放課後等デイサービスの5領域を分析してアセスメントシートを作る「健康・生活」編⑤
はじめに
自宅のパソコンを起動すると、とりあえずNOTEの記事を更新することが習慣になり始めている、わたくし「まる」でございます。書かないと、なんだかモヤモヤするんですよね…。ということで、本日も記事を書いていきたいと思います。
今回の話
「障害の特性の理解と生活環境の調整」について見ていきましょう。まずはいつものガイドラインの確認です。
解釈していきます
「自らの障害にどのような特性があるのか理解し」について、診断の告知、日常活動上の困難感からの自己特性への気づき、他者との交流で感じる違和感・もどかしさなどが挙げられます。理解に至るまでには「気づき(告知)→自身の行動の振り返り→情報収集→分析→どうすれば良いかの検討」のプロセスを経ると思われます。
お子さんの場合、「気づき」の段階で、他者との比較で気が付く、周りの友達から予想していないところで指摘を受けるなど、自身での気づきのほかに、環境からの働きかけによって「気づいてしまった」とネガティブになることもあるかもしれません。
アセスメントシートの項目についてここから考え付くのは以下の項目です。
診断の告知を受けているか
本人が発達障害などに興味を持っているか
自分が発達障害ではないかと感じているか
障害の意識はないか
障害の意識はないが、他者と比較し自己肯定感が低いか
障害の意識があり、自己肯定感が低いか
障害の意識はないが日常生活に困難さを感じているか
私が感じることとしては、アイデンティティがまだ定まっていない時期においては、他者評価を重視したり、普通であることを重視するために、そこに至っていない現実のギャップから自己肯定感が低くなっていないか否かのアセスメントは重要だと考えます。
解釈その2
次の文章はこのように続きます。
「生活上の困難について理解を深め」というのは、本人の主訴・家族からの話・学校の先生・放デイのスタッフなどの様々な立場から、生活上の困難を持っていることを特定していくことになるでしょうか。また「理解を深める」ということについては、本人因子(障害が起因するもの・後天的に獲得した習慣・性格・体調など)と環境因子の掛け算によって、どのようになるのかを知ると言い換えてもいいのかもしれません。
このことから「生活上の困難」に該当するアセスメントの取り方としては、本人の主訴・家族の主訴・支援者の見立てを記載することになります。
「理解を深める」というのは、アセスメント内容というよりも支援内容になるかと思います。支援者が環境因子と本人因子の相互作用の視点で、またほかの専門職からの意見を取り入れながら分析し、家族や本人にフィードバックすることになるでしょうか。
そして以降に続くのは
「自己の行動や感情~、他者に対して主体的に~、より学習や生活をしやすい~」の文章です。ここでは、障害が起因する本人(その家族)が改善を期待している、自己の行動や感情の制御について練習をしていくことを指し示していると思います。自身の障害と環境因子が組み合わさったことで困難さを感じている場合、環境調整をすることで困難さを軽減することができるように練習をしていきます。
もちろん、「自分から依頼することができるか」というのはアセスメント項目に入っていきそうですが、他のコミュニケーションの項目でも触れることができそうなので、この大項目の中でのアセスメント項目には入れ込まないことにします。
考察の振り返り
この記事を書きながら感じたのは、知的障害・ADHD・ASD・LD・肢体不自由など、児童が放課後等デイサービスを利用する背景は様々あり、それらを網羅的にアセスメント項目を調整するのは非常に難しいということです。私自身は比較的、軽度知的・中度知的のADHD、LDの診断がある子どもとの関わりが多いため、検討する思考にも偏りがあるのではと心配しています。
まずは、この分析する記事を書きためていきながら、日を改めて見返し、アセスメントシートに落とし込み、さらなる検討を重ねていきたいと感じています。
完成までにはまだまだ時間がかかりそうですが、引き続き見守っていただけますと幸いです。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。