【間違いだらけ!】アレルギー原因の探索法
あなたは、何かのアレルギーをお持ちですか?
花粉症などの植物
ハウスダストやダニ
猫・犬などの動物
小麦などの食べ物
薬や化粧品・・・・
これら、アレルギーの原因物質を「アレルゲン」と呼びます。
アナフィラキシーやアレルギー疾患を発症したら誰でもその原因を調べたくなりますよね。
たまらない痒みや赤み、乾燥や湿疹、ひどい時には
前回お話ししたアナフィラキシーショックまで起こす可能性だってあるのです。
だからこそ、その原因を探り、その物質に近づかないことが一番大切な事。
では、どうやったら、アレルゲンが分かるのでしょうか?
特にアナフィラキシーの原因は、薬剤、蜂、食物、輸血と原因不明です。
薬がアレルゲンだとしたら、その日に注射は受けてないか?
内服はしてないかと考えれば、だいたい原因が予想できます。
蜂なら刺された後に起こるので、すぐに蜂が原因とわかります。
輸血も明らかです。
ですが、食物がアレルゲンになる場合、そこに気付くのには、なかなか難しいところがあります。
食物アレルゲンの探索方法
アナフィラキシーが起きたときに、口や喉の痒みから始まって吐き気、腹痛、蕁麻疹と続く場合は、食物が疑わしいです。
食事直後から30分に起こればまずは、食べた物のなかに原因があると考えます。
ただし、消化されたタンパク質が、アレルゲンとなる事もあります。
この場合食後6時間くらいに起こることもあります。
食物日誌をつける
アレルゲンが確定できない場合、まず、毎日食物日誌を付けましょう。
記載内容は、月日、時間、食事内容、自分や家族が自宅で作ったのか、外食か、市販の弁当や惣菜かなどを記載して下さい。
なぜなら、保存料や色素などの添加物が、アレルギー反応を起こすことが、あるからです。
(※食品添加物については、後日詳しくお話したいと思います)
食材が「生」か、火を通した物かも記載して下さい。
飲酒の有無。
食事の前後にサプリメントも含めて、何か薬を飲んでないか?
特に鎮痛剤は、要注意です!!
疲労具合、食後に運動や入浴したか?
女性であれば、生理中などを記載してください。
何か症状があったら必ず時間と症状を記載してください。
「のどが少し痒かった。」とか「おなかが少し痛かった。」とか軽い症状もヒントになります。
原因の食物や薬がだいたい絞れたら
病院に電話して、「プリックテストは、してますか。」と聞いてから予約してください。
普通、採血のみでプリックテストはしない病院が多いです。
プリックテストの詳細は、下記をご覧ください。https://www.jsaweb.jp/modules/stwn/index.php?content_id=18
病院では、その食物日誌を先生に見せて、原因の可能性がある物を説明しましょう。
<検査の具体的な流れ>
初日は、血液検査をします。
(血液検査の内容については、先生に「この検査をして欲しい」と希望することもできるので、また後日別途、記載します)
その後、
血液検査の結果説明→プリックテストの検査説明→プリックテスト
→(病院によっては)食物負荷試験へと進みます。
自分でやってはいけない事
原因の食物が、大体分かった時点で、確認のために食べてみると言う事は、決してしないで下さい!
(「ひょっとしたら食べられるかも!」というその過信が大変な事態を招くこともあります!)
アナフィラーショックを起こす可能性があるため、とても危険です!!
病院では「食物負荷」という試験がありますが、こちらは、万が一、アナフィラキシーショックが起こった場合の対応を整えてから、とても薄い濃度の食物から負荷していきます。
(これは、日帰りの外来では行わず、有事に備え、入院してもらって行います。)
最後に
小麦や甲殻類を食べて、運動や飲酒、鎮痛剤などの服用が合わさったときに、アナフィラキシーが起きる人がいます。
これは、「食物依存性運動誘発性アナフィラキシー」という疾患です。
ですが、残念ながら、病院で検査を受けたとしても、アレルゲンがはっきりしないときもあります。
しかし、根気よく日誌を付けていくうちに対処法が見つかることもありますので諦めずに一緒に頑張りましょう!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
「本サイトにおける主張は私個人のものであり、所属団体とは一切関係ございません。」
アレルギー専門医 おかよし
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