タレントをマネジメントする、という観点
こんにちは!クジラオカです。
今回は、人材マネジメントに関するお話しをしていきたいと思います。
これまでですと、職場のメンバーをどう教育するか、どう管理するか? どんな仕組みにすれば? 職種別稼業表に当てはめるとどの段階か? なぜ育ってこない?などの観点での見え方でしたが、どうでしょう、その方式で上手くいってきたでしょうか?
そもそも人の集合体。よく「2:6:2」の法則などと言われますが、意欲性やニーズ、各々の持ち味など、それは千差万別な訳です。一緒くたに教育するなどできようもありません。
ましてや、大所帯の中で、いかにして“能動性を担保しつつ”、人育てをしていくか。非常に困難な時代となってきました。
今それこそ、DX企業のCMなどでも「タレントマネジメント」という言葉が聞かれるようになりました。タレントとは「才能」「素質」といった意味です。それをマネジメントしていく、と。
従来の、専門職としての能力の有無や出来る出来ない、向き不向きといったことだけでなく、まさにスタッフ個々のの持ち味といいますか、「強み」「性質」「価値観」なんて把握してますでしょうか?
(さらに言うと、チームごとのタイプや性質の違いは??)
往々にして自分には強みなど見えていないことも多く、これらにいかに気づかせ、開花させることが出来るかーそれがフィードバックであり、まさにコーチング的観点となります。ある業務に向いてる、向いてないなんて即断してしまうのは、かなり表層の捉え方でしかなかったりするのです。
「Z世代」、などと一括りにしてもどうかとは思いますが、考えていることや価値観もあまりに多様化してる中、これまでの手法では機能しなくなっています。皆が必ずしもその職場のレールに乗ることを求めている訳ではない中で、やれMBOで目標管理、と言ってもスタッフにとっては、お付き合い程度にしかなっていないのかも・・?
そこで、単に一職業人として一通りの仕事がこなせるようにする、だけでなく、強みの発揮、適材適所をも考慮した人育てマネジメントが大事になる訳です。
その能力開発もふくめた取り組みこそががまさにEX(従業員経験価値)であり、ようやくエンゲージメントの向上に繋がっていくのです。
で、おそらくその辺の管理がこれまでだと紙ベース・経験ベースなところも強く、なかなか対応できなかったのだろうと推測します。それを実現させるためのDXでの一元管理が叫ばれている訳です。
育成し、通常業務していく中での変化がデータとして定量評価ができ、またそれが可視化できたとしたら・・?
例えば、こんな資格を持ってます・挑戦してます、なのか、実はこんな分野をやってみたいんです、なのか、将来は管理職を目指している・目指したくない、なのか。その中で、次代を担うハイパフォーマーを見つけていくことも可能ですよね。意外な人が意外な能力を隠し持っているのかもしれませんよ?!
では、肝心のやりがいや働きがいというものをいかにして醸成していくか?
「若者を仕事に駆り立てる」心理的条件として、
が言われており、
また「ハックマンとオルダムの職務設計の中核五次元」と呼ばれるものがあります。
これら5つの要素を満たす仕事はいわゆる「やりがい」が高まる可能性が高いというのです。
もちろん、その人のもつ能力や現ステージ、意欲性にもよるでしょうが、いかに自由裁量の範囲があり、仕事の結果に責任を感じられるという「自律性(オートノミー)」を考慮した役割を与えるかが、現代流のモチベーションと言えるでしょう。
昨今、一般企業においては、副業容認化の動きが進んでいる訳ですが、ここでは自分の力が発揮できない、自分という存在を認めてもらえない(←これに関しては、当然、本人の責任も大いにあると認識しつつも)、ともなれば、気持ちは容易に外に向かいます。そもそも、気持ちが離れてしまってるのです。よく聞かれる「ここではやりたいことが出来ない」という決まり文句ですよね、汗
これまでのやり方が決してエンゲージメント向上に繋がってる訳ではない、という事実。ですから、いくら形だけ真似て1on1をやってみたところで、次には繋がっていかないのですよね。
人は、「タレント」として扱われるから、ポジティブな変化が表れる。
管理する側からすれば、キャリアに対するもっと柔軟な発想を持っていないと、対応はより難しくなっていくと思いますよ・・
今回の内容が少しでもお役に立ちましたら、幸いです。
(株式会社ALTURA CS部門 鯨岡栄一郎)