MEAW-aligner に対する考察
MEAWの治療手順をInvisalignで再現するためにどうするかの考察の殴り書き。Ⅱ級Low angleを考察してみる。(MEAWはⅢ級やハイアングルが得意だが・・・)
Multi-loop Edgewise Arch Wireの略でMEAW。wireって書いてるけど他に表現しようがないのでMEAW-alignerとしておく。
Ⅱ級Low angle のMEAWの治療プロトコル
この不正咬合はスピー湾曲が強く上顎臼歯部咬合平面は急峻である。(個人的にここが一般的な矯正治療所なるところであると考えている)
1.咬合高径は不足しているため、上下小臼歯を挺出させる。大臼歯は圧下
2.臼歯部の干渉を取り除くために上下大臼歯の圧下(上顎は1.のまま)
3.前歯部にステップベンドを入れつつ下顎位を前方に移動させる
4.上顎大臼歯を挺出。前歯部のステップベンドを弱める
5.生理的咬合を獲得する(前歯部ディテーリング)
これらを再現するために34間以降全ての隣接面にL-loop、GUMMETALだとバーティカルループを曲げる。
alignerで再現するときの問題点
MEAWの治療の肝となる部分は第一小臼歯の挺出であると考えている。
その上で第一小臼歯を基点として、咬合変面をフラットに変化させることで、Ⅱ級をⅠ級に、逆に咬合平面を急峻にすることでⅢ級をⅠ級に変化させている。
alignerの再現性の低い動きとして挺出が挙がると思うが、早速肝が最大の問題になっている。
大きく5段階にステージが分かれているが、全てを完全に分けて行うと治療枚数も増えるのではないか、という懸念がある。干渉を取り除くステージをaligner治療で考えると、それはラウンドトリッピングではないかとも言えるのではないだろうか。
治療枚数が増えるとalignerの製品としてのエラー率が上がるし、患者さんもドクターもエラーする可能性があがってしまう。なので干渉を起こさない範囲で同時に前歯部を動かすなどの工夫は必要になると思われる。
もしくは手順を分けてつ適切なタイミングで追加alignerを処方する。
MEAW-alignerの手順
MEAWの治療手順とalignerで再現するときの問題点を踏まえてどの様なステージングにするかを考える。
ATは極力4mm水平、最大サイズが良いと思う。ゴムはボタンカットで。
その上で上顎第一小臼歯を不動にした上で
1.上下前歯部をIPRを駆使しレベリングしながら下顎臼歯を圧下させる。
(MEAW手順でいうところの1,2,3,5?)
※下顎第一小臼歯は顎位を前に出す時に干渉させないように圧下させても良いかもしれない。
2.前歯部レベリングを継続させつつ、上顎臼歯の挺出を開始する。上顎4-下顎6にショートで6Oz(ormcoで言うとインパラ)をかけて下顎を前方誘動。(MEAW手順でいうところの3,4,5)
3.追加アライナーへ。
4.MEAW手順の2,3,4,5の足りていない部分を追加で行う。
もしかしたら2終了時のステージでバイトランプつけて上顎第一小臼歯挺出のみ組み込んでも良いかもしれない。
最後に
あくまで考察なので「ぼくのかんがえたさいてきなみゃうあらいなーちりょう」の域は出ていない。
ゴムの位置と強さはそれでいいのか、という疑問もある。wireの時は3.5Ozのウサギゴムを使用していたが強すぎ?
乱文ではあるが、alignerで再現するための考察の一つとしてかいてみた。こうすればいいよ!とかあれば是非共有お願いします。(>人<;)