見出し画像

グリーンアルミでCO₂削減!

プレモルにグリーンアルミを使用

2024年1月30日、サントリー(株)は、グリーンアルミを使用(マスバランス方式)した缶ビール「ザ・プレミアム・モルツ(サステナブルアルミ)」
数量限定で発売しました。

これは2022年に発売したリサイクルしたアルミを100%使用した缶ビール
「ザ・プレミアム・モルツ CO₂削減缶」に続く、CO₂削減の新たな取り組みです。

サプライチェーン本部の高橋範州たかはしのりくにさんと加堂立樹かどうたつきさんのお二人に、サステナブルアルミ缶についての話をお伺いしました。

グリーンアルミを使用(マスバランス方式)した「ザ・プレミアムモルツ(サステナブルアルミ)」はどうやって誕生したのですか。

今回のサステナブルアルミ缶は、サントリー(株)と住友商事(株)・住商メタレックス(株)・(株)神戸製鋼所・大和製罐(株)の5社の連携で実現しました。

当初より、連携各社がそれぞれで持っていた環境負荷低減にむけた課題認識をバリューチェーン全体で考えていく機会をつくり、かなりなミーティングを開催し、様々な意見交換を行いました。

その結果、今回のグリーンアルミを使用(マスバランス方式)した取り組みをすることを全社で決定し、2022年に正式にプロジェクトをキックオフしました。

発売後の反響はどうでしたか。

サントリー(株)の年初方針発表の中でサステナブルパートのひとつとして発表しました。前回の「リサイクルアルミ材100%使用缶」と同様に、各種業界や業界紙で紹介、掲載頂くとともにお問い合わせも頂きました。

前回は「リサイクルアルミ材100%使用缶」という分かりやすいフレーズを用いていましたが、今回は「マスバランス方式でグリーンアルミを割り当てる」ということで、お客様の反応はどうだったかに加えて、連携各社の役割分担についてや、このマスバランス方式についてなど様々な問い合わせを連携各社に頂きました。

出荷数量は前回と同程度でしたが、通常のアルミ缶と比較するとお客様にお届けしたいボリューム的にはまだまだ少ないと考えています。

店頭で取り扱いがないとお客様の目にも止まりませんから、まず小売・流通企業様にアルミ缶におけるCO₂削減策について理解を深めて頂くことも私たちの課題のひとつです。

今後は、どのようにCO₂削減に取り組んでいきたいですか。

はい、これからもCO₂削減に向けた取り組みを検討していきます。

私たちサントリー(株)は「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の 生命(いのち)の輝き』をめざす。」を企業理念に掲げ、2030年までに自社拠点で50%、バリューチェーン全体で30%のGHG(温室効果ガス)排出削減(2019年排出量対比)を目指しています。

各包材にはそれぞれの特長があり、製品コンセプトに応じた容器素材の選定を行っています。ビール製品でいえば、ガスバリア性を考慮して主にアルミ缶を採用しています。その缶ビールにおけるサントリーのフラッグシップである「ザ・プレミアム・モルツ」で様々な形で取り組んでいきたいと考えています。

サントリーホールディングス(株)
サプライチェーン本部の高橋さん(左)と加堂さん(右)
「身近な飲料を通して、皆さんに環境負荷低減の大切さを伝えたいと思います。」

ビール類を含む飲料製品は、いろいろな領域の消費財のなかでも、お客様と接点が多い商品だと思います。スーパーやコンビニ、あるいは自動販売機でも必ず目にします。つまり、私たち飲料業界は、お客様との接点の頻度が非常に高い特徴があり、環境負荷低減に関する啓発や気付きを製品を介してアプローチできる非常に大きな力を持った業界ということなのです。

一方で、ひとつひとつの製品においては、アルミ缶にしてもPETボトルにしてもパッケージにおける表示面積が限られています。
そういった中でもお客様にアプローチしていく手段は多数あるので、やり方を工夫することによってお客様へ環境負荷低減の大切さを伝えていけると考えています。

環境負荷低減に関してお客様の関心度が高まり、「もっと容器でCO₂削減ができるのでは」や「CO₂削減缶はどこで販売しているのか」といった思いが醸成じょうせいされるように、私たちバリューチェーンが連携して様々な取り組みを行っていきたいと考えています。
飲料を通して、日本社会全体へSDGsを浸透させたい。社会全体の環境負荷低減に対する意識向上と行動変容にむけて、今回連携した各社を含むバリューチェーン全体でその一翼を担いたいと考えています。