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【活動報告】グアテマラ案件開始

プライマリ・ヘルス・ケアを通じた母子栄養改善プロジェクトへの参加

こんにちは、この度オルスタ代表理事であり、国際栄養士の太田が独立行政法人国際協力機構(JICA)様の技術プロジェクトであり、中米グアテマラ共和国にて実施中の「プライマリ・ヘルス・ケアを通じた母子栄養改善プロジェクト」の栄養の専門家として加わることが決まり、本日9月22日プロジェクト事業地入り致しました。

事業地の栄養状況

グアテマラは栄養不良の問題を抱えており、貧困率の高いトトニカパン県及びキチェ県では5歳未満児の慢性栄養不良(発育阻害)は深刻な状況である。一方で成人・子どもともに過体重、肥満が増加しており、低栄養と過栄養が併存する栄養不良の二重負荷の問題を抱えている。課題解決のため、本事業では、「母子栄養改善のためのプライマリ・ヘルス・ケア(PHC)デリバリー戦略」を策定し、PHCサービスを提供する保健医療従事者とコミュニティ人材の能力を強化し、コミュニティ人材によるマルチセクトラルな活動を実施することにより、「PHCデリバリー戦略」の運用・拡充を図り、もって母子栄養の改善に寄与する。 By JICA報告書

PHCデリバリーとは

例えば、日本では各地域で保健所などが地方行政と一緒に適宜医療機関と連携しながら実施しているような以下の”保健サービス”が届けられている(デリバリーされている)かと思います。
 ・健康診断
 ・特定保健指導(看護師や栄養士担当)
 ・こどもの予防接種(ワクチン接種)
 ・妊婦さんの健診
 ・母子手帳の配布や運用
 ・赤ちゃんを持つ家庭を対象とする離乳食教室
 ・妊婦さんの旦那さんを対象とした父親育児教室 などなど

戦略を考える

しかし、世界を見渡してみると、、、上記のように各国/地域で必要な保健サービスはどんなものがあるか、それをどのような人たちが、どう届けていくかなど、戦略的に考えられ、実践し、目的を達成できるような仕組みで機能できている国や地域ばかりではないのです。

保健サービスがきちんと情報としても、サービスの実態としても届けられていない国や地域はまだまだあります。その1つがこのプロジェクトの事業地でもあると言われています。

オルスタの役割

オルスタでは、保健省(日本でいう厚生労働省のような機能を持つ省)が考えたPHCデリバリー戦略の方針に沿いながら、プロジェクトサイトで数年にわたりパイロット事業を実施、その実践経験から得られた教訓・成果・留意事項などを含め、より具体的かつ実践的なPHCデリバリー戦略ガイドラインを策定するという業務を太田が担当することになりました。

日本からは他にも、マルチセクトラルなアプローチとして、包括的に組織を越えた連携などを実施できるよう、地域保健の専門家、行動変容における専門家、プロモーションや情報インフラを整備する専門家、ロジなどを一手に引き受けてくれている業務調整員の方々などがおります。

意気込み

実は、本プロジェクトは1年前から調査が開始されており、さらに言うと先駆のプロジェクトも同じくJICAの技術プロジェクトとして2009年よりいくつかございました。

そして事業地は、10年前に私が海外協力隊栄養士として派遣された国でもあり、今回現地での仲間であるローカルコンサルタントスタッフや、ワークパートナー(カウンターパート)たちの中には10年前に一緒に仕事をしていた仲間も含まれます。

このタイミングでメンバーに加わることになり、栄養の専門家として成果の全ての総括として網羅的な関りができること、そして忘れもしない去年の9月22日に根拠のない「何かが起こる大きな予感」を感じた出来事があり、その丁度一年後の今日9月22日に10年前の任地に舞い戻り仲間と再会を果たすことを、嬉しさ以上に運命的な必然性を感じています(笑)。

現状把握、プログラム理解、関係者との円滑な交流とその手段の構築、まだまだ絶賛キャッチアップ中の身ではありますが、大好きなこの場所で、素晴らしい仲間たちと、元気に励みたく存じます!!!

高地のため寒さと闘いながら、今は時差ボケもあって弱ってますが、また現地からのレポートを楽しみにしていてください😊

By 太田 旭

※写真はグアテマラの首都にある中央広場の前にて、JICAに渡航機関の業務報告会議の直前。運転手さんが撮影してくれました。



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