想像力がとても豊かなのではないかと時折感じます。

来月2月2日(日)まで、御本殿前に「鬼門・おたふく門」を設置されています。表は『鬼』、裏が『おたふく』になっており参拝前に鬼門をくぐり鬼“災い”を祓い、参拝の後におたふく門をくぐり、“福”を招き入れて一年を通して良くなるようにとの願いが込められているそうです。

宝満宮竈門神社

ちゃんと潜って参りました

太宰府政庁の鬼門封じとして始まった竈門神社。今年一年、災いに巻き込まれることなく過ごせますようにとお祈りしてきました。
人生の節目となる今、参拝できたことに感謝です。

帰りのフライトまで…

大好きなとんこつラーメンを本場で2杯は食べたい!と思ってたのですが、そんな余裕もなく空港で1杯だけいただいて帰ってきました…
次回は必ずラーメンたくさん食べて帰ると力強く心に決める

気になる駅名
太宰府駅の次の「五条駅」、そして「紫駅」

関連性あるのかな、なんて思いながら電車に揺られる時間はまぁまぁ楽しかったです。次来る時は日帰りじゃなくて、泊まりで来なくては。

am25inkの余談

九州国立博物館に行くと
はにわくんとひんべぇに会えますよ

文化交流展示室(平常展)も素晴らしかった

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