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社員とプロが作り上げた一曲、アルプスアルパイングループソング

―このCDはなんだろう…?え?入社式までに曲を覚えるようにって??

私のアルプスグループソングとの出会いは、入社式の数週間前でした。

入社資料と一緒に、アルプスグループソングと書かれたCDが入っていて
入社式で歌うから、事前に聴いておいてください。
という旨が書かれていました。

社歌ってことかな。
でも古い曲調だったり、自分の好みからほど多いものだったらどうしよう…

そんな恐怖心(と面倒くささ)から、
なかなか曲を聴くことができませんでした。

そして入社式前日、やっとCDを聴いてみることに。
思ったよりもさわやか。昭和の行進曲のような古さもない。
うろ覚えではあるものの、入社式で安心して歌うことができました。

▲グループソング聴いてみてください

それからアルプスグループソングは、毎日聞く曲となりました。
始業5分前に流れて、遅刻しそうな社員を小気味よく急かしてくれました。
(今はもう流れていません)
式典でも歌うことがあり、入社式の日を思い出させてくれました。

こんにちは、note編集部です。

今回は社歌のような位置づけにある
「アルプス・グループ・ソング ~輝きにつつまれて~」
という歌の成り立ちについて紐解きたいと思います。  

プロも絶賛の歌詞は社内公募から

この曲が生まれたのは1998年、
アルプス電気創立50周年、アルパイン30周年の記念として制作されました。

▲50周年 (30周年) 記念で配られた、グループソングを奏でるオルゴール

昔から当社には、みんなで歌を創作して一緒に歌って、心を一つにしよう、という文化があったそうです。
そんな歌が好きな社風だったので
グループソングができる前も社歌は存在していたのですが
いうなれば「いかにも社歌」という曲調だったようです。

そこで、98年の周年事業の際には
みんなが歌いたくなる曲を、新しい感覚で作ろう、というコンセプトで
曲作りが始まりました。

歌詞は社員の気持ちや希望を載せるために社内公募することとしました。

複数の応募がある中、技術部の大内さんの作品が選ばれました。
大内さんは現在も涌谷工場に在籍されています。

歌い始めの「ひとつの明かりから照らしはじめて」という言葉で
今後の成長を予期させ
サビの「さあここが未来工房」という言葉で
ものづくりで自分たちと世の中の未来を創っていくんだという
心意気を表す、
とても前向きな歌詞です。

曲作りや作詞のプロを含む制作スタッフの中でも
大変優秀な作品だと評されていたということです。

社員が誇れる歌にしなくては

作曲については、当時若いバンドマンの間で人気があった
キーボード奏者で作曲家の中島優貴氏が担当。
補作詞(歌詞の手直し)は、NSPというフォークグループで人気があった
天野滋氏が担当してくれました。

二人に共通していたのは
「ありきたりのよくある社歌にはしたくない」
「社員が胸を張って歌えるものを作らなくてはいけない」
という思いでした。

そのために当時のはやりの雰囲気の曲調で
パワフルなさわやかさがある曲を作り上げていただきました。

中島氏はこの曲について
「この曲の売りはリズムをとりながらすんなりと最後まで歌えること。
みんなが楽しめるメロディーが埋め込んである。
家に帰っても思い出して眠れないくらいの仕掛けが作ってあります」
と後の社内報の取材で語っています。

そして歌い手は、坂本英三氏。
知名度がありつつ、幅広いボーカルスタイルで、
誰にでも親しまれるさわやかな声を持っている歌手ということで
選ばれました。

坂本氏は、グループソングを歌っているときの
さわやかな歌声からは想像できないかもしれませんが
実はヘビーメタルバンドのボーカルでした。

グループソングができる一年前の97年には、
マジンガーℤや宇宙戦艦ヤマトなどのアニメソングをメタルアレンジする
アニメタルというバンドを結成し
ボーカルとして活躍していました。

グループソングを聴いたあとにアニメタルを聴くと
ギャップで理解が追い付かないほどです。

歌声のバリーションの豊富さ、さすがプロ。

作曲担当の中島氏も当時ロックやヘビメタを中心に活躍されていたらしく
グループソングとヘビメタはこんなに強い関係性があったのかと驚きます。

それから…

このグループソングは、
社内で歌い継がれるとともに
アルプス電気(当時)のテレビCMでも使用されました。

CM放送後、
「あの曲はなんだ?」
「音源を送ってほしい!」
という問い合わせが何件もあったそうです。

現在ではコロナの影響もあり、
社内でこの曲を歌う機会はグンと減ってしまいましたが
今でもまだ式典や合同朝礼では使用されています。

これからはアルプスグループソングあらため、
アルプスアルパイングループソングとして
これから全社で一緒に歌うことがまた増えるかもしれません。

どんな形であっても
これからも音楽が社員の気持ちを結び付けて
未来を照らしてくれることを期待しています。

グループソング歌詞 実は2番まであります

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