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彼こそが芸人の最終形態。オードリー若林さんの対極を行く万能の自己完結型芸人とは?

マルチチャネル、マルチコンテンツのエンタメ現代に一番勢いのある芸人さんは誰か?
 
● コントで圧倒的な実績を上げつつ、漫才でも賞レースを駆け上がり、

● ゴシップやゲスキャラ、マイナースポーツをフックに露出を増やし、

● トーク番組では突っ込みの技術と、エピソードトークで確実に爪痕を残し、

● MCとして場を回すスキルを持ち、いじる側に立ちつつ、いじられも得意とし、

● ドッキリはかける方でも、かけられる方でも結果を出し、

● 複数のYouTubeチャネルでエッヂの効いた企画を展開、コアなファンを着実に増やし、

● ネットTVでは際どい企画からビジネスものまで幅広いジャンルへの適応を見せ、

● 芸能事務所を運営する社長でもあり、

● 五反田という街を自らのコンテンツとし、DIYを絡め更なるカラーの獲得に励み、

● 猫が好き。

 
そう、"さらば青春の光"の森田さんこそが芸人として求められるあらゆるスキルセットに加え、企画の才能、事務所の運営も含め、笑いの創造を自己完結させられる新時代芸人の最終形態である。

 
本日は、"さらば青春の光"の森田さんを輝かせる主たる2つの要素と、若林さんとの対極性を整理の上、森田さんが絶望の淵から這い上がる中で集めた手駒により実現しうる将来展望を紐解いていきたい。

1. さらば青春の光とは?

● メンバー:森田哲矢さん、東ブクロさん
● 通称:さらば
● 結成年:2008年(14年目)
● 事務所:ザ・森東(2013年3月まで松竹芸能)
● 出会い:松竹芸能の養成所
● 同期:見取り図、ジャンポケ、渡辺直美さん
● ネタ作成:森田さん
● 現在のレギュラー: TV 2本、ラジオ3本
● 主要コンテスト
2011年 第41回NHK上方漫才コンテスト 準優勝
2012年 第33回ABCお笑いグランプリ 準優勝
2016年 M-1グランプリ2016 決勝4位
● キングオブコント
2012年 準優勝
2013年 決勝4位
2014年 決勝進出
2015年 決勝10位
2017年 決勝3位
2018年 決勝4位
● YouTubeチャンネル
①さらば青春の光Official Youtube Channel
(登録者数:約40万人)
②裏さらば(登録者数:約9万人)
 

(1) 森田哲矢さんとは?
● 生年月日:1981年8月23日(39歳)
● 身長:163cm
● 役職:社長(ザ・森東)
● 出身地:大阪府堺市
● 最終学歴:大阪府立東百舌鳥高等学校(一留)
● 影響:ダウンタウン、高田純次さん
● 活動時期:2006年4月~
● 著書『メンタル童貞ロックンロール』(2019年、KADOKAWA)
● 脚本『四月一日さん家と』(2020年4月~ 6月、テレ東)  
● モルック日本代表、日本モルック協会公認モルックアンバサダー
● R-1グランプリ(2017, 2018 準々決勝進出)
● レギュラー番組
会心の1ゲー(2020年10月~、テレビ朝日)
そそるクンTV(2020年11月~、TSUTAYA TV)
カチコチTV(2020年12月~、FANZA)
● YouTubeチャネル:
五反田ガレージ(登録者数:約10万人)
● 親交:
バイク川崎バイクさん
橋本さん(銀シャリ)
盛山さん(見取り図)
屋敷さん(ニューヨーク)
● 番組でサンドウィッチマン富澤さんからモルックを勧められ、取組み開始後、直ぐに日本代表に。世界大会では日本最高位となるベスト27入り(280人中)
●『ロンドンハーツ』の芸人仲間が選ぶ「将来、大物になっていそうな芸人」で1位
 
(2)東ブクロさんとは?
● 本名:東口 宜隆(ひがしぐち よしたか)
● 生年月日:1985年10月6日(35歳)
● 身長:166cm
● ニックネーム:ブクロ
● 出身地:大阪府茨木市
● 最終学歴:同志社大学文学部(喜劇研究会)
● 影響:ナイナイ、小堺一機さん
● 旧コンビ名:フルハウス(カズレーザー)
● レギュラー番組: ネットTV 1本、ラジオ2本
● 特技:ゴルフ(ベスト74)、空手(初段)
● YouTubeチャンネル:
さらば青春の光東ブクロのゴルフ学校 〜 芸能界No. 1目指します 〜(登録者数:約1.5万人)
● 親交:
徳井さん(チュートリアル)
小沢さん(スピードワゴン)
● 冠ラジオにて、DMを送ってくる女性ファンをセフレにしていることが判明。
その他、重めのスキャンダル多数。
 
✳︎以上、主にWikipediaより

2. 森田さんを輝かせる主たる2つの要素とは?

