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思い出したこと 日記 Apr. 30, 2023

朝8時に起きる予定だったけど、結局9時前に起きた。トーストを2枚食べた。一つはバターを塗って、もう一枚はイチゴジャムを乗せて食べた。10時過ぎてから家を出て、電車で二駅のところにある図書館で勉強した。

社会人の勉強といえば自己啓発本や資格やスキルアップだろうけど、僕は今心理学を勉強したい欲が沸々としているので心理療法のテキストを読み進めている。クライエント療法、精神分析に触れて、ここからアドラー心理学やナラティブなどが出てくるらしい。社会学や思想系の勉強は大学でもしてきたので、心理学の中では割となじみのある領域だと思う。自分が関心をもつのも当然のことだ。

今日の話はここで終わり。

ふと思い出した印象的な出来事があって、それは一週間ほど前のこと、夜に電車に乗っていて、少し前を女性ものの薄いベージュのコートと膝が見えるくらいの丈のスカートをはいている男の子がいた。男の子と言っていいのか迷うけれど、他人のことは見た目からでしか判断できないのが人間の悲しいところで、とりあえずそう呼ぶしかないので便宜上そういうことにしておいて。

身長は180cmくらいあったように思う。背が高くて、きれいな脚をしていた。

電車を降りてその人を見つけてから、たまたま進む方向も同じで、自然と視界にその人がいた。改札を出て左に曲がったところで、パートナーと話していたので少しその人から目を逸らしていた。

そうすると前方でガシャンと音がして、前傾姿勢の中年男性が僕らの横をカーブするように通り過ぎて行った。前を見ると、女性もののコートを着た彼がスマホを落としてピタリと動かずに固まっている。それで、中年男性が彼にぶつかってスマホを落としたのだと分かった。

真意は分からないけれど、欠片も気にする素振りを見せず過ぎ去っていったところを見ると、恐らくわざとぶつかったらしかった。彼と一緒にいた女性が彼の背中に軽く手を添えて、スマホを拾わせている。彼は、それはもう底知れない憤怒を必死に抑え込むかのようにゆっくりとそれを拾い、もう見えなくなりかけている通り過ぎて行った男性をじっとりと睨んだ。そうして少ししてそのまままた歩き始めた。

改札外には長いエスカレーターがあって、僕とパートナーは彼の後ろに並んで立っていた。僕も、パートナーも、彼もその間言葉を口にしなかった。

エスカレーターで登った先で僕らは別の電車を待ち、彼と、一緒にいた女性はその先へと歩いて行った。僕はパートナーに、あの人はいろんなことと戦っているんだろうね、と半ば独り言のように言った。パートナーは何も言わずに少しだけ首を動かした。

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