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【007】既存事業から遠い新規事業を立ち上げる際の顧客の見つけ方― 社外のリソースを活用し、新たな顧客を発掘する ―
どのような新規事業であったとしても顧客を見つけていくことは非常に重要になります。そしてその一方で、社内新規事業において「既存事業から遠い新規事業に挑戦する際、最大の課題となるのが「顧客の見つけ方」です。
従来の顧客基盤や社内ネットワークではカバーできない領域に進出するため、新しい方法やアプローチが必要になります。本記事では、社外ネットワークやデジタルツールを活用した顧客発掘の方法について解説します。
1. 社内だけではなく、社外のネットワークをフルに使う
既存事業から遠い新規事業の場合、社内の既存リソースだけでは顧客を見つけるのは難しいことが多いです。そのため、社外のネットワークを最大限活用することが不可欠です。
社外ネットワークを活用するポイント
業界団体やビジネスコミュニティに参加する
自社の新規事業に関連する業界や分野のコミュニティに積極的に参加し、見込み顧客や情報を集めます。既存の取引先を起点に広げる
直接関係のない分野でも、既存の取引先やパートナー企業に相談することで、有益な人脈や情報を得られる可能性があります。オープンイノベーションを活用する
他企業やスタートアップとの連携を通じて、新規事業の顧客候補や市場情報を獲得します。
2. 直接のつながりがなくても紹介してもらう
顧客探しの重要な方法の一つが「紹介」を活用することです。直接のつながりがなくても、第三者を介して新たな顧客層にリーチすることが可能です。
紹介を活用するステップ
目的を明確にする
新規事業の概要やターゲット顧客像を明確にし、それを周囲に伝えます。信頼できる人脈に頼る
既存の取引先や同僚、友人など、信頼できるネットワークに紹介を依頼します。紹介を受けた際の対応を丁寧に
紹介された相手には、新規事業の意図や背景をしっかり説明し、関係を構築していきます。
紹介を通じたアプローチは、信頼性が高く、初対面でもスムーズにコミュニケーションを進められる点が魅力です。
3. イベントやネットワーキングで見つけていく
直接的な顧客候補と出会う機会を増やすために、イベントやネットワーキングの場に積極的に参加しましょう。
具体的な活動例
業界セミナーや展示会に参加
ターゲット市場に関連するイベントに出向き、顧客候補やパートナー候補と出会う機会を増やします。ピッチイベントへの参加
新規事業の内容を発表する場に参加し、潜在顧客や支援者からフィードバックを得ます。コワーキングスペースやオープンラボでの交流
イノベーションやスタートアップに特化した場で、新たな顧客層やアイデアを発見します。
イベントやネットワーキングを活用することで、直接顧客に会うだけでなく、市場動向や顧客ニーズのトレンドも掴むことができます。
4. SNSも積極的に使い、顧客にリーチしていく
デジタル時代において、SNSは顧客を発掘する強力なツールです。特に新規事業の初期段階では、効率的に広いターゲット層にリーチする手段として活用できます。
SNS活用のポイント
プラットフォームを選ぶ
ターゲット顧客が多く存在するプラットフォーム(LinkedIn、Twitter、Instagramなど)を選びます。価値ある情報を発信する
新規事業に関連する課題や解決策について発信し、関心のある顧客を引き寄せます。コミュニケーションを大切に
コメントやメッセージで反応を得た相手とは積極的にやり取りをし、関係性を深めます。広告も活用する
ターゲットを絞ったSNS広告を活用し、見込み顧客への認知を広げます。
SNSを通じた活動は、直接会うことが難しい顧客層にもリーチできるという点で非常に有効です。
まとめ
既存事業から遠い新規事業では、顧客を見つけるために社内外のリソースをフル活用する必要があります。社外ネットワークや紹介を頼り、イベントやSNSを活用して多角的にアプローチすることで、新たな顧客層との接点を増やせます。