意欲と野心に満ち溢れた万能の自己完結型芸人、森田さんを輝かせる要素とは何であろうか?

ネタの才能、結果への執念、多彩な引き出し作り、エピソードトークの展開力、フリートーク等々、思い当たる要素は数多存在するが、ここでは主たる要素として、以下の2つの要素をピックアップしたい。

1. 「その場」で発する熱量
2. 「企画力」✖️「泥臭さ」


"1. 「その場」で発する熱量"

森田さんの最大の魅力は、心から「その場」を楽しむマインドセットではないだろうか。

これは、若林さん、佐久間さん、千鳥のお二人含め、今業界を席巻する人に共通する要素だ。

人の発する熱量というのはテレビであれ、ラジオであれ、YouTubeであれ、チャネルを問わず視聴者に伝わる。

自分が笑わしてやろう、上手くイジりイジられ爪痕を残してやろう等と、諸々計算する意識は当然誰しもが持ち、避けられない性であるが、

心から「その場」を楽しんでいる人の熱量というのは、違う角度から芯に響いてくる。

誰しもが中学高校のクラスや大学のサークルで、意味も文脈も無視した謎の遊びで友達と笑い転げた経験を持つが、歳を重ねるにつれそういったノリとは遠ざかる。

40を手前に、今なお学生ノリを体現し、その瞬間を心から楽しんでいるのが森田さんであり、森田さん自身が「その場」を楽しむことで、視聴者も「その場」を楽しめる空気が醸成される。

森田さんと佐久間さんの共通点の1つは、自分のコメントに対する豪快な笑いであるが、

場を和ませトークに安定感をもたらす、という意味でも効果的であるが、自身のエンジョイを周りに波及させる効果としての意義も大きい。

"2. 「企画力」✖️「泥臭さ」"

また、森田さんと佐久間さんには、企画も演者もこなすという共通点がある。

バラエティ界の重鎮、佐久間さんは、最近、自分の好きな企画を展開する為のYouTubeチャネルNOBROCK TV」をスタートさせ、更に勢いを増している。

YouTubeチャネルにおいて、佐久間さんがMCの立ち位置に留まる一方で、森田さんはMCの役割を担いつつ、1番泥臭いプレイヤーの役割を含め、自分の企画を自らの力で笑いまで昇華させる。

東ブクロさんの車に当たり屋して慰謝料を取る企画では、自らが車に体当たりし
Tシャツを投げて目黒川を越えられるか検証する企画では、自分のシャツを自ら投げる

他の芸人さんのYouTubeと似た構図ではあるが、森田さんほど企画の秀逸さ演者としてのMC機能・泥臭いまでのプレイヤー性能ハイレベルに交差している芸人さんは存在しない。

また、人を使う企画力にも長けており、例えば、ライスの関町さんに突然電話をかけ、Netflixの「梨泰院クラス」「愛の不時着」のストーリーを聞き出し、ファスト映画のように楽しむ企画を展開する中で、関町さんの面白さを上手く引き出していた

3. 若林さんとの対極性と森田さんの将来展望とは?


さて、そんな万能芸人の森田さんを若林さんと並べることで滲み出る対極性とは何か?

人の思考は活字に現れる、というのが自分の持論であるが、2人の思考の対比は過去のダ・ヴィンチ連載の書籍で見てとることができる。

若林さんが、抽象化思考により、芸人の持ち得る水準を超越し、人の真理に深く迫っていった一方で(『社会人大学人見知り学部 卒業見込』『ナナメの夕暮れ』)

森田さんは、ただ只管に己の持ち得る渾身の具体的エピソードをぶつけていた。
(『メンタル童貞ロックンロール』)

どちらも最高に面白いが、その表現する世界観は対極的だ。

若林さんは幅広い層の心に響くinteresting
森田さんは青年男子への鋭角なfunny
それぞれが違う方角の頂に登ろうとしている。


万能の自己完結能力を有しながら学生ノリのままfunnyの頂に登らんとする森田さんの将来展望は如何なるものであろうか?

