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#15 こういう時間が続けばいい
前回の続き。
車に乗って走り出す。
ほどなくして恋人が言う。
「人はつらい時、入れるより出した方がいいんですって」
「昨日泣いてすっきりしました」
「涙は心の洗濯って言うよね」
「あ、24時間テレビの車がありましたよ」
「あれ、ほんと」
「100万円あったらどうします?」
「うーん、緊急性が高いのは車かな。
あとはこの前も言ったけど脱毛かな」
「そうですね、言ってましたね。
私
#14 一番幸せな朝
前回の続き。
翌朝。
7時くらいだっただろうか。
僕が先に起きる。いつものこと。
歯を磨いて顔を洗って汗を拭って整える。
恋人が眠りから覚めるまで、座椅子で携帯を見ながら待つ。
もぞもぞと動く音がしたら恋人のほうへ行く。
多分9時くらい。
ベッドの横に腰掛ける。
恋人が僕の手を握ってくる。可愛い。
やがて僕もベッドに入る。
恋人が転がって僕にしがみついてくる。
可愛い。超可愛い。
それを何
#13 惚れてんだから仕方ないよね
前回の続き。
今を大切にします、と言った恋人。
「〇〇ちゃんがそう思うなら…そうしよう」
「ブロックします」
「本当に大丈夫?」
恋人が元彼とのLINEの画面を見せてくる。
僕は画面をスクロールする。
さっきの言葉に嘘はなかった。
恋人が元彼に送る言葉を見せてきた。
「これでいいですか」
「うん、大丈夫」
「これでブロックすればいいですね」
ここで僕の変な情が出てしまった。
#12 ずっと言えなかったこと
前回の続き。
「………俺ずっと〇〇ちゃんに言えなかったことがあるんだよね」
「俺はこれを話して、今後も関係が続いていけばいいなと思ってるよ」
「俺が話したら、〇〇ちゃんは俺のことを嫌いになるかもしれない」
「え、●●さんが何かしたんですか…?」
何かしたのはあなたの方だ。
「あのね、この前会った時
6/18とかなんだけど。
あの日〇〇ちゃんの携帯を充電したら
通知見えちゃったんだ
#11 どうしたら安心させてあげられますか…?
前回の続き。
恋人が元彼とLINEをしていた。
ああ、僕の真の相手はゲームのフレンドさんじゃなくて元彼だったんだね。
『半透明人間』は元彼であり、君だったんだ。
きちんと姿を消せないのは元彼であり、君だったんだ。
君がシャワーから戻ってきた。
君はベッドに横たわる。
僕はベッドに腰掛けている。
「どうしたんですか?笑」
「自分を落ち着かせてた」
「落ち着かせてあげますか?笑」
恋人
#10 仲直りお好み焼きに来た
前回の続き。
道頓堀に着いた。
君とここに来るのは2回目だ。
店員さんに案内されて奥へと進んでいく。
席に着いて二人で好きなお好み焼きを注文する。
恋人が鉄板を写真に収めた。
「今Kに『仲直りお好み焼きに来た』
って送りました笑」
恋人、なんか嬉しそう。
ほどなくしてお好み焼きの素が運ばれてきた。
混ぜて混ぜて鉄板に流す。
焼けるまで待つ。
「ごめんね、俺の誕生日タイミング悪くて。
プ
#9 分からなくなっちゃいました
前回の続き。
「お腹膨れてるせいなのかなんなのか分からないけど緊張しますね」
「うん」
恋人は座椅子に座って横を向き、
僕に背を向けたまま話し始めた。
「一日一緒に過ごして、
自分の気持ちが分からなくなっちゃいました」
「だってあなた絶対幸せにしてくれるし」
「温度差があるっていうのは最初からずっと思ってたんですけど」
「●●さんが言ってることも分かるんですよ」(会いたいとか好きっ
#5 忘れてしまうくらい
前回の続き。
コメダを出た僕らは車に乗った。
僕は再びback numberを流した。
「あのね、
先週兄ちゃんとカラオケ行った時に
二人で青春パンク歌ってたんだけど、
カラオケ終わる頃に兄ちゃんが
『これだからいつまで経っても
back numberが歌えるようにならないんだよ』
って言ってて分かる〜〜〜!!ってなった。
それで、そろそろ聴いてみようかなって
思ったんだ」