一人芝居をやってみてよかったこと
ども、元ぽちゃ専デリヘル嬢、現アラサーメンヘラ女、ひらっちゃんです。
この自己紹介どっかでやめたほうがいいのかな…(笑)
さて、先日、北池袋で30分間の一人芝居をさせていただきました。
名前のない演劇祭赤というイベントがありまして、その中の一つの枠を頂いて上演させていただく形でした。
今日はちょっとそのお話をここでさせていただこうかと思います。
名前のない演劇祭のツイッターアカウントはこちら→
最初は「誰でも参加でき、好きな演劇ができる自由な空間。」をコンセプトにしている「ただの劇団」への参加を希望していたのですが、主催している伊藤セナくんが、
「せっかくなんでひらたさんで一枠なにか企画してやってみませんか?」
と、提案してくれました。
お、おお…
正直、戸惑いました。企画にのっかるのと、自分で企画をするのでは結構話が違いますからね。
でも、ちょっとやってみたい気持ちもあった。
で、言ってしまった。
「じゃあ…やってみようかな」
実はこの時点で正直あまり時間はありませんでした。
でも、12月の「夜更けの陽だまり」公演に向けて実績を積みたいという思いと、
セナくんの「名前のない演劇祭」の様々な人が演劇をできるよう力になりたいという思いへの好感や親近感とで、
ええい、やったれ!
みたいになってしまったのです。
いや正直本番前何度か後悔した(笑)
一体なにをしたらいいのかしら、とぼんやり考えている間に日常は過ぎていき、いつの間にやらムチャムチャ無茶なスケジュールに。
結果一ヶ月足らずで一人芝居の台本を自分で書いて、自分でやることになりました。
とは言っても、今回の台本の構想は結構前からあったのです。
「父の葬式で棺桶を蹴りたい」
これはかなり前からあった願望でした。
私は家庭の不和で家を出ています。家を離れて十数年が経ちますが、いまだに家族へのコンプレックスを断ち切ることはできていません。それを台本にして、ストーリーにして、面白がってやりたい、という気持ちはずっと私の中にありました。
父の棺桶を蹴るなんて現実にやる勇気はないので、演劇(フィクションの世界)ならできる、みたいな安易な気持ちです。
いやどうせフィクションでやるなら、死んでからじゃなくて生きてる父に文句言ってやればいいじゃん、とも思うんですけどね。
それだけいまだに怖いんですよ、私の中のお父さんという存在…。
で、書きあがったのが「ただのお話~ただの呪い~」でした。
一人芝居をやることを決めてよかったことの一つ目はこの本が書きあがったことです。
父の話を書きたいと思いはじめたのも確か「夜更けの陽だまり」公演をやりたいっていう最初の記事を書いた時とほぼ同時期なので、もう2年前。それを本番が決まってから、結果約一週間ほどで書き上げることになりました。
しかも結構満足いく出来に仕上がっていると思います。(演劇関連の知り合いの方に読んでもらうなどして褒めてもらってハチャメチャ嬉しかったです。)
締め切りってやっぱりすごい…。
(あまり褒められたことではないのは間違いないです。脚本家ひらたの遅筆のせいで、役者ひらた超大変でした。もっと余裕のある時に書けるようになろうな…?)
本が書きあがったら、今度は役者としてのフェーズです。
そこから繰り返し読んで、セリフを覚えて…
そこで気づいた。
一人芝居ってすげえ、
ずっと一人で喋ってる(当たり前)
もうすごいんですよ。30分間ずっと一人で喋ってるのを何度も何度も反芻して、繰り返して……
だんだんこれ面白いのか…?ってなってくる。
しかも書いてるのも自分だから、やばいほど不安なんです。
でももう本番はすぐそこなので、書き直す時間(ちょこちょこ修正してはいましたが)も、既成台本に変更する時間もない。
なにより辛かったのは、
その不安をTwitterに呟けないことでした。
だって「これ面白いのかわかんないな」とかつぶやいたらチケット売れないじゃないですか!買ってくれた人も不安にさせちゃうし!!失礼だし!!
んでその不安のせいで、自信をもって告知ができるようになったのもぶっちゃけ本番三日前からでした!!なんかそれまで、どうしても、来て来てお願い!って言えなくて!!だって不安だから!!
自分で脚本を書いて、自分で役者もやってみて、初めて体感しました。
だって舞台の上にのせて、誰かに評価してもらうまで、本当に面白いかどうかなんてわかるわけないんです。
でも、面白いかどうかわからない、なんて言ったらダメなんだ…ダメなんだな…ってずっと思ってました。ずっと。(そして本番終えて気づいたんですが、本番後も「コレ面白かったかなぁ!?」って呟けない)
とにかく頑張って練習して、少なくとも自分が面白いはずだと自信をもって舞台に乗らなきゃいけないんだって、体感で感じた。
演劇祭に参加して、一人芝居をやってみてよかったことのもう一つは、この本番前後、自分の作品を上演する責任・不安・プレッシャーを実際に体感することができたことです。
…んで、不安なままだとやっぱり堂々と告知するのは難しく、チケットを自信満々で売りさばくのも気が引ける…
チケットを売りたい(売ってもらいたい)なら1か月前には役者も誰もかれもみんな自信満々な状態にしておきたい、ということも身をもって感じました…
(これは12月の公演に生かさなきゃね…)
そんなこんなで、本番当日を迎え…
何とか自信をもって無事公演を終わらせることができました。
名前のない演劇祭のスタッフのみなさんとは当日打ち合わせて色々こちらの要望に応えていただきました。
自分の出演する時間、自分の作品のことだけに専念できたのは、ほんとに制作陣のみなさんのおかげです。多少トラブルはありましたが、それも含め本当にお疲れさまでした。いい経験をさせていただいて本当によかった。ありがとうございました。
作品に集中するためには、制作周りのスタッフさんを信頼してお任せする環境を作らなければならない、とい うことを知ることができたのも、今回一人芝居をやってよかった部分です。
学びの多い、公演でありました。
短い期間で、胃を痛めながら、やった甲斐というものは十分すぎるほどありましたし、
なんとか作品そのものも、自分の中では、よいものになったのではないかなと感じています。
とはいえ、作品に完全はないともいいますし、まだまだああすれば、こうすれば、を言い出せばきりがないのが正直なところです。
一回きりの上演であったこともあって、近いうちに演出を付けなおして再演できればいいな、と思っています。
もしよかったらその時には、一度見ていただいた方も、今回は見れなったという方はぜひ、見に来ていただければ幸いです。
今日はこのへんで、
またnoteも間を開けず書いていけたらいいな…
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