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影と海

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洞窟に住む人と海辺に住む人との往復書簡
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2020年4月の記事一覧

余暇のさらに余った暇に

取りこぼしたものたちを ひとつ、ひとつ、拾って あちらのはカラスに、 こちらのは野良猫に 突…

asaga yoru
4年前
3

星に願いを

天使が頭上を遮った数秒間の沈黙のあいだ 僕はまた同じことを考えていた 悪魔が背中に纏わり…

朝賀隆市
4年前
8

朝飯は簡単

和尚さん やさしく晴れた春の日に お鈴にご飯をてんこ盛りにして ひとりぼっちで食べてたわ …

asaga yoru
4年前
1

苦手科目

サイボーグはコーラを飲んで美味しいって思うのだろうか、 瓶の方がおいしいなっていつか気付…

朝賀隆市
4年前
9

オフィスの窓

今日は、トーストを焦がしてしまった コーヒーもあまり美味しくなくて 8回もエクセルがかたま…

asaga yoru
4年前
6

一枚の写真

あなたは涼しそうな藍色の浴衣をはおり 紅いりんご飴を口のところへかざす 大勢の知らない顔…

朝賀隆市
4年前
1

夢の話

夢の中でずっと、私は起きていました。 街灯の下でずっと、あなたが眠るのを待っていました。 白いものがちらちらと、光の輪郭を見せるので、 雪かな、と思ったのですが、 それは、まるく膨らんだ花がはらはらと、 散っていく姿でした。 細い枝は三羽のカナリアにゆらされ、 まるで手を伸ばせばあなたの髪に触れそうな香り。 カナリアたちは、 ほうしゃれいきゃく。 と、鳴いて、黄色い体を闇の中へ溶かしました。 私の爪先は冷えて、かたくなってしまうので、 マーチの足踏みをしながら、 目の

眠り

海の夢を見る 眠っているの、きみは? 眠り。 砕けちる波で、光の泡がまわる、 氷のように…

朝賀隆市
4年前
4

指の煙

橋の上から眺めていた 弦を押さえている静かな力 タバコのような指 火をつけたら どんな香り…

asaga yoru
4年前
4

夜、歪みの果て

歪み、果ての夜 あなたはシガーロス ぼくはブッチャーズ 逆さまの朝焼けを迎え撃つ ふたり…

朝賀隆市
4年前
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