桜の花拾い、息子の優しい心
各地で桜が満開になり、随分と暖かい日が続くようになってきましたね。
自閉スペクトラム症の息子には、この時期、桜が咲くと必ず行うルーティンワークがあります。
それは、桜の花拾いです!
(それは、パターン行動、こだわり行動の一つとも言え、実行できない事態が発生すると、パニックや癇癪につながる事が多くなります。)
今年も近所の桜並木へやってきました。満開の桜を見に行っても、息子の目線は枝の先ではありません。みんなが空を見上げるようにして桜の花々を見ていても、息子だけは地面を凝視しています・・・
それは、地面に落ちている桜の花を探しているから。咲いている桜の花には興味がないのですw
桜の花なら何でも良いっていうわけにはいかず、息子なりのルールがあって、拾うのは花弁ではなく、花が丸々っとキレイな状態で落ちているものだけ。
踏まれているのもダメ。萎れているのもダメ。変色しているのもダメ。落ちてすぐのキレイな花だけを探して拾います。
息子には、発達障害の特性の一つの感覚過敏があり、手が汚れるのを極端に嫌がるので、花を拾う時には手が汚れないように気を付けながら、そっと摘むようにして拾います。
あっちにも、こっちにもと忙しく動き回りながら、落ちているキレイな花を全て拾うくらいの勢いでビニール袋に集めていきます。
「キレイな花見つけた!」と手を伸ばすと、そこには先客が・・・!?
大きなアリが蜜を探していたのか、花の上に乗っているところでした。
「アリさん、ごめんごめんごめん。」と慌てながらも謝り、アリに花を譲る息子の優しさに、思わず笑みが溢れました。
自閉スペクトラム症だけど、ちゃんと優しい心もっています。
さて、拾った花はどうするのかというと・・・
自宅で、お水に浮かべてテーブルに飾ります。
花を拾って自宅に飾るまでが、桜の季節の息子のルーティンワークなのです。