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【雑記#11-②】私が芸術家になるまでのお話

昨日の続きです。


◆高校1年生のおはなし 続

展示会に参加するには、オリジナルの作品を作らないとダメだ!と思い、この辺りからアニメキャラではなく自分のオリジナルの作品を作り始めます。

切り絵作家と名乗る人はたくさんいることは知っており、さらに、黒一色のパキッとしたおしゃれな作品が世の中に溢れていることも知っていました。自分の画力や技術に自信がなかった私は「発想で勝負しよう。みんながやっていることとは逆のこと、即ち紙一枚じゃなく、カラフルな色をたくさん重ねた作品を作ったらバズるんじゃない!?」と考えました。

そして完成したのがこれ。

金魚
インコ

私自身、手書きっぽいタッチが好きだったのもあり、iPadのお絵描きアプリのレイヤー機能を使って、画像を見ながらスケッチし、それをそのまま切り抜いて貼り合わせるという手法をとりました。

その結果どうなったかというと、オリジナル1号として投稿した金魚は400いいね超え、インコに関しては1400いいね700RTという、今までの私では考えられない反応の数でした。この時はフォロワー7000人ほどいましたが、普段は100いいね行けば大喜びだったのに、いきなりこの数字ですよ!

◆高校2年生のおはなし

これ以降も変わらず毎日制作を続け、順調に閲覧数を伸ばしていた高校2年生の(確か)秋。

以前より交流のあった、展覧会の主催をしているKさんというペーパークラフトの作家さんから、TwitterのDMにとあるメッセージが届く。
それは、私が夢見ていた展示会参加のお誘いでした。

その時一緒にいた母に伝えると、「父ちゃんに自分で相談してごらん」と言われ、帰りが遅かった父をひたすら待ち続けました。たぶん、私の人生で一番父の帰りが待ち遠しかった日です。
父が帰宅した瞬間、これまでで一番早く走って駆け寄り、「展示会に出てみたい」と伝えました。「まあ、やりたいなら経験してみてもいいんじゃないですかね」と返答をもらい、高校2年生の2月、ついに私も作家の仲間入りを果たしました。

最初の展覧会は参加メンバーが豪華だったこともあり大盛況。私のことを知らなかったというお客様もたくさんいたけれど、「作品に一目惚れしました」というお言葉もいただき、それはそれは楽しかった。

手数料を引かれた額の売上金もいただき、高校生のお小遣いにしてはそこそこの額だったので有頂天でした。頑張りが目に見えるっていいよね。
このタイミングで「本気で作家やってみよう」と思い立ち、これまで使用していたフォロワーたくさんのTwitterアカウントからはログアウトし、新たに作家用のアカウントを作る。

◆高校3年生のおはなし

世の中の高3は受験勉強でピリピリしている時期ですが、私は中高大一貫校だったため、成績を気にしつつも変わらず展示会には参加し続けていました。同時期に2つくらいイベントに参加していたりして、学校外の活動では1番忙しかった時期です。

さて、忘れもしない11月。私は放課後に都内某所の小さなカフェにいました。そこは私が現在も足繁く通っているカフェで、ギャラリーが併設されています。元々は高1の時に展示会を観に訪れたのがきっかけでしたが、居心地の良さと、店主やそこに集まるお客さんの人柄が好きで、月1ペースで通い続けていました。

いつものように世間話をしながら、ドリンクをちびちび飲む私に店主さんがひとこと。

「うちで個展やらない?」

「高校卒業までに個展をやりたい」と私が過去に言ったのを覚えていたらしい。やるなら卒業ギリギリの2月とのことでした。もちろん二つ返事で了承。
その場でTwitterに「個展やります!」とツイートしたらすごい数の反応をいただき、やる気がみなぎったことを覚えています。

私の学校では毎年高校3年生の卒業制作展というのがあり、それは結局コロナの流行で無くなってしまったのですが、3月が卒業制作の提出日でした。なのでそれを進めつつ、個展の作品も制作しながら、忙しくも充実した日々を過ごしました。

その中でいくつかTwitterでバズった作品もあり、こんなに幸せでいいのかい?と思ってました。作ってから1年程のアカウントでしたが、これを機にフォロワーが2000人を超えた。 

なんと3000いいねもついた作品

そして2月。打ち合わせを重ねて、額装にも色にも拘って、初めてキーホルダーなどのグッズも制作し、いよいよ初日。
上に載せた作品や、他にも反応が多かった作品は、決して安くない金額であったのに開始1〜2時間で殆ど売約済みとなった。…え?マジで?これ結構でかいんですよ。

少し自慢になりますけども、追加で納品する作品があれば、前の日の夜にTwitterで「明日持っていきます!」とツイートするのがお決まりだったのですが、それを見て朝イチの新幹線で地方からお越しくださった方もたくさんいました。

この時には私が作家活動をしているのはもはや学校公認になっており、担任の先生も来てくれた。バイト禁止の学校に通っておきながら堂々と値札を貼った作品を展示してるのもどうなんだという話ですが、活動内容が美術系だったからかなぜか黙認されていた。(お金のことはあまり大きな声で言うなよ、とは言われたけど)

最終日なんて、カフェの店主さん曰く、「オープン時刻にドアを開けたら外に人が並んでいてびっくりした」とのこと。
ひとりの高校生のために、こんなにたくさんの人が来てくれるんですか?…いいんですか?

初個展にして作品は全て完売!
前述のように学校の卒展は無くなってしまったんだけど、それでもこういうところで作品を見てもらえたのは本当に良かった。友人からは「なに1人で卒展やってんだ」とのお言葉をいただく。

長くなったので切ります。明日は大学生になってからのお話をば。


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