日本勢が戦う時に、「シンプル」にするのは本当に正しいか?

今日は「シンプルさって本当に日本勢の戦い方として正しいか?」というところを書きたいと思います。

※この記事は2021年2月2日にFacebook版の「アル開発室」にて公開された記事をnote用にリライト・追記したものです。

シンプルの魔力は日本勢も使ったほうがいいか?


昔読んだ、「Think Simple」という本が結構良かった記憶があります。これは、要は「Appleがすごいのは、とにかくシンプルだからだ」という本です。

Appleのプロダクトはとにかく直感的で迷わない、かつシンプルであり引き算の美学がある、といわれています。iPhoneも初期型はボタンが一つだけでしたし、そのボタンを押せば必ずホームに戻る、というシンプルさでした。

今となってはホーム画面にもどる、というのは当たり前ですが、当時としては

よくわからなくなったり難しいなと思ったら、ホームボタンを押せば、一番最初の画面に戻れる

というのは、誰でもスマートフォンを安心して使える感じがして、画期的でした。

最近流行りの「Clubhouse」もそうです。引き算の美学といわれていますが、とにかく音声でみんなで会話をする以外の部分を、極端に削り取っています。コメントとかいいねすらない。

一方で、日本のプロダクトはどうでしょうか。

リモコンなどを見ると、ボタンが大量にあったり、家電でも、とにかくごちゃごちゃしてわかりづらい、というのはよく言われることです。

他にも、サイトでも同じことが言えます。楽天などのECショップを見ても、どこに買うボタンがあるのかわかりづらい。だから日本のプロダクトは世界で戦えないんだ・・・。

そんな言論がよくあります。

で、これはおそらく一面としては非常に正しいんですが、だからといって「シンプルの戦い」に巻き込まれた時に、日本勢が戦えるのかどうか?というところはちょっと考えたほうがいいかなと思っています。


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