放課後等デイサービスの5領域を分析してアセスメントツールを作る「健康・生活」編③
はじめに
いつもお世話になっております。
アセスツールを作る企画の更新です。
アクセス数を見てみると、じわじわと数字が増えていることから、
この5領域のことは気になるところなのかなと感じているところです。
5領域といえば令和7年3月までに
「事業所の支援プログラムの作成・公表」
が必要ですね。
4月1日からはこれらが未作成・未公表の場合
『支援プログラム未公表減算』が適応され
基本報酬について85%を算定(15%を減算)になりますから
事業所の運営に携わる職員さんにおいては、この5領域の話は重要なポイントなのだろう、と考えています。
参考:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援関係)の改定事項の概要について(令和6年4月1日) (cfa.go.jp)
今回のお話
第1回目の記事では「健康状態の把握」について考察しました。
第2回目の記事では「健康状態の維持・改善」について考察をしました。
第3回目は「病気の状態の理解と生活管理」について分析し、アセスメント項目の抽出をしていきたいと思います。
「病気の状態の理解と生活管理」とななにか?
まずはいつものガイドラインの確認です。
「医療機関や保護者との連携を図りながら」
連携という言葉はよく聞きますが個別支援計画に具体的に「〇〇をします」と、書かれているのを見たことがない私ですが考えます。
放課後等デイサービスの通所中に医療行為を行うことは基本的にありません。ただし、主治医からの説明を受けたり、保護者からの依頼を受けて緊急時の対応として、私が思いつくのは
重篤なアレルギー反応の時に使用する「エピペン」
喘息の発作により使用する「気管支拡張薬」
の二つ。そのほかにも、感情爆発などでお子さん自身が気持ちを落ち着かせられず使用する、「頓服薬」もこれに当てはまるかもしれません。
少し外れますが、てんかん発作など投薬に限らないけど対応が必要なこと、というのもあるでしょう。
よって「連携を図りながら」というのは
既往歴
アレルギー
処置の必要性の有無
を確認するのは必要なことになってくるかと思います。この辺りは基本情報の聞き取りでまとめることができそうですね。
次に着手するのは
『自分の病気の状態を理解し、病気の状態を維持・改善をしていくため、自分の生活を自ら管理することができる力を育てていけるよう支援』
というところ。
『自分の病気の状態を理解し』
放デイサービスの提供の中だと、ASDやADHD、LD、知的などを思い浮かびやすいところですが、(私もそうだった)
中耳炎になりやすく耳の聞こえが悪くなる場合がある
目が乾きやすいドライアイ
喘息があり激しい運動をすると倒れそうになる
鼻をかむのが苦手で副鼻腔炎になる
過敏性腸症候群のように腹痛を起こしやすく下しやすい
慢性的な頭痛があり活動しにくくなる
日常生活に支障が出る生理痛
などは、特に本人がその場で日常的な活動行動に大きな支障を与える要素になります。そのため、それら症状病状については本人人に説明を促したのち、適切な対処を身に着ける必要があると考えます。
あわせて、ガイドラインには『自分の生活を自ら管理することができる力を育てていけるよう支援』という文言もありました。
突発性頭痛に対応するのは難しいかもしれませんが、
例えば経験則からそろそろ薬を飲むことで、日常活動が阻害されない。
と、自発的に服薬するのは自ら管理するという事かもしれません。
また、食事・運動や家系的な要素によって糖尿病2型になりやすい方の場合は、それらの項目を気を付けるほか、毎日の服薬・体重を意識した行動なども必要になってくるでしょう。
放課後等デイサービスの限られた支援の時間の中でそれらすべての内容を、本人に説明していくことは難しいかもしれませんが、できることはあるかもしれません。
長期休み期間中の利用の際には、お昼ごはんの服薬があるかもしれません。その時に自分で忘れないよう服薬の意識を持ってもらえるよう働きかけるとか。
まとめ
ここまで書いていて思ったのは、
まずは既往歴の確認。
また本人の身体的特徴の確認は必須になるかもしれません。
ただしこれらをすべて項目化すると、病院の診断かな?
ってなってしまうので、この辺りは、ほかの項目と絡めてアセスメントが取れるようにしておくことが重要かもしれません。
本来であれば、このまとめゾーンでは
これとあれとそれをアセスメント項目にする!と明言したいところなのですが、なかなかできませんね(;^ω^)
そして次回についてですが
「身体各部の状態の理解と保護」「障害の特性の理解と生活環境の調整」「構造化などにより生活環境を整える」「生活におけるマネジメントスキルの獲得」
について分析とアセスメント項目の洗い出しを頑張りたいと思います。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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