価格競争から抜け出す唯一の方法
4月21日
初めて西野亮廣さんの講演会をリアルで受けた。
今回は60分間の講演会の中でkozue自身が勉強になった部分を、
頭の整理を行う為にアウトプットする。
1万円のうにそば
ニューヨークでは、
普通にそこら辺にあるお店でウニ蕎麦を食べるのに、
1万円払わないといけない。
今の日本人の財布事情を考えたら、そんな大金払える人は少ない。
逆に考えると、
ニューヨークに住んでいる人たちは
うにそばに1万円払えるだけの財力を持っているということになる。
なぜ同じ人間でこんな差が生まれるのか?
『機能で売る』日本人
その理由は様々考えられるかもしれないが、
確実に一つ言えるのは日本人の職人気質なところだろう。
昔、日本人は車やテレビなどで、
技術で世界一を取った。
技術で世界一を取った経験があるから、
「今後も技術で勝負する!」
という思考回路を多くの日本人が持っている。
つまり『機能面』を高めることによって
自分たちの商品を購入してもらおうと考えているのだ。
一方で、購買行動から考えてみる。
考えやすいようにラーメン屋さんを例に挙げる
【50点のラーメン屋】と、【90点のラーメン屋】を比べたら、
明らかに美味しさが違う。
おそらく多くの人が、
「【90点のラーメン屋】の方が美味しい!」と言うだろう。
では、【90点】と【95点】の違いはどうだろう?
ラーメン専門家であれば、
「【95点】の方が美味しい」
と声を揃えて言うかもしれない。
しかし、
素人からすれば、【90点】の方が美味しいと感じる人もいるかもしれない。
ぶっちゃけ
素人目から見れば、
そこまで美味しさに差はないのかもしれない。
ここまでの話で何が言いたいかというと、
ある一定のレベル以上であると、
素人にとっては違いが分からないということ。
なのに、日本人は『機能』を追い求める。
確かに、
【50点】を【90点】にするには、
時間もかかるが、その分のリターンも大きい
【90点】を【95点】にするのは、
さらにより時間がかかるが、リターンは小さい
SNSが普及し、
多くに人が情報を簡単に手に入れられるようになった現在。
全てのQualityは上がっている。
つまり、
「おいしい」だけで購入しようというお客さんは少なくなっている。
そうなると、「低価格」で競争しようとしてしまうが、
価格競争の究極のゴールは、無料でしかない。
それでは、商品の提供側は疲弊してしまう。
では、どの部分でお客さんの購買欲を高めるべきか?
その答えは、
おそらく『人』だ!!
『機能検索』から『人検索』へ
『機能』が変わらない今!
ぶっちゃけ「どこで買っても機能は同じだ」
その中で、「ここで買う!」と決める理由は
「この人を応援したい」
「この人の商品だから買いたい」
と言った『人への応援』であることが多くなる。
AKB48の総選挙がわかりやすい
総選挙はメンバー全員に平等なチャンスが与えられた場である。
そうなると、
AKB48ファンとしては
「自分の推しが少しでも良い順位になって欲しい」
「新曲メンバーに選ばれることによって有名になって欲しい」
と思う。
ここで投票券の話に繋がる。
1枚のCDに1枚の投票券が付いている
ファンとしては少しでも推しの順位を上げる為にたくさん投票したい。
そうなると必然的に同じCDを複数枚購入することになる。
購入動機は、CDではなくその先の『人(推し)』である。
その為多少値段が高くても迷いは生まれない。
人によっては、CDを購入する為に、他の出費を抑えることもある。
結果的に、
提供側(CDを出す側)は、
値段を安くしなくても売上を上げ、
利益をしっかりと得ることが出来る。
ここまでをまとめると、
『機能』はある程度の基準を超えると、
受け取る側(消費者)にとっては違いが分からない。
たくさんの人に
自分達の商品を選んでもらう為には、
商品自体の『機能』を高めることに
時間を費やすのはある程度にして、
商品を応援する
『ファン』を作ることが重要!!
『ファン』が多ければ、
値段に関係なく購入してもらえる人も
多くすることが出来る。
では、
『ファンを作る』とは
具体的にどういうことなのか?
『不便益』
この言葉を知っているだろうか?
不便益とは、
不便であることによってもたらされるメリット
ちょっと違和感のある言葉かもしれない。
そう感じたあなたは、
共同作業を思い浮かべて欲しい。
BBQでの火起こし
ガスコンロを使えば簡単に点く火だが、
キャンプの時には、
着火剤を敷き、
空気の通りが良くなるように考えて木の枝を乗せ、
着火剤に火をつけた後は、
うちわで仰いで火を大きくする。
うまくいかず
みんなで力を合わせて、
試行錯誤し、
火が大きくなった時には、
手を叩いて喜ぶ
火を点ける
この不便さが、
【人と人との交流を深める(=メリット)】を提供している
『ファンを作る』という話にこれを落とし込むと、
結論から言えば、
不便さがお客さんの感情の上下動を作る
この感情の上下動が、信頼度を高めてくれる。
信頼度が高まるほど、『ファンになる』可能性は高まる。
パソコンの充電がほとんどないままホテルに到着。
部屋には、コンセントはあるが、充電器は1つもない
今日中にパソコンでやらないといけない仕事がある。
まさに絶体絶命。
そんな事情を知ったホテルのスタッフが、
自分のパソコンに合う充電器を部屋まで持ってきてくれたら、、
「スキ~~~!!!」
と絶対になる。
今後その近くでホテルに泊まる必要がある場合には、
おそらくまたこのホテルを利用するだろう。
ここで考えてみて欲しい。
最初からホテルの部屋の中に
様々なパソコンに合う充電器を用意していれば、
なんの感情の変化もなく充電し、
やらないといけない仕事を完了させ、
次の日になったら何も気にすることなくチャックアウトしただろう。
次また同じホテルを利用するかはわからない。
充電器が部屋に備わっていない(不便)が
自分のホテルの『ファン』を作った(メリット)
おそらく
このホテルは多少値上げを行っても、
客足が極端に減ることはない。
お客さんとしては、
値上がり分のお金は、
「ホテルの存続のための応援資金」
「ホテルスタッフのホスピタリティー」
という認識を持つので、
多少の値上がりで利用をやめるという判断はしないだろう。
このホテルは、価格競争から抜け出した存在になったと言える。
まとめ
少し長くなったが、言いたかったことはシンプルだ!!
価格競争から抜け出す唯一の方法は、
自分たちの商品・サービスに『ファン』を作る!!
以上