あ、生きてる—動けなくなった先輩の話が救いになった

「うつ」について話すことで、見えてくる世界

自分が うつ を周りに話せるようになってから、
不思議と 同じような経験を持つ人の話を聞く機会が増えた

おそらく、これは 「自分がそういうアンテナを張るようになったから」 なのだろう。

でも、それと同時に、
「実は、あの人もそうだったんだ」 ということが分かるようになった。


「子どもが1〜2歳の頃、会社が倒産した」先輩の話

最近聞いた話。
10歳くらい年上の大先輩 で、
子どもはもう小学生になっている人がいる。

その人が、長男が1歳か2歳くらいの頃、勤めていた会社が倒産した そうだ。

当時の彼は、当然ながら 経済的な不安と精神的なプレッシャー に押し潰されそうになった。
そして、ある日、突然、身体が全く動かなくなった

ソファに突っ伏したまま、何もできない状態。
まるで 金縛り にあったように、全身が動かなくなったという。


「指一本が動いた時、『あ、生きてる』と思った」

唯一、かろうじて指一本だけが動いた

その時、彼は 「あ、生きてる」 と思ったそうだ。

そこから、少しずつ少しずつ、立ち直っていった。


「自分だけじゃない」と思えることの力

この話を聞いて、
なんだか 勇気が出た

「うつ」や「精神的な不調」は、
自分だけの問題じゃない

あの人も、この人も、
過去に同じように苦しんでいた。

でも、今は立ち上がって、普通に生活している。
それを知るだけで、心が少し軽くなる。


「話すことで、救われることがある」

うつを話せるようになったからこそ、聞こえてくる話がある。
それは、過去に 同じように苦しんだ人たちの体験 だ。

今の自分と同じように、
動けなくなった人、絶望を感じた人がいた。

でも、その人たちは 今も生きている

そう思うと、少しだけ、前を向ける気がする。

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