冒頭の通り、森田さんは、既に数多の展開チャネルと万能のスキルを有しており、今後も制作からの信頼に裏付けされたオファーとYouTubeでの企画等を通じ、着実にステップアップしていくだろう。

では、事務所社長としてビジネスの面ではどうか?
ここでは事務所の成長の為に取り得る2つの方向性を精査したい。

1. 事務所の拡大

1つには分かりやすく、所属芸人を増やし事務所の拡大を図る選択肢がある。

事務所設立の経緯、マネージャー含め3等分のギャラ配分という特殊さもあり、気軽に芸人さんを受け入れられる状態ではないが、

ザ・森東に入り、森田さんに売り出してもらいたい芸人さんは数多存在するし、売り出していく為の企画力、プロデュース力が森田さんにはある。

ただ、自分がプレイヤーとして好きなことを思う存分楽しみたい森田さんとしては、現状そこへのインセンティブを感じていない印象だ。

2. オンラインライブ配信を中心とした展開

もう1つは、オンラインライブ配信を活動の中心に据えるというものだ。

"さらば青春の光"は単独ライブを開けばチケットは即完売。アーカイブ配信も多くのチケットが売れる。

これはネタを中心に構成された生ライブで、準備に相当の時間をかけたライブの完全体だ。内容は最高に濃いがその分、回数は重ねられない。

一方で、森田さんのファンのコア率の高さ、企画力、フリートークの強さ、ゴシップへの精通やセクシー業界とのパイプ等といった手駒を踏まえると、

YouTubeでは出しづらい自身の真意に迫る企画や濃いトークトピックを含めたライトなオンラインライブ配信でもコンテンツとして十分に魅力はあり、集客を期待できるのではないか。

森田さんは既に、
・マスメディアへの露出を通じた認知の獲得
・認知からのYouTubeチャネルへの流入
・YouTubeチャネルを通じたコアなファンの獲得
のサイクルを回している。

その先に、定期的なオンラインライブ配信を据え、チケット販売を中心にサイクルを回していく。

マスメディアでの仕事やYouTubeチャネルは、稼ぐことを主目的とせずにあくまで送客の位置付けに置く事で、仕事選択やギャラ交渉などにおいても、自由度や戦略的意思決定の幅が広がる。

これはキンコン西野さんの唱える芸人の生き残り施策と、現代ミュージシャンの展開方針をミックスさせた戦略だ。

西野さんは、
ダイレクトに売れる商品を持つことの重要性
・キャッシュポイントをずらせることの強さ
を説いている。

また、音源が売れない現代においてミュージシャンは、YouTubeやサブスクの音楽配信で認知とコアなファンの獲得を進め、ライブで大きく稼ぐモデルを展開している。

瀕死状態の絶望の淵から、先鋭的な展開戦略を選択肢に加えられる程にまで環境と手駒を揃えていった森田さんの不死鳥伝説は、まさにこれから始まりを迎える

4. 若林さんは何というか?

「森田くんからは、強い覚悟を感じるんだよね、その場を楽しむ熱量もあるんだけど、絶対に売れるんだっていう鬼気迫るものを感じるというか、これはなかなか両立できないからね」

「うーん、彼からは殺気というかさ、いい意味で体重が前にかかっててさ、その辺りが私と同じ匂いがするんだよね、うーん、頑張ってほしいよね、これからも」

「お前がなに偉そうに言ってんだよ、芸人としての成功への気概も、その場を楽しむマインドセットも皆無のお前が、体重がどうとか、ふざけんじゃないよ」

「いや、私だって若い頃は必死でやってましたからね、それこそ20代は血反吐を吐くくらい」

「はぁ?お前、20代の頃俺が必死こいてネタ作った時、お前はなんっにもしてなかったからな!!一生忘れねーかんな、あんときの仕打ちは、、」

「え、いや、ここでそのスイッチ入っちゃうの?若林さん、もう忘れましょうよ、その話。わざわざ魔封波の封印を解かなくていいじゃないの」

「俺には企画の力はないけど、この件で最期までお前をひきづり回すくらいの泥臭さは備えてるからな。森田くんとの近似性を説くお前は当然そのくらいの強い覚悟はできてるんだよな」

「、、すいませんでしたよ、、森田くんとは似てません!私は森田くんとは対極の人間です!」

森田さんの後先考えない躍動感から日々の活力をもらえますね。

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