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【障害者雇用促進法が丸わかり】障がい者雇用のいろは

こんにちは!アルファプランニングです。
本日は「障がい者雇用を始めたいけど何からやればいいかわからない」「法改正がたくさんあってよくわからない」そんな方にぴったりの記事となっています。

要点だけ知りたい方は目次よりご確認ください。


障害者雇用の状況

雇用状況

現在、国民の11人に1人は障がいを有しています。しかし、その中で実際に働いているのはわずか60万人ほど。

求職者特性

現在求職者のほとんどは精神障がい者になっており、増加率もほかの特性に比べ高い状況にあります。今までは「障がい者のイメージ=身体障がい者」でしたが、今後は精神障がいの方の雇用が中心となっていくと考えられます。

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法定雇用率

法定雇用率の遷移

法定雇用率は2024年2月現在「2.3%」になっています。しかし今後上図のように2026年7月までは決定事項として、段階的に引き上げられる予定です。

除外率

除外率

除外率とは、障がい者の就業が一般的に困難であると認められる業種について、障がい者の雇用義務を軽減する措置として設けられた制度です。
法定雇用率を適用することに抵抗のある職種の労働者が相当の割合を占める業種については、雇用する労働者数を計算する際に、労働者数を控除できる制度です。
こちらは、2025年4月より対象業種について10%引き下げられる予定です。

雇用義務障害者数

除外率の適用される医療業については、常用雇用人数が1000人の場合、2026年7月には現在よりもプラスで5名雇わなければなりません。

例)2026年7月時点 常用雇用1000人 医療業(除外率20%)の場合
1000×(100%-20%)×2.7%=21.6名 →21名の雇用義務

算定方法

法定雇用率を算出するために用いる障がい者雇用数と実際に働いている障がい者の人数は異なることがあります!

カウントのポイント
①原則1人=1人カウント
 短時間(週20時間以上30時間未満)雇用1人=0.5人カウント
②重度障がい(身体・知的)の方は2倍カウント
③精神障がいの方は特例措置により短時間でも1人カウント

重度判定
障がい者雇用における重度障がい者は明確に定義づけられています。
〇身体障がい者
・等級が1・2級の人
・等級が3級で重複の障害がある人
〇知的障がい者
・療育手帳で程度が「A」とされている
・療育手帳の「A」に相当する程度とする判定書をもらっている
・障害者職業センターより「重度知的障害者」と判定されている

※2024年4月より
超短時間(週10時間以上20時間未満)雇用の方も重度障がい・精神障がいの方はカウント対象になります。

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法定雇用率未達成のリスク

法定雇用率が未達成だと下記のようなリスクが考えられます。
1. 取引先 から、法令順守を軽んじる企業と判断され、ビジネスに影響が出る
▶商社はじめ、取引先の判断材料に使用するケースも。

2.ダイバーシティ、SDGs 、CSRの気運が強まる中、ブログやSNSで情報交換される
▶社会風潮の変化とともに、掲載されるケースの増加。

3.入札への影響、条例の設置もあり
▶東京、大阪 、 愛知、 神奈川、埼玉、千葉 は、全入札案件に、雇用率が点数で評価される。
▶大阪府 ハートフル条例 、 愛知県 公契約条例 では条例にも定められている。罰則と優遇、ともにあり。

4.株主訴訟など
▶長年、納付金対応を続けていた企業の株主が「障がい者雇用を進めなかったことで会社に金銭的損害を与えた」として訴訟を行ったケースも。
※納付金については下記に後述します。

5.「障害者雇入れ計画作成命令」が発出され、行政指導に入る。最終的には社名公表。

行政指導

行政指導の対象となる条件

  • 実雇用率が前年の全国平均実雇用率未満(2023年平均2.33%)かつ、不足数が5人以上であること

  • 不足数が10人以上であること

  • 法定雇用障害者数が3~4人であり、雇用障害者数が0人であること

上記の条件のいずれかに当てはまる企業は所轄のハローワークより行政指導の対象となります。

行政指導は2年にわたって行われます。
その中でも肝となるのが雇入れ計画。雇入れ計画とは、2年分の障害者の雇用計画を書くもので、勧告や指導の基準となります。
雇入れ計画の作成後はその計画が適正に実施されているかどうかを見定められます。

〇雇入れ計画の適正実施勧告の基準(以下いずかに該当する企業)
・計画の実施率が50%未満である
・計画開始後1年目の12月1日の実雇用率が、計画開始前の6月1日時点を上回っていない

「障害者雇用雇入れ計画書」の通りに実施できていない場合は
経営層に対して、労働局や厚生労働省の直接指導が実施されることも。
人事部や管理部の担当者は、かなりのプレッシャーを感じていることが多く、雇入れ計画作成命令が出される前に、計画的に障がい者雇用を進めていくことが望ましいといえるでしょう。

また、実施勧告を過ぎても雇用状況が改善されない場合は特別指導・企業名公表となってしまいます。
〇特別指導の基準(以下いずかに該当する企業)
1.計画期間終了時の実雇用率が、計画1年目の6月1日時点の全国平均実雇用率未満である
2.「1.」に関わらず、不足数が10人以上である
3.法定雇用数3人または4人の企業で、雇用障害者数が0人である

納付金

100名以上の従業員を雇用する企業において、不足数1人につき月5万円の納付金を払う義務があります。
例)150人企業 障がい者雇用数1人
150人×2.3%(法定雇用率)=3.45
→2人不足ということに
→2人×5万円/月×12か月/年=120万円/年
年間で120万円納付しなければならないことに。

まとめ

今回は障がい者雇用を始める企業にはぜひ知っておいてもらいたい内容を全部詰め込んだものになります。
障害者雇用促進法は段階的に変更予定が決められていますので今後も要チェックです。

終わり

今回は障がい者雇用のいろはをまとめました。
コメントやスキリアクションしてくださると中の人がとても喜びます。

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