ブラを捨てよ、街に出よう
昨日、7月9日は「ノーブラの日」だったらしい。
そんなことをつゆ知らず、
久々に集まった女子3人で、なぜか下着の話になった。
そこで1人が発した言葉に、場がどよめいた。
「わたし…実はここ最近、ブラというものをしていなくて」
突然の告白。
しかし驚いたのは、そのあとだ。
「え、わたしも」「わたしも!!」
その場の全員が、ブラをしてなかった。
そう、何を隠そう私も「ノーブラ」の一人だったのだ。
とはいえ、何も身につけないのではない。
レースやらワイヤーがついたいわゆる「ブラ」ではなく
もっぱらマメクロやブラトップを愛用している、という意味での
「ブラしてない」発言だった。
ブラしなくなって、どれくらい経つだろう。
締め付けのなさ。服への響かなさ。そして洗濯・乾燥のラクさ。
どこをとってもマメクロが圧倒的勝利なのだ。
かつて使っていたブラたちは、
すっかり引き出しの奥の方に追いやられ、縮こまっている。
しかし、それを公言するのはどこか憚られた。
「他の人はちゃんとブラしてるんだろうな…」
女たるもの下着にも気を遣うべき、という"常識"がよぎり
自分だけが手を抜いているような、後ろめたい気分があったのだ。
その証拠に、縮こまったブラたちも捨てられずにそこにいた。
でも、3人が3人、全員ブラしてない。
その事実が明るみになり、私たちの胸は一気に晴れた。
よかった。自分だけじゃなかったんだ。みんな同じこと感じてたんだ。
本当の意味での「ブラからの解放」だった。
その後、家に帰って、とりあえず一枚ブラを捨てた。
「なんで昔は、ワイヤーなんかで締め付けてたの」
私たちがコルセットの衣装を見て思うように、
そう思う日がくるのかもしれない。くればいいな、と思った。
「ブラを捨て、旅に出よう」という世界一周の本があるけれど、
ブラを生活から捨てることは、世界一周くらいの覚悟が必要な気がしてた。
そんなはずないよね。
自分の身体が健やかで、気持ちいことにに越したことはない。
だから私は今日も、"ノーブラ"で街を歩いていく。
前よりもすこし堂々と、胸を張って。